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私達の最良の時/私達は幸いなる少数  作者: MV E.Satow maru
第3章 私達は幸いなる少数
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琴乃「ことのはライブ・コンサート2021」Bluーray 解説抜粋

 コンサート演奏が終わりアンコールを求める拍手が場内を響いていた。スポットライトがカットインするとアコースティックギターを抱えた琴乃が舞台中央の椅子に座っていた。

オリーブドライのポンチョ風な服装の彼女はニコリと笑うとギターの音出しとチューニングをした。拍手が鳴り止み琴乃の一挙一足を固唾を飲んで見守る観客。


「ありがとう、ありがとう。みんな、本当にありがとう。これから何曲かアンコールというかちょっとしたミニライブをします。ただ、ここでこれから見る事は年内は秘密にしてくれる?」


場内から「はーい」「いいよ!」という声が聞えてきた。


「ありがとう。じゃ、るね」


 彼女がまず弾きながら歌い始めたのは「Around the World」アコースティックギターVer.だった。


 倫敦から アメリカ 日本 中国と

 船に乗り 万里波濤 越えていく

 馬に乗り 道なき未知 辿っていく

 星の空 私の寝床 飾ってくれる

 雨の音 子守歌が 包んでくれる


1番の「雨の音 子守歌が 包んでくれる」を歌い終わった時、スポットライトが徐々に消えて行った。


観客は「これで終わり?」と思った。でもまだ1番だしギターは鳴っている。

そして、そんな訳がなかった。


 ギターがフェードアウトしてスポットライトが消え去ったのはほんの一瞬だった。すぐ2番の旋律が響き始めた。それはエレキギターとドラムで小さな音でそっとやさしく入ってきた。

再びスポットライトが複数カットインした時、琴乃はギターをスタンドに置いて立っていた。そしてあるバンドと一緒に2番を歌い始めた。Rock Ver.の演奏に変わった。

観客は驚きの歓声をあげた。


琴乃の右側で一緒に歌っているのはチセだった。チセは正装ジャケット風のブラックのジャケットとベストにブラックタイ、ブラックのミニスカートにレギンスという出で立ちで琴乃の隣に寄り添って歌った。

琴乃の左にはエレキギターで旋律を優しく奏でるモスグリーンの洗いざらしのミリタリー風のシャツにスカート姿の茶屋智絵美ちえみがいた。

三人の後のキーボード・ドラム・コントラバス。琴乃のサポート奏者だったはずが一瞬の暗転の際に入れ変わっていた。

左側ではエレキギターと共に旋律を支えるキーボードのふーちゃんはワイシャツにラフなジャケットとネクタイ姿で鍵盤に指を走らせている。

右側ではブラックタイ礼装で決めているコントラバスの朱里しゅりが美しい低音弦を響かせていた。

そして中央のドラムはもう秋なのにTシャツ姿で汗を浮かべている中谷ちゅうやちゃんこと中谷皆美が繊細なパーカッションさばきを見せていた。

そう、映画「Sync.Thread」の劇中音楽を演じたティエンフェイがシークレットゲストだったのだ(茶屋智絵美ちゃやちえみはこのライブよりティエンフェイに参加した)。


 倫敦へ アメリカ 日本 中国から

 愛しい人へ 旅の思い出 書き送る

 ことのはが 馬に揺られて 歩いていく

 船に乗せられ 万里の海を 越えていく

 愛しき人は ことのは読みて 思いを巡らす


 倫敦は 遙か遠く なったけど

 ことのはが 愛しきあの子と 結んでくれる

 私が見たこと 感じたこと

 あの子にきっと届いたはず

 天に届け ことのはよ この思いを届けておくれ

 もう会えない ことのはよ この想い届いておくれ

 そのために私は旅を続ける Around the World

 愛しき人に代わりて旅を続ける Around the World


 琴乃とティエンフェイは更に「Finest hour in my life」Kotonoha Ver.を披露。観客から熱烈な拍手と歓声をもってコンサートを終えた。

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