さあ準備だ!
間が開いたので初投稿です。
お待たせしました。これからは1話ごとの分量を減らして、なるはやで上げていく所存です。
前回までのプリズンブr…GEDOO!
デガントンネルでの崩落事故、誘拐事件を解決したコウ君は、生産職について習うために薬屋のドクというおじいさん、製革職人のジーナという男勝りなお姉さん(ココ大事)と出会った。
センドの街のダンジョンを攻略するにあたって、製作する装備のデータ収集のためにダンジョンに潜ったコウ君は、ゴーレムステージの5層に居たアイアンドールを倒して一先ず帰還したのであった。
…こんなところでしょうか。ついでに言うと、聴覚保護に役立ちそうなレアMOBの素材も手に入れています。
魔法陣を抜けると、ダンジョンの入り口の裏手に出た。
なるほど、正面からは影になってて見えなかったのか。こっちにも兵士さんが居たので教えてくれた。
こっち側に本格的な兵士さんの寝泊まりする所と、簡易な診療所もあるみたい。
冒険者がダンジョンから出る前にボロボロになってることもあるだろうし、街から離れた位置に継続的に拠点を構えるならある程度の医療施設も必要だろうし、一石二鳥だね。
冒険者相手ならお金は取るみたいだけど、それでも命とは代えられない。ついでに少々割高でポーション類も販売しているようだ。余らせてるから俺は買わないけど。
正面に回ると、ちょうど休憩に入ったオイタンと出くわした。
取り敢えず挨拶して、何層まで行ったか聞かれたので「アイアンドールを倒して帰って来ました」と答えたら苦笑されてしまった。
どうやらアイアンドールは一人で倒すものではないらしい。
アイアンドールは最初に見た者の装備を模倣するが、それを後から変えることはできないそうだ。
なので、最初に入った者が薄くて強度の低い板を持っていればそれを盾と勘違いして模倣する。後はその弱い部分を魔法や鈍器で壊したりすればかなり手早くカタが付くようだ。
…知らねーよ!
まあ、愚痴っても仕方がないので参考程度に聞いておく。どうせ複数人で冒険することもないだろうし。
1人でも無理のない範囲で倒せるのだから大丈夫だろう。
一先ず街に戻ることにして、道なりに走る。
道中では道端の草に適当に鑑定を掛け、魔力感知で索敵し、武技やエンチャントもかけまくる。経験値を寄越すのじゃ…。
と、一瞬違う表示が出た。なんじゃらほい?
ペープの実 素材アイテム ×3
主に熱帯地域で栽培される植物。
乾燥させると香辛料になる。比較的暖かい地方では自生していることもあり、多くの地域で料理に使われている。
小さい粒々が固まった赤い実が3つ生っている。
うん。多分コレ胡椒だね。香り?が似てる。採取ポイントじゃなくても採取できるものもあるんだな。
よく考えれば木も採取ポイントじゃなくても、斧さえあれば入手できる。
今度からステータス画面じゃなくて周りの環境をもっと気にしないとダメだな。見落としは無くしたい。
それにしても、胡椒は料理を齧るうえで是非持っておきたい。店で探せば置いていることも有るんだろうが、南方の地域で栽培されているとなると、結構なお値段になっているかもしれないし、バカにならない。
塩、コショウがあるだけでも味がかなり違うだろうし、要注意かね…。
その後も街までの途中でいくつかのペープの実と、オイリーの実、ソルテの実を発見した。
ソルテの実は、煮込んで潰して濾過し、水気を飛ばすことで塩ができる。
オイリーの実は、焼肉屋の網に敷く牛脂みたいに、フライパンや鍋に油を敷くための物のようだ。
ソルテの実は少し丸みを帯びた白い立方体、オイリーの実はツヤツヤテカテカした黒い実だ。
どちらもその辺に自生しているようなので、ありがたくいただいておく。
こういう日ごろから素材をため込むのが大事だよね。いざって時に集まるとは限らない。
そんなこんなで、センドまで帰って来た。時間は…まだ8時頃か。
あんまり時間は掛からなかったな。ひとまずメシにするか。
現状急ぎの要件は無い。せっかくだからジーグさんのお世話になった店…。行ってみるか。
先に詳しい場所は知らないけど、ギルドで聞いたら教えてくれるかな?ジーグさん、オイタンとも知り合いだろうから受付のおっちゃんが知ってるかもしれない。
それでなくても美味い料理屋を聞いて回ってればいつか行きつくだろうし…。
ギルドで討伐系の依頼を済ませ、おっちゃんに話を聞くと場所を教えてくれた。おっちゃん自身も仕事帰りに良くいくんだとか。世間って意外と狭いね。
店のある辺りは、何というか、長屋?みたいな壁一枚でつながってる家がたくさんある、庶民の家がある地域に合った。お店の外観もいい感じにくたびれていて、中からはいい匂いがしてくる。
我慢できないので店に入ると、結構人がいるけど空席はいくつかあった。1人でラーメン屋に行くと、行列でもカウンターに座れることがあるから良いよね。
席に着くと、水のコップが運ばれてきた。お冷のおかわりはお店の人に頼むしかないようだ。
なけなしのコミュ力で店員さんにオススメを聞くと、今日のオススメは魚らしい。
この辺は海から遠いし、山に囲まれているので魚を食べられる機会はそう多くない。早い者勝ちなので、朝のうちに来れてラッキーだったな。
魚の定食を注文して待っている間。
店内はいい感じに狭くて、隣の人との距離も近いのだが…。もうね、匂いが拷問。耐えられん。いい意味で。
取り敢えず魔力感知や鑑定のレベリングを継続して気を紛らわせていると、やっと来た。
サンマのような魚の塩焼きに、薄く色づいたスープ。ごはんはおかわり自由らしい。
小鉢に小さな漬物があるが、色的にたくあんかな?大根おろしはないけど、正直苦手なので必要なし。
それではいただきます。
んー。満足。醤油的なものはないので、最初の段階で結構塩味を効かせている。脂が結構のっていたので、ごはんを計3杯も食べてしまった。スープはコンソメスープだった。タマネギやら刻んだニンジンが入っているだけだったが悪くない。味噌汁を求めるのは流石に酷だったか…。まあ、醤油もなさそうだし。仕方ないね。
それにしても。忙しそうだし、直接料理を習うのは無理そうだ。
今回の魚の塩加減とか、食べてみて参考にする感じにしよう。無理を言ってはいけない。
どうしよっかなー。あ、そういえばある程度はやり方教えてもらったし、レンタルの生産施設に行ってみよう。ジーナさんの所に行くのは昼ごはんのあとだな。
醤油も味噌もいつか作ります。
てか、ないと困る!
次はおそらくポーションの練習です。イーヒッヒッヒってやります。
ジーグさんのお店の場所、後で聞こうとか思ってたコウ君ですが後でいいやとか思ってたら聞きそびれてます。襲撃とか有ったからね。仕方ないね。




