無題という題の物語
拙作「虚無幻奏」本編「理の使者」の構想中に思いついた曲ですね。
小説に似たような展開が出てきます。
1.町の屋根を見降ろす丘にただ1人、少年は佇んでいた
あの向こうは何があるのだろう? いつも思っていた
丘の上で駆け遊んだ日々 いつも君が傍で微笑んでいた
なぜ君は 何処へ行ったのだろう? それが知りたい
信じ合えた者は遠いその地へ 自分はまだ佇むこの場所で
まだ行けない 恐れを胸に抱いて
罪を恐れて逃げるという罪を犯して ただ生きていて
ああ、少年が扉を開くのはいつだろう?
※味気ない景色を見つめただ1人頬を濡らす
1人じゃないよと言ってくれる君がいた時は
楽しかった 悲しかった 嬉しかった 満たされていた
だけど今は何も思えない
2.古びた家の出窓のふちで少年は外を眺めていた
ただ外は雨が打ち付ける ぼんやりと眺めていた
※君に会うためこの家を出て 戒めを解き放って
どんな道でもいい 自分で決めたのなら
苦しそうで 辛そうで 引き返したい 引き返さない
ただ君に一目会いたい
3.罪に逆らい進むという罪を犯して陰に埋もれて
もう戻らない 決意を胸に抱いて
身分を捨てて 地位も投げ出す そんなもの虚像に過ぎない
ああ、少年が扉を開くのは今だろう
※光ある景色を見つめただ1人歯を食いしばる
1人じゃないよと言ってくれた君に会いに行く
楽しかった 悲しかった 嬉しかった 満たされていた
あの向こうへ 君に会いに行く




