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私達の最良の時/私達は幸いなる少数  作者: MV E.Satow maru
第1章 私達の最良の時
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33/79

Finest hour in my life

チセ


 摩耶まーやからMCが入った。ライトが眩しい。


「……昨日の深江キャンパス音楽祭のベストアクトに選ばれて本当にうれしい。チーちゃんに入って貰った甲斐がありました。さて、これから演るのは私達ティエンフェイの締めの定番。この曲、私が歌う時とは少し変えていてチーちゃんに合わせたカスタムエディションになってます。彼女、この歌のために本当によく練習してくれました。これもきっとうちらの未来において最良の日々として懐かしむようになると思ってます。本当にありがとう。じゃ、チーちゃん、曲名を」


私は摩耶まーやに頷いて息を吸い込んだ。


 今日、24日の日曜日。お母さんとお父さんも神奈川から駆けつけて来ていた。そんなすごい事してるのに親に知らせないのってと言われて急遽新幹線に乗って駆けつけたのだった。

 お父さんと妹はせっせとデジタルカメラとビデオカメラで舞台の方を撮っている。お祖母ちゃんに送るんだとか言ってるけど名前が不味いかなあ。ほんと恥ずかしいから勘弁して欲しいな……なんて事を思っていられたのはほんの一瞬の事だった。


「じゃあ『Finest hour in my life』、みんな、ありがとう」


 私は舞台正面左側の定位置に立つと深呼吸した。

右隣にはギターの摩耶まーやが立っている。


 私は左手でマイクを握るとそっと右拳をとなりの摩耶まーやの方へ伸ばした。彼女も左手を差し伸べてくれた。

彼女の方を見ると軽く笑みを浮かべているいつもの摩耶まーやがいた。


この曲を書いた彼女がいれば大丈夫。右手を軽く握って拳を作ると摩耶まーやの左拳と軽くぶつけ合った。


 頷き合う私達を見て中谷ちゅうやちゃんがドラムでビートを奏で始め、比嘉ふーちゃんのキーボード、朱里しゅり先輩のベースが私の歌の入りのタイミングを計っている。


さあ、みんな。行くよ。


私はドラムのタイミングを感じ取って歌い始めた。

そしてギターとキーボード、ベースもなだれ込んで音楽を織りなし始めた。


そこに リズム あったから

人は ビート 刻んだから

そこで 音を かなでたから

人は メロディ 響かせた

音と リズム 出会ったから

声と 楽器 があったから

人は 歌い 始めたんだ

私に とって それはいつ?

もう 思い出 の果て・in my life


最良の時 皆に 出逢い 歌う

最良の時 皆が いたから 歌えた

Finest hour in my life


それは 偶然 賽の目に

人は それを 奇跡見る

そんな 奇跡 起きたから

人が 集いて 音奏おとかなでた

それは リズム 縦糸で

それは 音の 横糸で

縦が 揃って 音編おとあまれ

私は 歌に 捕らわれて

合奏がっそう の中に・in my life


最良の時 この愛おしい瞬間とき

最良の時 いつか集いて振り返ろう

Finest hour in my life

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