シネマ・コンサート神戸公演台本 A PART
A PART「繰り返しの日々」
<病室>
陽一:
(暗転したまま)
(環境音)病院にいる主人公に聞こえている病院の様々な音
足をギプスで固められて宙釣りされてベッドで寝ている陽一。溜息。
(暗転)
退部届のメール画面が映り込む。
(暗転)
(テロップ)「1 Year Later…」
<高校>
陽一:
(MUSIC)OST:LOOP,LOOP,OMG
<教室>
授業。内容は理解しているからかつまらなそうに受けている。
<図書室>
黙々と勉強したり/読書したり
(環境音)チャイム(かすかに)
図書委員の玲佳に叱られながら図書室を追い出される
<バイク置き場>
バイク置場に停めている原付電動バイクに乗って帰宅。
(変化を加えながら高速でカットを変えて行く)
(MUSIC)END
*生田玲佳:
図書委員。陽一の同級生。
茶髪。一本編み、ポニテ、ツインテールなどしている。
陽一に対して秘密を抱えている。
<図書室>
(MUSIC)OST:LIBRARY,RENDEZVOUS,I
陽一:
夕方、図書室の閲覧席で黙々と勉強
(環境音)チャイム(かすかに)
玲佳:
(仁王立ちする)「伊那澤くん。下校のチャイム鳴ったよ」
陽一:
(顔を上げて)「あ、生田さん。いつも気付かずごめん」
玲佳:
(呆れ顔)「どうしていつも私に手間掛けさせるのかな」
陽一:
(困った顔)「うーん。生田さんに怒られるのが好きだからじゃダメ?」
玲佳の事は嫌いではない。
玲佳:
(怒り)「あんた、変態か?」
陽一:
(両手を合わせる)「冗談だよ。夕方耳が聞こえ難い事があるからなんだ。ごめん」
玲佳:
(えっ?という表情)「どうして?ひょっとして去年の事故の後遺症?」
陽一:
(首を横に振って)「これは小さな頃からずっと。検査でもよくわからないって。この時間帯だけ聞えにくいんだけど他には影響はないから」
玲佳:
「そうなんだ。じゃあ、これからは親切で声は掛けてあげるけど、もう少し自分でも時計見なさいよ。……さ、私は施錠しなきゃ。さっさと帰りな」(立ち去る)
陽一:
(苦笑しながらノート類をバッグに片付ける)
<バイク置き場>
陽一:
ヘルメットを被りバイクにまたがると校門へと走らせる。
玲佳:
バッグを持って職員室に鍵を返しに行く時に陽一が見えている。
(MUSIC)F/O




