アクション!
今日の午後2時から、フジテレビの『人生色々』と言う著名人を紹介する番組のゲ
スト出演で、園田総監の取材が入っている。
生放送なので、園田総監以外の人は入れない様にとの事だ。
PM1:30
フジテレビの取材班が到着。
トントン
「どうぞ」
『カドパン』でお馴染みの角籐アナウンサーとディレクターとカメラマンと音声の4
人が入って来た。
「失礼しま~す。園田総監でいらっしゃいますか?ディレクターの歩歩と申
します。今日はよろしくお願いします」
角籐アナも可愛く挨拶した。
「よろしくお願いしま~す」
「なんだか緊張するなぁ。」
「肩の力を抜いて気楽にお願いしますね。」
園田総監、ディレクター、角籐アナ、カメラマン、音声の5人で打ち合わせを始め
る。
「ではスタートしま~す。秒読み5秒前、4、3、、、!」
角籐アナはとびっきりの笑顔で話し始めた。
「ハ~イ!今日も始まりました、『人生色々』。今日のゲストは、警視庁の警視総
監、園田総監にお話しを伺いたいと思います。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
一回CMを挟んで、
「は~いCM明けまで、5秒前、4、3、、、!」
「園田総監は、なんで警察官になろうと思ったんですか?。」
「子供の頃、家の近所で迷子になりましてね。道端で泣いていたんです。その時偶然
通りかかったお巡りさんに家まで送ってもらったんです。
その時に、大きくなったらこんなお巡りさんになろうと思ったんです」
「そうだったんですか」
その時、警視総監室のドアが開いてラッキーデカ長が入って来た!
「困ります。今、テレビの生放送中なんです!」
ラッキーデカ長は聞く耳持たず、真っ直ぐ園田総監の座っている机の前まで行き、銃を抜いて園田総監に向けた!
「お、おい!きさま!」
「予告通り、お前を殺しに来たぜ!」
「キャ―ッ!」
「見せもんじゃね~んだ!怪我したくなければ出て行きな!」
ラッキーデカ長は、向けられたテレビカメラのレンズを手でさえぎった!
フジテレビの取材班4人は、一目散に部屋から出た。
テレビカメラを部屋の隅に置いて‥。
警視庁内は騒然となった!
至る所で『人生色々』を見ていたお偉方が騒ぎ出した!
「あいつは何をやっとる!すぐに取り押さえろ!」
「園田総監を助けろ!」
床に置かれたテレビカメラが、ちょうど2人を映し出していて、そのままテレビで流
れ続けた。
ラッキーデカ長と園田総監は、机を挟んで睨み合っていた!
「お前に俺は撃てんさ。同じ警察官のこの俺をな」
「さあ、それはどうかな?」
その時、警視総監室のドアが開き、ボッサンとホヘトが入って来た!
ボッサンは言った。
「ラッキーデカ長!そんな事は止めて下さい!」
ホヘトも言った。
「銃を下ろしてください!ラッキーデカ長!」
ボッサンが後ろ手で、ドアをロックした。
「うるせ~!俺の邪魔をする奴は、例えお前らでも容赦しね~ぞ!」
そう言うと、2人に向かって銃を撃った!
ボッサンとホヘトは左右に飛び退いた!
園田総監は机の後ろに隠れた。
警視総監室の外では、園田総監を助けに来た人たちが集まっていた。
「なんでロックが掛かってるんだ!」
「お~い!ここを開けろ~!」
「ドアをぶち破れ!」
「このドアは鋼鉄製だ!」
ボッサンは本棚の影、ホヘトはソファーの影に隠れている。
ボッサンはホヘトに言った。
「なんとしても園田総監を守るんだ!」
「了解!」
2人は銃を抜いた。
ラッキーデカ長は叫んだ!
「なんでこんな悪党を守るんだ?」
園田総監は机の後ろで言った。
「早くこのキチガイを殺せ!」
「ホヘト、行くぞ!」
ボッサンとホヘトが同時に飛び出した!
ラッキーデカ長が2人めがけて1発ずつ撃った!
当たらない!
ホヘトが園田総監に向かって走って行く!
ラッキーデカ長がホヘトを撃った!
血しぶきを上げて床に倒れた!
ボッサンが叫んだ!
「ホヘト~!!」
ボッサンは、園田総監の前まで走って行き、両手を広げてラッキーデカ長に向かって
言った!
「やめてくれ~!!」
ラッキーデカ長は、ためらわずボッサンを撃った!
ボッサンは胸から血を吹いて、園田総監の足元に大の字になって倒れた!
ラッキーデカ長はボッサンを見下ろしながら言った。
「だから言ったじゃね~か。容赦しね~って」
そして、銃口を園田総監に向けた!