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オーパーツ起動

ん?あれ、どこだココ。



辺りは金属製の壁で囲まれ正面にはモニターが設置された、六畳程の空間。


さっきまで俺は金髪お狐巫女幼女様の所に居たはずだ。

そしていわゆる罪滅ぼしのために、俺の不注意で起こした火事の犠牲者のチーレム野郎のチートに転生させられたんだよな。


で本当にどこだココ。


っていうかあれ?あ、あるぇ~?

おっかしーなー体が動かないやー。


視線以外の全く動かない。俺の体はどうなってしまったんだ。

視線を下げ自分の体を見てみる。

そこには、見慣れた俺の体は無く、凄く見覚えのある、騎士のような生物のような装甲に覆われてる変わり果てた俺の身体があった。



どうやら俺は、俺が生前に組み立てたプラモデル『グレイヴ』になってしまったらしい。


もっとよく観察すると装甲の材質や細かいディテールがプラモデルでは実現不可能なほど造よくられていた。


・・・もしかして、劇中の通りのスペックで動いたりするのだろうか。


しかし、大丈夫だろうか。

状態によってはグレイヴとか終盤辺りは'光の速度を超越'したりしてとんでもない事になっていたけど。


もし俺が転生した異世界、中世辺りのファンタジーな世界だったらこのグレイヴって思いっきりオーパーツだとと思うんだけど。



とか何とか、色々考えていると突然、今まで真っ暗だった正面のモニターが真っ赤に染まり、大音量でサイレンのようなものが鳴り始めた。

そしてモニターには


―――WARNING!!―――

―――現在当機のマスター権限を持つ人物に生命の危機が接近中。―――

―――直ちに、これを殲滅せよ。―――

―――尚、当機はマスター権限を持つ人物が完全に居無くなり次第自動的に消滅します。―――

―――現在、マスター権限を持つ人物'1人'です。―――


と、表示された。


えーと・・・ふむふむ、マスター権限を持つ人物が危ないから助けろと、

そんでもってマスター権限・・・いいやもうマスターでいいだろ!

んで、マスターが1人も居なくなると俺は消滅すると、でー・・・現在のマスターの人数は1人か・・・。


つまり、今死にそうになっている1人しかいないマスターが死ぬとマスターが1人も居なくなるから俺は消滅すると・・・。



えっやばくない?


早くマスター助けなきゃ俺消滅するじゃん。


でもどうやって助ければいいんだ?俺って今、(モノアイ)以外指ひとつうごかせないんだけど。

と思っていたら正面の壁が開いた。開いた壁の先はカタパルトがあり更にその先にはブッラクホールのようなものがある。


―――当機はマスター権限を持つ人物の危機の排除のため'コンテナ'より救出に向います。―――


そして、俺の身体はカタパルトに乗っかる。・・・ちょっと待て、もしかしなくてもこのカタパルトあのブラックホールに繋がってるよな、・・・さ、さっきからあのブラックホール何か蠢いて凄く禍々しいだけど、タコとかイカ辺りの動きに通ずるものを感じる。


モニターに数字が表示される。


―――5―――


―――4―――


カウントダウンだ。


―――3―――


―――2―――


―――1―――


俺の身体は急激に加速し

ブラックホールに吸い込まれた。




ブラックホールを抜けると、草原だった。

川が流れていてマイナスイオン効果でリラックス出来そうな場所だなぁ。うん。

青年と少女が狼っぽいやつに襲われていなければの話だが・・・。


しかしまるでミニチュアみたいに全部小さいな。・・・いや俺がデカイんだった。なんせ20メートルだからな。今の俺。


多分、青年がマスターだろう、何故かなんとなく分かる。マスター権限の機能だろうか?っていうかアイツイケメンだな。反吐が出る。クソが。


あっ少女が狼っぽいやつに喰われそうになってる。これは命に変えてでも助けなくては!


「・・・い。」


ん?野郎が何か言ってる、なんて言ったんだ?


「彼女だけでも、助けて・・・くれ」


・・・いやお前も助けないと俺が消滅するから。


『了解しました。』


無機質な声が俺から発せられた。


「えっ?」


俺は狼っぽいやつを脚で踏みつけた。狼っぽいやつの大きさは3メートル程だ。そんなのを20メートルの俺が踏みつけたらどうなるか。

結果は目に見えている。


『ガァ゛!!!???』

ブヂ


狼っぽいやつは潰れて死んだ。


『対象、死滅しました。』

とりあえずマスターに報告する。報告・連絡・相談は大事です。


「だ、誰だ?何処にいる!」

お前の目は節穴か?おっと。


『目の前にいますよ。』


・・・何故かセリフが丁寧語に自動変換されるな。どうしてだ?


まぁいいか。っていうかマスターも少女もボロボロだな、大丈夫かな。

俺は'そんな状態で大丈夫か?'と言おうとした。

しかし、俺の口っていうかスピーカー?から発せられたのは。


『お怪我はありませんか?』


というセリフだった。やっぱり強制的に丁寧語に変換される。


・・・何故だし。

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