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Genesis Dogma Online  作者: カサゴ
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友達紹介と主人公の現状説明回(戦闘はまだよ)

説明で分かりにくいところがあったら遠慮なく言ってください。

「おう、久しぶり」

「久しぶりだな」

「お久しぶりです」

「お久しブリーフ!」

うん、最後の一人は言わずもがなだが香澄だ。とりあえず置いておこう。

他の奴らから紹介しよう。


一人目が網走戌亥。

誕生日に諭吉券1枚くれたおじさんの甥で、俺の幼稚園からの友達だ。

運動も勉強もそつなくこなし、顔面偏差値も身長も高い。こんな奴がモテないことがあるだろうか、いやモテる(反語)。我ながらどうしてこいつと友達できてるのか不思議だが、何だかんだやっていけている。ちなみに網走のおじさんもダンディーなオジサマだ。

アバターは狼の獣人みたいで、コイツの最後に会った時より大人びてきたイケメンフェイスになかなか似合っている。

コイツといると1時間おきに反射的に「イケメンタヒね」と言いたくなるのが40分おきになりそうだ。クソッ、イケメンタヒね。

「オイオイ、そんな睨むなよ」

「しょうがないわよ、紘は心が狭いから」

「?」

そしてこの無自覚である。


二人目は山城大吾。名前の通りの大柄な身体に誠実そうな顔をした奴で、小学校からの友達だ。根っから真面目な奴なのだが、遊ぶ時はちゃんと付き合ってくれる。こいつはこいつでモテそうではあるが、全くモテていない。理由は後で説明する。

アバターは山人族らしく、もともと大柄の体格がもっと立派になっている。ドワーフに巨人を足して2で割ったような感じか?ヒゲはないけど。

「なぁ、ちょっと首痛くなりそうだから膝ついてくれないか?」

「そうか、気が利かなくて悪いな」

「いや、お前が悪いわけじゃないから謝るなよ。こっちが申し訳なくなるだろ」

マジでいいヤツ過ぎてヤバい。何がヤバいって、申し訳なさで殺しにかかってくるのがヤバい。


3人目は皆堂美奈。こいつとも小学校からの付き合いだ。一般家庭に生まれたハズなのに、さっきの「久しぶり」の言い方で分かると思うが丁寧な物腰で、楚々とした佇まいの黒髪ロング。親の話を聞くとなんとなく察せるが、親バカ(特に父親)が過ぎていいとこのお嬢様みたいになってしまったらしい。もちろん学校の男子から憧れられているが、実際に付き合ったやつはいない。理由は単純。

「なあ美奈、結構前から立ちっぱなしだが大丈夫か?」

「大丈夫ですよ。それに今はミーナ、ですよ、ダイ?」

「お、おう、そうだったな」

もうお前ら結婚しろよ(血涙)

四六時中大悟といい雰囲気過ぎるのだ。この中に割り込む勇気のあるやつはいるはずもなく。

何でも、この二人の母親同士が幼馴染らしく、子供のこいつらも幼稚園に入る前から知り合いだったようだ。お互いの母親同士で二人をくっつけてやろうと画策しているようだが、いかんせんどっちもかなりニブいので成果はないようだ。美奈の方の父親は大悟をとても嫌っているらしく、調子の悪くなった美奈を大悟が家まで送った時なんか二階から塩を撒かれたらしい。悪霊かよ。

アバターは森人族で、エルフみたいに耳が長くなっているが、黒目黒髪で他はリアルと変わらないように見える。要するに美人だ。ダイが頑張ってくれないと多分ナンパとかでもめ事起きるぞ、これ。


最後は…

「こっちみんな」

「ネタが言いたいのは分かったからもうちょっと言い方優しくできない!?当たりキツすぎるわ!」

柊木香澄、小学4年の時に転校してきた時は内気な女の子だったのだが、試しに漫画を貸してやったらあれよあれよとアングラの住人に成り果ててしまった残念な奴。

「あんたの顔よりはマシよJK」

「心を読むな!あとどっちの意味だよ」

どっちの意味でも酷いが。なぜかいつもこいつには勝てない。アバターの通り悪魔のような奴だ。

中学校ではクラスメイトの前では猫をかぶってて、リア充筆頭四人衆みたいな扱いをされていた。確かに、外見だけなら、可愛くないこともないのだが。

「それにしてもアンタ…始める前にWikiとか見なかったでしょ」

            !

警備してたら目の前にいい声の工作員が出てきた兵士みたいに驚く。

「いい?人族はねぇ、他の種族と比べてかなり不遇なの。まず、このゲームはリアルさを売りにしてるんだけど、痛みを軽減する機能がかなり貧弱なの。だから魔法使いが多いんだけど、それでも前衛をする人は山人族か獣人族を選んでステータスを基本DEFとMDFに振って、更に防御関係の補助スキルを3つ位セットしてやっとタンクが満足にできるくらいなの。極端な例になるけど、βで人族の魔法使いが『俺も剣振りたい!』って言って仲間の剣借りて、レッサートレントっていう少し硬い位のモンスターに攻撃したら反動で剣は吹き飛ばされるし杖を持てなくなる位手首を痛めるしで酷い目に会ったらしいわよ」

「あぁ、野良パーティー組んだあの時のことだな」

「あれは酷かったな…」

「イヤな事件でしたねぇ」

「マジかよ…」

「で?アンタ、スキル構成は?」

「えっと、魔法を全属性と、《魔力調節》と、《魔力促進》、《格闘》に《鑑定》、です…」

「アンタバカァ?「だからもうネタはいいから!」チッ分かったわよ。とりあえず説明してあげる」

「ひとまず、種族の説明の続きだな。人族は確かに他の種族と違って欠点はないんだが、さっき香澄…今はヒスイだな、あ、俺はラプスだ。後でフレンド登録しとこう。んで、人族は身体能力でもさっきヒスイが言った通りかなり貧弱だな。例なんだが、βで解析班が調べたら、同じステータス値でも獣人族は人族に比べてATKとSPDが1.3倍、DEFが1.2倍で、デメリットはMDFが0.8倍になることぐらいだったんだ。他の種族も人族と比べるとメリットが大きくて、デメリットは少なかったみたいだぞ」

「ホント人族役に立たねえな…」

「次は魔法について説明しますね?大まかに言うと、魔法の得意な魔人族、聖人族、森人族は得意な属性魔法を使った時の与ダメージが1.8倍、苦手な属性は0.8倍ですが、その他の属性は人族以上に使えます。妖精族は得意な属性が1.5倍、苦手な属性が0.8倍です。魔法が苦手な獣人族と山人族は得意な属性が1.3倍、苦手な属性が0.7倍です。人族はどの属性も1.0倍なので、魔法面でも他の種族より貧弱に感じられますね。決め手にかける…といった感じでしょうか」

「   」

「一応言っておくが、生産分野では山人族と妖精族はDEXが高くなりやすい上に、それぞれ金属系と生物系の素材で生産するときに生産が容易になって完成品が強力になるスキルが取れるぞ」

「ん゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛いいとこなしじゃねえか!」

「だって…ねぇ?」

「人族は縛りプレイって言ってた人がいたな」

「そうそう、『人族は弱点がないんじゃなくて、他の種族の弱点を多少マシにした奴を組み合わせた存在だから、つまり弱点しかないんだよ』って言ってた人もいたな」

「Wikiに『ゲーム内では人族=マゾ(真理)』と書き込んでいた方もいましたね」

泣いていいですか?(もう泣いてる)

「剣使っても手首痛めるんなら、アンタの《格闘》は少しでも硬い敵は痛くてロクに攻撃できないでしょうね。今から関節技覚える?」

「《魔力促進》は解析班によるとMPの自然回復率が上がるけど、誤差の範囲らしいね」

「《鑑定》は簡単なものならスキルがなくてもできるし、分からなくてもギルドの図書館で調べるか相談窓口で聞けば分かるな」

「《魔力調節》は確かに説明文の通りのことができるんですけど、威力を2倍にするのにMPを10倍使ったり、MPを半分にしたら威力が四分の一位になったりして効率が悪いんですよねぇ…」

やめてみんな!俺のライフはもう0よ!


一通り自分のドジについて教えてもらってヘコんだ後、ヒスイの「ま、とりあえず狩りにいってみましょ」という提案で狩りに行くことになった。

装備品はステータス画面の一番上に『ステータス』『装備』『アイテム』『クエスト』『フレンド』『設定』と並んでいる内の『装備』の画面からから操作するらしい。とりあえず画面を開くと


武器:なし

防具:<布の服><普通の靴>

装飾:なし


とあるので、その下にあった『使っていない装備一覧』の<布のグローブ>と<木の杖>を選択する。すると、手元が光っていつの間にか手には指ぬきグローブがはめられていて、130センチ程の先が丸まって太くなっている木の棒を握っていた。これでいいだろう。

「装備したわね?じゃ、町を出る前に消耗品を買っておくわよ。装備品は…一度戦闘をこなしてから考えましょ」

他の三人も優し気な目でこちらを見ている。逆に辛い。

みんなは既に買い物も終えていたようで、ラプスとダイはそれぞれサイズが違う革の胸当てと鉄の剣を、ミーナは大きめの木の弓と緑色に光る指輪を、ヒスイは俺のよりも心なし軽そうだが一部に装飾が彫られている木の杖を装備している。初期装備を売り払って少しいい武器を買ったらしい。


町の東門を目指す道すがら、道具屋でポーションを5個、携帯食料を30個、飲料水を30個買っておく。

ポーションの効果はHP30ポイント分で、飲んだらそのまま、振りかけても八割の効果があるとか。で、満腹度や渇水度のゲージもあるので食べ物と飲み物は欠かさないようにするべきらしい。この値が少なくなるとステータスにマイナス補正がかかり、酷くなると稀に状態以上になって、0になると体力が1秒に1%ずつ減っていくんだとか。戦闘中にいきなりステータス異常になったらシャレにならないので『設定』画面から視界の左上にあるHP、MPバーの下にこれらのゲージも表示するように設定しておく。

他にも、次の町にはMPポーションが売っていることや、次の町であるセンドへ行くためのイベントボスの話なんかもする。リアルの1時間がこっちの1日で、ログアウトしている間は自然回復量が3倍になるが、宿屋に泊まってログアウトするとリアルで30分ログインできなくなる代わりに自然回復量が10倍になってステータスにランダムでバフが付くらしい。HPが0になると最後に入ったギルドの塔に死に戻りしてゲーム内で1時間の間ステータスが半減して所持金も2割減るらしい。フレンドはお互いの頭上に名前が見えるようになって、フレンド画面からテレビ電話みたいなこともできるそうだ。武器の説明は「一度戦ってからの方が分かりやすいわよ」ということで今は聞かないでおいた。


そんなことを話しているうちに門に着く。門の外は見晴らしのいい草原で、遠くの方に毛玉っぽい何かと戦っている人たちがいる。近くにモンスターがいないのは、壁から50メートルまではモンスターが入れない結界があるらしい。要するにセーフティエリアというやつで、町以外にもいくつかあるようだ。


門では門番さんが4人待機していて、何となく「お疲れ様です」と挨拶して門を通り過ぎる。

さっきボロカスに言われて折れかけた心を奮い立たせて、5人で草原へと踏み出す。

さぁ、主人公の初戦闘や如何に!?

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