めしや
獣のような咆哮が響き渡る。
まるでこれから狼男にでも変態するんじゃないかってくらいの大迫力だ。真昼間なのに。
しかし僕の予想とは裏腹に従兄弟の顔は毛むくじゃらになるでもなく、牙が生えるでもなく、イケメンさんのままだった。
ただ、目が異様にキラキラしてて、頬を紅潮させてはいるんだけどね。
言うならば満面の笑み。そう、まさに薔薇が咲いたようなキラッキラの笑顔がそこにはあった。
意味が分からない。ホント意味が分からないよ。
テンションが天元突破するだろうなとは思ってたけど、まさがご機嫌になるとは思ってなかった。
てっきり『何だこのギフトはーッ!』とか『ふざけてんのかッ!』とかそんな反応だと思ったんだよ。
だというのに蓋を開けてみたら超ご機嫌なんだもん。これじゃ必死に言い訳してた僕が馬鹿みたいじゃないか……。
やっぱコイツの思考回路は読めない……。
しみじみとそんな事を考えつつご機嫌ハイテンションな従兄弟を眺めていたら
「りょうたぁぁぁぁぁぁぁ!!」
いきなり名前を呼ばれたかと思うと、ビュオッと風を切りながら従兄弟の両腕が伸びてくる。
僕は危険なものを感じ取って身体をズラし従兄弟の腕を避け――
ガシッ!
――れませんでした。
うん。分かってた。無理だよねー。ですよねー。僕ごとき凡人が避けれる速さじゃなかったですもんねー。
ガッチリと両肩を掴まれ僕は心の中で泣いた。
「よくやったッ!!」
従兄弟は相変わらず満面の笑みのまま大声でそんな事を叫んだかと思うと
興奮が抑えきれないのか今度は僕の両肩を掴んだままガクガクと揺さぶりをかけてきた。
視界が揺れる。っていうか体全体が激しく前後に揺さぶられている。
何とか抵抗しようと踏ん張ってみたけど無理。うん。知ってた。無理ですよねー。僕みたいな非力なチビが抵抗できるわけないですもんねー。
ガクガクとシェイクされる視界の中で、僕は今度こそ正真正銘泣いた。
従兄弟のハイテンションは続く。つまり僕は揺さぶられ続けてるって事だ。
シェイクされまくって茫洋となる意識の僕に従兄弟が興奮した声音で話しかけてくる。
「よく【料理】なんてギフト見つけられたなお前ッ!!!」
料理……?ああ、とったなー。そう言えば……。
どうやら従兄弟の感激の理由は【料理】ギフトが原因らしい。
「これでようやくあのマズイ飯から解放されるッ……!!ホントよくやった涼太ァァァァ!!!」
マズイ飯……?よく分かんないや……。
けど従兄弟が僕の【料理】ギフトに並々ならない期待をかけている事だけは分かった。
薄れゆく意識で必死に従兄弟の言葉を拾う。
けどそれもそろそろ限界のようだった。
もう……無理……。
無理の無理無理。ホント無理……。
「お前は【料理】ギフトを使ってこの世界の飯屋となるんだッ!!」
なんじゃそりゃ……。
『この世界の飯屋』ってどんな飯屋だよ。言い回しが尊大過ぎるよ。
ん?待てよ。もしかして……?
薄れゆく意識の中で最後に思ったのはスゴくくだらないことだった。
飯屋じゃなくて救世主って言ったんじゃないかアイツ。
そうだったら笑えない。
……救って欲しいのは僕の方だっていうんだよッ!
僕の意識はゆっくりと沈んでいった。
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
意識がゆっくりと浮上してくる。
どうやら僕はどこかに寝かせられているみたいだ。
「疲れてたんだと思うぞ。涼太は繊細だからな」
従兄弟の声がする。けどどうやら僕に話しかけられたものじゃないらしい。
誰かいるのかな……?そんな事を考えた瞬間知らない男の人の声が聞こえた。
「いくら繊細だからって、話してる最中にイキナリ気絶はしないと思うんスけどね……」
オイ。コラチョット待て。もしかして僕が気を失った原因について話をしてるわけじゃあるまいな。
イヤイヤ流石にそんなわけないよね。だって今話をしてるのがその元凶だもん。あんな状況で気を失ったんだ。理由を間違えるわけもんね……?
でも僕の予想も虚しく従兄弟が苦々しい声音で言った。
「それだけショックだったって事だ。ここが異世界だって言っても頑なに信じなかったからな。
アレは信じられないんじゃなくて、信じたくなかった涼太の心の表れだったんだ」
「それだけ精神的に追い詰められてたって言いたいんスか……?」
「他に理由が考えられないからな。で色んな心労が重なってブッ倒れたんだ」
「うーん……。心労溜まってブッ倒れた人間は涙やヨダレ垂れ流しのアヘ顔で意識飛ばさないと思うんスけどねぇ……」
「涼太はそういうヤツだからな」
「えっ……。アヘ顔でトリップしちゃうような人なんスか、この人?」
「おう。泣きながらヨダレを垂らすのは涼太の得意技だぞ。遊んでやると大抵最後にはそんな感じになるな」
「へー……。見かけによらないもんスねぇ」
ふ ざ け る な よ。
黙って聞いてたら言いたい放題だなッ!オイッ!
何が心労だッ!あんなに物理的な心労なんてある訳ないじゃん!いい加減にしろッ!!
微かに感じる頭痛を無視して僕はゆっくりと上体を起こした。
これ以上根も葉もない事を吹聴される前に釘を刺しておかねばなるまい。
「勝手な事ばっかり言わないでくれる……?」
頭に手を添えながらなんとか唸るようにボヤく。
「おう。起きたかッ!おはよう涼太!」
見ると爽やかな笑顔で従兄弟は手を振っていた。
罪悪感とかはないらしい。そりゃそうだよね!だってヤツは僕が心労で倒れたって思い込んでるんだからさッ!
「なんか好き勝手な事言ってたみたいだけど……」
「大丈夫だぞ。涼太は何も気にしなくていいんだ」
気にするよ。泣きながらヨダレ垂らす変態だって紹介されてんだよコッチは。気にすんなって言われても気にするよッ!
しかも忌々しい事に従兄弟は100%の親切心でこんな事言ってるんだ。
優しげな目が僕に語りかけてくる。
『安心しろ。俺がついてるから』と。
ふざけるなッ!全部お前のせいじゃないかよコノヤローめッ!!
お前が僕の身体をグラグラさせるからこんな事になったんだよ!
でも自覚のない人間にそれを分からせるのは難しい。
16年間ヤツの従兄弟として生きてきて、それは痛いほどよくわかってるんだ……。
ヤツは常に全力で間違える。
僕のためを思って全力を尽してくれるんだけど、その方向が間違いまくってるから手に負えないんだ。
今回のことだって僕としては気が遠くなるまで揺さぶられた事を自覚して謝ってほしいのに
ヤツときたら、"突然倒れた"僕を心配するという全くあさっての方向に気を揉んでるんだもんな……。
全力のありがた迷惑とでも言えばいいのか。
とにかく従兄弟の行動に巻き込まれると大抵の場合涙なしでは語れない悲惨な最後を迎える。主に僕だけが。
何度も止めてほしいと訴えてきたんだけど、従兄弟は僕が遠慮してると思い込んでるらしく『気にすんなッ!』としか言わないからね……。
まぁ『善意でやってくれてる事だし』と、あんまり強く拒否できない僕も悪いのかもしれないけどさ。
でもやっぱ腹立つのは腹立つんだよね。
「えっと……おはよう?」
射殺すような視線で従兄弟を睨みつけてると、不意に挨拶された。
声のする方へ振り向くと金髪頭をツンツンに尖らせたパンクな少年が驚いたような顔で突っ立っている。
「ぐ、具合はどうッスか?」
口調からしてさっきまで従兄弟と話してた人だろう。見た目は軽音部って感じなんだけど、どこはかとなく体育会系な感じのする人だ。
僕は何とか笑顔を作ると、少年――といっても僕と同世代――に向かって頭を下げた。
「おかげさまでそれなりには元気になりました」
「そ、それはよかったッスね」
「俺だぞ!広場から俺が背負って運んで来たんだぞッ!」
従兄弟うるさい。黙れ。超黙れ。
恐らく目の前の少年の『おかげ』じゃなくて、自分の『おかげ』で僕が元気になったんだとアピールしたいんだろう。
けどね。そしてそれはお前が果たすべき最低限の責任だよッ!
という訳で、必死にアピールする従兄弟をスルーして僕は少年に尋ねた。
「えっと、ここどこでしょ?」
途端に従兄弟が傷ついたような表情になる。が、当然無視。
少年は従兄弟を横目で伺いながらも、返事をしてくれた。
「えっと……。ギルドの個室?ッスね」
「ギルド……?」
またエラくゲームっぽい響きの単語が出てきたなぁ……。
っていうかギルドっていうくらいだからそれなりに公的な機関だよね?現実でいえば役場的な場所じゃないの?
ギルドに連れてこられたってだけでも意味不明なのに、その上個室まで借りるってよっぽどの事じゃないか?
あー……。そうか。
僕はある可能性に思い至って、陰鬱な溜め息を吐いた。
そういえば広場で『この世界の飯屋になれ』とか言われたんだっけ。
つまりその手続き的な事をしようってつもりじゃないかな……。いや、でもまだ返事もしてない訳だし、まさかねぇ……。
僕はちらりと従兄弟を伺い見た。
従兄弟は僕に無視されたショックからは既に立ち直ったらしくキラキラした表情をしている。
うわぁ……。なにやらヤル気に満ち溢れてる感じがする……。
これは積極的に関わり合いになるべきではない。脳が下した命令に従って即座に視線を外そうとした――が既に遅かったらしい。
ガッツリバッチリ目があってしまった……。
今更逸らすこともできず、僕は渋々従兄弟に尋ねた。
「何でこんなとこに連れてきたの?」
「そりゃ【料理】ギフトを試すために決まってる!」
案の定何か決まってたらしい。が、決まってないよッ!いつ決まったんだよそんなものッ!どうせお前の頭の中だけで決まったことだろッ!!
そもそも話が唐突すぎるんだ。何が飯屋だよッ!【料理】ギフトにすっごい期待をかけてるのだけは分かるけど、未だその理由は聞かされてないんだからなッ!
しかし【料理】ギフトに興奮する馬鹿は従兄弟1人だけじゃなかった。
「【料理】ッスか!?」
パンク少年が噛み付くように僕に詰め寄る。お、お前もかブルータスッ!
なになに何なの。お前も【料理】で興奮する変態さんだったのか!一体なんだっていうんだよ!?
「2人が何で興奮してるのかサッパリ訳がわからないんだけど」
眉間に皺よ寄せて不満を漏らすと、パンク少年の方が食いついて来た。
「だって【料理】ギフト持ってるんスよね!?それってつまりご飯作るギフトでしょ!?」
「う、うん。確か『おいしいご飯が作れます』とか書いてあったと思うけど……」
ギフト選択時の記憶を辿ってみる。うん。確かにそんな風な事が書いてあったはずだ。
何もおかしな事を告げたつもりはないんだけど、僕のセリフを聞いて二人が発狂した。
「「おいしいご飯ッッ!!!!」」
異口同音のセリフで絶叫する。広場で咆哮を上げた時の従兄弟と同じ雰囲気だ。嫌な予感がする。
このままでは広場の二の舞になると思い声をかけようとしたが――
「ちょ、ちょっと落ち着い――
「す、すぐ準備しましょうッ!!」
「そうだなッ!俊平、お前職員呼んで来いッ!!」
僕の力では止めることができませんでした。うん。知ってた。だろうなとは思った。
っていうか準備って何?職員って何?何で当事者である僕だけが話に置いてけぼりにされてんのッ!?
しかしそんな混乱してる僕の心中など華麗にスルーして
「それじゃ呼んできますッ!!」
パンク少年――俊平君は元気よく返事をしたかと思うと部屋から飛び出して行った。
従兄弟はそれを満足気な様子で見送ると、僕の方へ振り向くとそれはそれはキラッキラな顔で笑った。
「涼太。よく聞けー。実はなこの世界の食い物はマズい」
「……ハ?」
一体何を言い出すんだコイツ?
いきなり過ぎる従兄弟の告白に唖然となってしまったが、僕がおかしいんじゃない。いきなり意味不明な事を語る従兄弟がおかしいんだ。
そんな僕の様子をさして気にするでもなく、従兄弟はテーブルの上のバスケットへ手をつっこみ小さなパンを1つ掴んだ。
そしてそのパンを僕の近くにあるサイドテーブルに置くと口を開いた。
「しかもちょっとやそっとのマズさじゃないんだ。究極的にマズいッ!
例えばそのパンな。ちょっと食ってみ」
うん。究極的にマズいと紹介しといて『食ってみ』はどうかと思うんだ。
そんな事言われて『食べたい!』と答えるのはよほどのモノ好きか、よっぽどお腹が空いてるかのいずれかだと思うよ?
「お、お腹空いてないから」
「そうなのか。じゃあ一口だけでいいぞ。まぁ一口以上食えるようなもんじゃねぇけどなッ!」
うん。ますます食べる気が失せました……よ?
でも従兄弟が何を言いたいかは何となくわかってきたぞ。僕の【料理】ギフトに期待を寄せる理由は、つまりそういう意味なんだろう。
僕はパンに手をつける代わりに従兄弟へ質問した。
「えっと、つまり食べ物が美味しくないから僕の【料理】ギフトをあてにしてるって事なんだよね?」
「あてにしてる……?違うな。既にそんなレベルじゃないな」
じゃあどんなレベルなんだろう。思わず心中でツッコンでると、従兄弟の顔が急に険しくなった。
「お前は知らないからそんな悠長な事が言ってられるんだ。この世界の食い物のマズさを知ってたら『あてにしてる』なんて軽い気持ちは起きないはずだからな」
じゃあどんな気持ちがおきるのさ……。再び心中でツッコミを入れると、それに答えるかのように従兄弟が言った。
「そうだな。『縋る』って言い方がしっくりくるな。最早お前の【料理】ギフトに縋るしか俺たちには未来はないんだよッ!」
「大げさな……」
「大げさじゃないッ!涼太ッ!お前、そのパンを食った後でも同じ事が言えるもんなら言ってみろッ!!」
それはゴメン被りたいです。そこまで酷評されるパンなんて食いたくない。絶対に食いたくないでゴザル。
だんだんと目が剣呑になってきた従兄弟の気を逸らすため、僕は強引に話題を転換することにした。
「よくわからないんだけど、パン以外の食べ物も美味しくないの?」
「マズい!肉も魚も野菜も果物も穀物も全部マズいんだッ!!」
「えっと、兄ちゃんが食べたのがたまたまマズかっただけって事は……?」
「ないな。というかこの世界に来た他のヤツらもマズいって言ってるからな!ウマいって言ってるヤツなんて一人も聞いたことないぞ」
なんでもメニューに【コミュニティ】って機能があるらしく、メニューを持ってる人なら自由に読み書きができる某巨大掲示板みたいなものが用意されてるらしい。
その【コミュニティ】のどこを探しても、美味しい食べ物の話は出ておらず、一貫して『食イ物、マズイ』の書き込みしかないらしい。ゆがみねぇな。
なるほど……。そんな事情だったのか。
僕以外のプレイヤーたちは3日前にログインしたらしいし、その間そのマズいご飯しか食べれてなかったんだろうな。
たかが3日と思うかもしれないけど、されど3日なんだ。
人間『3日間だけマズいご飯を我慢する』って限定的な苦痛になら耐えられても
『3日間マズイご飯で我慢した。なおこれからも我慢し続けねばならない模様』って終わりの見えない苦痛には耐えれない。
ちょっとだけ【料理】ギフトに期待する従兄弟たちの気持ちが分かったかもしれないな……。
プレッシャーってわけじゃないけど、かけられる期待にちょっと息苦しさを感じる。
だから、その息苦しさを紛らわせる為に、僕は少しおどけた口調で従兄弟に告げた。
「でも、どこで何を食べても美味しくないなんて……。【料理】ギフトでも無理なんじゃないかなぁ」
僕としては『そこまで期待しないでね』って意味と『ダメかもしれないよ』って気持ちを込めてみたんだけど、従兄弟は自信を持ってバッサリと僕の意見を切り捨てた。
「それはないな。ギフトの詳細に『美味しいご飯が作れる』って書かれてたんだろ?」
そりゃ書かれてたけど、ぶっちゃけ僕のできる料理なんてカレー、目玉焼き、チャーハンくらいだよ?
いくら【料理】ギフトがあるって言ったって『どこで何を食べてもマズい』なんて世紀末な食糧事情を覆せるもんなのかな……?
そんな僕の不安をかき消すかのように従兄弟が再び念を押してくる。
「大丈夫だ。『美味しいご飯が作れる』って書かれてるんだったら、それは絶対なんだよ」
「僕ろくに料理なんてしたことないんだけど……?」
「でもギフトの説明に書かれてたんなら大丈夫なんだよ!」
そこでいったん言葉を切ると、従兄弟はさらに念を押すように言った。
「こんなよく分かんない世界だけど、ギフトだけは信用できるからなッ!」
逆に言うと、それ以外は一切信用できない世の中なんですね。
言っても切なくなるだけっぽかったので、僕は言葉を飲み込んでコクリと頷いた。
~その後~
俊平のヤローが帰ってくるのが遅れたせいで、結局パンを食べることになってしまった。
僕は俊平のバカヤローを恨みます。逆恨み?だからなんだよ。この恨み晴らさでおくべきか。
「これ紙粘土で出来たパンじゃんッ!?」
「違う。ちゃんと小麦で作ったパンだ」
嘘だッ!そんな辛い現実があってたまるもんかッッ!!
「歯が通らないパンなんてあるわけないじゃんッ!!」
「目の前にあるじゃないか」
このパン、テーブルに叩きつけるとカツンと乾いた音がすんだぜ……?
「それに水分を含むと、柔らかくならないで溶けるってどういうことッ!?」
「知らん。でもここのパンっていうのはそういうもんなんだよ」
このパン、口に含むと周りからグチャドローっと溶けてくんだぜ……?
「しかも何この味ッ!?バリウムよりひどいよッ!
何この臭い!?飲み込むのが辛いよッッ!!」
「これで分かっただろ?」
これはヒドい。マジでヒドい。トラウマになるレベルだよッッ!!
僕は口の中の物体Xを何とか飲み込むとガクリと力尽きた。
なのでテンション高く部屋に戻ってきた俊平のクソヤローに残りのパンを投げつけたのは不可抗力というものだ。
僕は一切悪くない。強いて言うなら自分の運が悪さを憎め。少年よ。
食べ物を大切にしましょう?うんその通りだね。
でも大丈夫。アレは食べ物じゃないから。
僕は認めない。
だってあれは絶対紙粘土で作ったパンのはずだもんね。
飯屋なわけないじゃん。
『世界の飯屋』ってなんだよ涼太。しっかししろよお前。
あ、次あたりでヒロイン出ます。性別が女なのでヒロインと呼んで差し支えないはずです!
ブッ飛んだ性格ですがヒロインです!きっとヒロインです!
つまり――
ヒロインなんかじゃないです。あんなヒロインじゃ涼太が可哀想だもの。
でも出す。自重はしない。仕方ないね。