18 遺伝子だもの
「お、お前」
私の瞳を見て、狼狽えるアレンさん。
まぁ、ねぇ。
「私たち、本当の兄妹って言っても違和感ないと思いませんか?」
アレンさんの髪の毛は、サラサラストレートの、ど金髪って感じのブロンドだ。肩甲骨辺りの長さの髪を後ろで軽く結っている。
エメラルドグリーンの瞳に、透き通るようなって言うの?そんな感じの白い肌。
そして目鼻立ちがハッキリしていて、分かりやすいイケメンとでも言おうか。
私はと言えば、腰まであるストレートで、アレンさんと同じくブロンドだ。色は少し私の方が白っぽいけど。
アレンさんのエメラルドグリーンよりは少しだけ暗いグリーンの瞳で、頬に少しソバカスがあるのは残念だけど、肌も白い。まぁ、顔のパーツの配置については、そこそこ褒められて育ってきたから、見られなくはないハズ。。
なんせ父親がフィンランドの人だからね。色素が薄いのも、顔のパーツがハッキリしてるのも、周りに比べて背が高いのも、色々と遺伝子だもの、仕方ないでしょ。
「元の国では、聖女様のような黒目黒髪の割合がとても多いのですが、他国ではそうではなく、アレンさんやバルトさんのような色合いの人種もたくさんいます」
あ、ちなみにバルトさんは、肌は白いけど少し赤みがかっているような。日焼け?違うか。
で、髪色は明るい栗毛だった。で、瞳はコバルトブルー。
体格で見ると、アレンさんは鍛えてるんだろうけど、線が細いイメージで、バルトさんは骨格からがっちりしてるような印象を受けた。
「こちらではどうか分かりませんが、色合いが違うと色々と面倒だったのですよ」
そう。主に学校とか学校とか学校とか。あとは、面接とかもそうだったし、初対面の人とか毎回説明が必要で本当に面倒だった。
学校なんかは、親見れば分かるだろうって感じだけど、証明書出せとかね。
「髪の色を染めるものや、瞳の色を変えるものが、手軽に手に入る環境だったので、面倒を避けるために変えていたんです」
「まぁ、少数派はどこでもそんなものだな」
と、アレンさん。ですよね。
私の説明で、色を変えていたことには納得したようなアレンさんだったけど、やっぱりどうして今だったのかは分からないみたいだった。
「聖女様に、同じ世界から来たと知られないためです」
そう答えると、アレンさんは微妙な顔をした。




