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04 侍女三人




 フィランダーが出て行った後、三人の侍女から自己紹介があった。


「シェリル様。先程は自己紹介が出来なかったので、ここでしてもよろしいでしょうか?」

「あ、そうだよね。お願い出来る?」

「はい。まずは私から。副侍女長とシェリル様の侍女を兼任させて頂く、ネルと申します」


 ネルはストレートの紺色の髪に水色の瞳。タレ目でぽってりした唇が特徴の魅惑的な美人だった。胸はかなり大きい。


「副侍女長……って事は侍女長はこの邸にいるの?」

「いいえ。侍女長と執事長は、王都の邸に居ります。二人とも旦那様の担当ですので。ちなみに母が侍女長です」

「そうだったんだ。って事は古くからここに?」

「はい。私の一族はヘインズ家に代々仕えております」

「なるほど。よろしく、ネル」


 実質この邸の頂点だ。彼女に頼るのが一番良いだろう。

 ネルが一歩下がると、次は赤髪の侍女が一歩前に出る。


「シェリル様の侍女を担当させて頂く、セリーナと申します」


 ゆるウェーブの暗めの赤髪に黒の瞳。身長は高めでキリッとしたシャープな顔の美人。引き締まっている身体をしているのに、胸は大きい。


「よろしく。先程はありがとう。フィランダーに進言してくれて」

「いえ……勿体無いお言葉です」


 彼女は細かなところに気づく人と見た。


ネルが不在の時は彼女に頼るといいかも。


そして、最後に深緑の髪を持つ侍女が前に立った。






 彼女はストレートの深緑の髪に黒の瞳。この中で身長が一番高く引き締まった身体をしている。泣きぼくろがポイントの可愛い系の美人だ。胸はこの中で一番ささやかだが、それでも一般的に見たら大きい方だ。

 

「ルースと申します。私は侍女ですがどちらかと言うと、護衛に近いです。なので、侍女としてはご迷惑をおかけするかもしれません」


 するとネルがルースをすぐに嗜める。


「ルース。余計な事を言わないの」

「でも……」


 困り顔のルースに私は尋ねた。


「侍女の仕事もこなしているのよね? 何が苦手なの?」

「それが……私は元々騎士志望だったのです。なので侍女の仕事自体がちょっと……」

「シェリル様。確かにルースは奥様の護衛要員として今回採用しました。ですが、侍女の仕事も十分こなせます。少々私達よりは劣るだけです」

「なるほど。ルースは侍女の仕事に自信が持てないだけなのね」


 ルースはこくりとうなずいた。


「ルース。こう考えたらどう? 何かあった時には頼れる仲間がいるって考えるの。正直私も三人侍女がつくなんて思わなかったから戸惑ったのだけど、三人もいれば何とかなるって思うのよ」

「シェリル様……」

「それに私は倒れる事もあるから、人手がある方が良いの。あと三人に言っておくけど、出来れば結婚後も名前で呼んで」


 侍女三人は嬉々とした顔でうなずいてくれた。







 荷解きが始まると、三人の侍女は手早くそれぞれの位置に仕舞う。例えば学園で使っていた教科書やノートは本棚へ、服の類はクローゼットへ仕舞われた。

 しかしそのクローゼットにはたくさんの服が並んでいる。


 ……妹様の服だろうか?


「ちょっと待って。これは?」

「これは……全てシェリル様用に誂えた服です」

「え……」


 よく見るとなぜか水色の服が多い。白、桃、緑の服も一着ずつ用意してあった。


「……どうして? サイズはどうやって知ったの!?」


 怖い!! どれも私サイズに誂えてあるのが胸の形で分かる。


「……シェリル様は早々に結婚式を挙げる事をご存知でしょうか?」

「結婚式? 聞いてないけど……簡素に済ませるのよね?」


 それならわずかな関係者が参加して終わりだ。


「いえ……シェリル様との結婚は中立のテナージャ派からテナーキオ派に移るという事ですから、主要な方々を呼ばねばなりません」

「え……」

「その結果、約一ヶ月後に結婚式を挙げる事になったのです。それでシェリル様のサイズをアストリー伯爵に聞き、服が足りないであろうシェリル様の服をお仕立てになったのです。ちなみに明後日にはウェディングドレスの試着をして頂く予定です」


 寝耳に水な事がいっぱいで頭がこんがらがりそうだ。


 ネルの話によると、ウェディングドレスはいつもお世話になっているところに任せ、クローゼットの服はヘインズ領にある仕立て屋に二着ずつ仕立ててもらったそうだ。どちらも超特急で仕立ててもらい、届いたのが昨日の事だったそう。

 クローゼットには動きやすい上質なワンピースが六着、水色の訪問着が二着、水色のお茶会用の服が二着の計十着の服が用意されていた。


「……そうだよね。私の服、見窄らしいもの」


 階級は一つしか違わないが、伯爵と侯爵は大きな差がある。例えば生地も伯爵家から持って来たものより侯爵家の方が上質だ。


「誤解です、シェリル様! 学園にはあまり普段着は持っていけないでしょう? こちらに来た時に服が足りなかったら困ると心配した若様が、注文したのです」

「……だから水色が多いのね」

「……勝手に申し訳ございません」

「……ううん。急に嫁ぐ事が決まって迷惑かけているのはこちらなのに、動揺してごめん」

「謝らないでください」

「今回の件は急でしたもの」

「ど……動揺するのは当然だと思います」


 彼女達がかけてくれる言葉に温かみを感じる。

 侍女三人とは思った以上に良い関係が築けそうだ。





登場人物紹介


名前 ネル

所属 平民 ヘインズ家副侍女長

年齢 23歳

容姿

・髪 ストレートの紺色

・瞳 水色

・体型 Fカップ 標準

・顔 魅惑的な顔 タレ目 ぼってりした唇 美人

・身長 162cm

魔法 水魔法 中


名前 セリーナ

所属 平民 ヘインズ家侍女

年齢 22歳

容姿

・髪 ゆるウェーブの暗めの赤髪

・瞳 黒

・体型 Eカップ 引き締まっている

・顔 キリッとしたシャープな美人

・身長 165cm

魔法 炎魔法 中


名前 ルース

所属 平民 ヘインズ家侍女

年齢 20歳

容姿

・髪 ストレートな暗い緑髪

・瞳 黒

・体型 Dカップ 引き締まっている

・顔 泣きボクロ 可愛い系の美人

・身長 172cm

魔法 風魔法 中

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