成長。
(主人公のとは一言も言ってない)
すいません、前回の投稿の時、「今日中に」って言ったのですが、違う地方に行った友達が帰省してるって聞いて、急遽一緒に遊びに行ってました。
元気そうだったので良かったです。
ちょっと落ち着いた。
アイツを倒すにはどうすれば良いだろう?
あの砂でできたスライムみたいな奴に、まず格闘はよろしくない。
下段への攻撃は難しいのよね。
昔の有名なボクサーとプロレスラーの試合みたいになりかねない。
いや、柔道の寝技とか、中学の時に授業でちょこっとやったからできるっちゃできるんだけど、関節がない相手にやっても意味がない。かといって、殴る蹴るもそのままからめとられそうだし、そもそも触るのが悪手に思える。メイスも、あんまり効かなさそう。《流動》っていうのを持ってるってことは、液体に近いってことだろうから、衝撃には強そう。短剣の斬撃も同様だね。ってことで、物理はやめとこう。
残る手段は魔法だ。
うーん、土は下手したら吸収されそうだし。火、風辺りで行ってみるかな。光と闇と水は威力が未知数だし、初手で使うならやっぱり風かな。
そうと決まれば、早速戻ろう。
ただのMOBでしかないんだから、強くはないハズ!
同じ場所に行ったら、ロックゴーレムと同じような形の人型が、半分位壁の砂になってる部分から生えてた。なんかデカくなってる気もする。
鑑定してみた。
サンドゴーレム
擬態:Lv.9
流動:Lv.9
自己再生:Lv.6
大きく変わったのは《擬態》のレベルか。
うーん、多分、《擬態》のレベルが一定以上にならないと、人型に成れないって事かな?
向こうさんからしたら、本当はただのガレキとか砂の塊なのに、《擬態》して人型になって襲ってきてるって事か。確かに、ガレキも砂も、元から自然に人の形の塊になるわけない。
さっき出会ったのは、出来立てほやほやで、《擬態》のレベルが低い個体だったんだろうね。
そう思ったら、怖くない。材質が違う、変わったスライムだと思えばいい。
さて、気付かれてない内にやってしまおう。
「ダークエンチャント」
んで、《闇魔法》を《風魔法》にチェンジ。
「ウインドランス!」
貫通はしないようにして、今使える中で一番強い風魔法のウインドランスを使う。
命中と同時にシュバンッ!という音がして、はみ出ていた部分のほとんどが吹き飛んだ。
壁の辺りが光ったので、倒せたかな?アイテムを確認してみよう。
魔珪砂 素材アイテム ×1
魔力を多く含有した珪砂。《鍛冶》スキルを持つ者はこれを加工してガラスを作ることが出来る。
加工の際に素材を加えることで様々な特性を持つことが有る。
サンドゴーレムは核石が無いのかな?ロックゴーレムはみんな核石を落としたので、ちょっと期待してただけに残念。
でも、また俺にスキルを取れという運営の声が聞こえてきた。品質が良いポーションの瓶とか、アクセサリーの部品とか、自作したら面白そう。もう完全に取ること前提で考えてるわ、俺。
取り敢えず、サクッと倒せたので次へ進む。
他の魔法もちょっとずつ試してみるか。
あ、チェンジで変えた奴戻しとこ。
それからは次の階層までサクサク進んだ。出来立てホヤホヤに遭遇するのも珍しいんだろうね。スライム状態のゴーレムはそれっきりで、ちゃんと人型で徘徊してる奴としか会ってない。
箱も3個見つけたけど、微妙なポーションと普通の短剣だった。
あ、魔法の効き目を調べてみたところ。
風魔法はランスで1撃。
火魔法はランス1発でギリギリ倒せない位。
光、闇魔法はランスで3発は必要になる。
んで、土魔法の場合。
ダークエンチャントはさっき掛けたのが残っていたので、掛けないでおいて、クレイランスを使う。
「クレイランス!」
鋭い土の塊が地面から飛んで行った。設定は非貫通。
ドスッという重い音を出して、ゴーレムの腹に突き刺さった。先の方は刺さると同時に弾けて細かい破片になってしまったようだけど、ダメージにはなったかな?
おや?
なんか、あんまり効果なさそうだね。ファイアランスなんかは、爆風以上に大げさにノックバックしてるように感じたけど、クレイランスはなんて言うか、こう、「刺さったけど、なにか?」って感じ。
刺さったまま、普通に歩いてきてる。あ、抜けた。刺さってる部分の擬態を解いたのか、虚ろな感じの穴が開いて、ランスが抜けた後そのまま塞がった。
うん。土魔法はやめとこう。
チェンジしてウインドランスでサクッと倒して、次は水魔法だな。
ウインドランスはもしもの時に使うだろうから、スキル画面で《土魔法》と《風魔法》を入れ替えて、☆を土魔法の方につける。これでいいかな。
ダークエンチャントを掛け直して、水魔法とチェンジ。
「ウォーターランス!」
空中に水でできた槍が浮かび上がって、飛んでいく。胸の辺りに当たって、辺りに水飛沫が上がった。
なんか、ゴーレムの挙動がおかしい。動かないというか、溶けかけているというか…。
あ、右腕が二の腕あたりから捥げた。足も、上の方からずり落ちてきた分の、砂?いや、泥か。泥で埋もれてきている。
近づいて今度はウォーターボールを放つ。左腕も、残っていた右腕も落ちて、泥の小山になった。
もしかして、倒せた?
いや、でも、光らないってことは倒せてないって事だ。少し遠ざかって、様子を見よう。
20秒ほどすると、もぞもぞしだした。
…嫌な予感がするので、ちょっと鑑定してみよう。
マッドゴーレム
流動:Lv.16
擬態:Lv.14
自己再生:Lv.9
あ、結構滑らかな感じで人型になった。これまでの2種と比べたら、明らかに動きが速い。
明らかに俺、余計な事しちゃった気がするんですけど。
取り敢えず、ラウンド2!
虚ろな霊の穴は胸にあるものですが、ご容赦を。
最初は「マッドゴーレム」じゃなくて、「どろに○ぎょう」にしようかと迷いましたが、あからさま過ぎてやめました。
テリ○ン脳ですいません。
感想でポケ○ンやテリ○ンもRPGと教えてくれた“はいよるくま”様、ありがとうございます。
ソールト○ガーも、知ってる方が居たみたいで…。身近にいないので、嬉しいです。
ぶっちゃけて言うと、アビリティの熟練値システムって、このゲームをやってたから思いついたんだと思います。
普通、何度も同じ技を繰り返したら上達しますもんね。
読んでくださっている方、ありがとうございます。




