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私達の最良の時/私達は幸いなる少数  作者: MV E.Satow maru
第1章 私達の最良の時
21/79

2020年4月(5)

(承前)


古城こじょうミアキ


 朝の食卓で両親に早速報告した。


「やっとお姉ちゃんから返信きた。やっぱり大学祭で何かやるみたい。本来の大学祭の日以外なら良いって書いてる」


苦笑する両親。


「大学祭だからねえ。よっぽど変な企画に関わって家族に見られたら嫌だなあって思ってるんでしょうね」


とはお母さん。勤め先が大学だから想像は出来るらしい。


「お父さんのような事をしちゃうのかな?」


というお母さんのさらなる一言にお父さんが慌てた。


「春海さん。それは忘れて」

「守雄くん。それはいやよ。あれはあれでいいものだったし」


 お父さんも何か秘密があってお母さんはそれを知っていてからかっている。

教えてくれそうにないや。はい、はい。仲のいい事ですよね、お母さん、お父さん。


ミアキ:お姉ちゃん。それなら6月にする。わたしも学校の友達とちょっと約束している事があって日程を調整しているから、そちらが決まり次第連絡するね。

ミフユ:わかった。待ってるから。


 お母さんはあっさりとわたしに神戸行きの許可をくれた。


「ミアキ、行きたいんでしょ」

「うん。お姉ちゃんが心配だから」

「行ってきていいわ。泊まる所は私かお父さんのお友達に相談してみるからちょっと待って」

「えー。ホテルでいいよ」

「小学生一人で泊めてくれるところなんてないからさ、ミアキ。秘密裏に行くとなるとミフユは頼めないし」

「……分かった。宿泊先の調整をよろしくお願いします。お母さん」


 神戸には結局ホテルに泊まる事になった。流石に一人で、とはいかなかった。お姉ちゃんの親友で高校の生徒自治会でお姉ちゃんを会長に当選させた日向さんと陽子さんからお母さん宛に電話が入ったのだ。


「ミフユさんから大学祭は今年はないからとか妙な事を言われたんですけど様子おかしくないですか?何かありましたか?」

「それがね……」とお母さんがおおよその推測を伝えた。


すると日向さんが


「実は三重陽子さんと一緒に大学祭を見に神戸に行こうと思ってます。ミアキちゃんも一緒にどうですか?」


という話になり三人で姉の秘密を見に行く事になったのだ。

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