幕間:救われて
…実感がない。
確かに私はあのモンスターに身体を喰われて死のうとしていた。だけど、いつのまにか私の身体は何事もなかったかのようになっていた。
そして、視聴者が呼んだギルド職員に病院へ連れて行かれる中。私は配信していた動画を見て…驚愕した。
私が倒せなかったあのモンスターを当たり前かのように斬り倒して私を救い出したあの人を。私を治癒して…今は私の装備であるこれを渡してくれたあの人にときめいてしまった。
あの人が誰かはわからない。だけど、私はあの人を見つけたい。助けてくれたことへの感謝をしたい。あわよくば、あの人と関係を築きたい…そう思ってしまう。
お母さんが言ってた通りだ…私は好きな人が出来ると、貪欲になれる人間だって…
ー
「…お姉様、それは本当なのですか?」
「えぇ、晴人様がいなければ私たちはあなたを助けれなかったわ」
シャンディライト邸では、上半身だけ起こした女性 ラナン・シャンディライトはローズマリーと話していた。
「…晴人様は私たちですら知らない未知の階層を生き抜いた人…間違いなく私よりも強いわ」
「はい…お姉様、私も晴人様に会ってみたいのですが」
「えぇ…でも安静にしておきなさい」
そう話すローズマリーは穏やかな顔をしており、ラナンはそんな穴を見て喜んでいた。
それから数日後、【光の聖女】ラナン・シャンディライトが冒険者業界に復帰したという話が世間を揺るがせた。