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夜叉王  作者: 黒田笙帥
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監視部門

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「おい、七瀬!任務詳細報告書と完了通達確認書は出したか?」


「既に出してますよ。さっき提出棚に入れてきたんですけど・・・」


「あーもしかしたら行き違いになってたかも。了解!確認してくるわ!!」


「よろしくお願いしまーす」



今日もここ監視部門は慌ただしい。

暇をしている人間はおらず、書類作りや電話のやり取り、会議に・・・と、悠長など似合わない雰囲気だ。


「七瀬監視副部門長、お忙しいところ申し訳ありません!

書類の確認と押印をお願いしたいんですが、今お時間頂いても宜しいですか?」


「はい、大丈夫ですよ」



俺は、七瀬孝宗ななせたかむね

国際機密機関【ISO】日本支部 監視部門に所属しており、今は監視副部門長を務めている。

この世界に入ってもう6年経つが、最初の頃は慣れないことばかりで頭がいっぱいだったが、今はこうしてなんとかやっている。


ここISOは、危険と隣り合わせで活躍する機関として世界的に有名なところで、アメリカを拠点とした複数の支部が各国に配置されてある。

名前の通り、機密事項を取り扱う機関なので偵察、監視、暗殺・・・

いわゆる、スパイ活動を行う機関と言っても過言ではない。


国によって時折変わるが、俺がいる日本支部は多数の部門に分かれ、それぞれ受け持つ担当のスパイ活動をするようにシステムが組まれている。

日本支部は経済統括部門や外交監察部門、貿易監査部門、医療・福祉総合部門、特別緊急派遣部門、監視部門、総務部門、特殊機密機材部門で成り立っている。

国内だけでなく国外でも必要とすれば活動する時もある。

現に、多くのメンバーが紛争地域に出向き任務に当たっている。



話が転々とするが、ISO入社するためには3年に1回行われる審査に合格しなければならない。

審査は至ってシンプルだが、必要な能力が無いとまず審査を受ける事ができない。

ISO審査団体が決めた知識、体力、精神忍耐力の一定の水準値を超えなければならず、国際的にも、最も難関な職だと評価されている。

また、審査合格後、総合要員訓練所で12か月間の過酷な訓練生活を送らなければならず、12か月経ちそれぞれの配属希望調査と指導員の会議で各部門に配属される流れになる。



最終的には、年齢関連は一切断ち切っているため社員は様々な構成だ。


当時12歳で入社した俺は周りから騒がれていたが、それは日本支部にとって最年少だったからに過ぎず、視野を広げれば他国ではそんな人も多くいたので個人的には動じなかった。



俺が所属している監視部門は日本支部の中でも、能力的にもトップで配属されている一人一人の功績が他部門に比べてけたたましく凄い。

中でも、監視部門に入るためには審査が合格した後すぐに仕事に就けるわけでもない。

監視部門配属が決定すれば、すぐに監視部門専用の特別要員訓練所にまた訓練生として入所しならなければならない。

期間は決まっておらず、過去にたったの1か月で卒業できた者もいる。現在の監視部門長だ。

また、長ければ2年以上掛かる者もいる。

ちなみに、早ければ早いほどその能力が認められ幹部にいち早く着く可能性も高くなる。

こうした厳しい訓練生活をくぐり抜け出せたメンバーが集うのだから、同じISOでもトップに着くのはおかしくないだろう。





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