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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第6章─賑やかにレッツゴー♪ 街中散策も、楽しいイベントでっす!
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ギルマスとの会談? いいえ。顔馴染みとの悪巧み(戯れ合い)です♪

「はぁ~ぁん。やっぱり、何時見ても、あんたの家族は美形揃いねぇ」


 美味しい~♪

 只今、焼き菓子を堪能中でっす!

 甘酸っぱいベリー系のジャムと、甘さ控え目なクリームを挟んだ、ブッセが美味です♪

 カスタードやチョコレートクリームも、捨て難いですね。


「グランバルド、その溜め息は、流石に気持ち悪い…かな」


 ギルド前での一騒動を収束させ、モル兄に誘われて、ギルドマスターの執務室に、家族揃ってお邪魔してます。

 大きめの応接セット。

 向かい合わせの3人掛けのソファの片方に、フォルお姉ちゃん、お父さん、ベル姉様、ラル姉さんが座って、正面のソファにはモル兄が1人で座ってます。

 お兄さんズは、窓際で窓枠や壁に背中を預けて、こっちを見てます。


 私?

 お父さんのお膝に、問答無用で抱っこされてますよ?

 焼き菓子だけだと、喉が渇きますね。

 はわぁ~。

 カフェオレも、ミルク配分が絶妙です~♪


「ちょっとぉ! そんな言い方酷いわ!」


「それ以外に、どう言えと?」


 のんびりお菓子を堪能している私の頭上では、お父さんとモル兄の歯に衣着せぬ、言葉のキャッチボールが続いてます。

 気安い間柄らしく、お母さんの時と同じく、容赦の無いやり取りが続いているので、お兄さんズが呆れてます。


 充分お菓子を堪能して、ふと窓の外に興味が湧きました。


 ………。

 お兄さんズも、甘いものは好きなので、お菓子を運んであげましょう♪

 お菓子で懐柔して、窓の外を見せて貰うのです♪


「………オネェ属性か?」


 お父さんの膝から下りて、お兄さんズに近付けば、ぽつりとエディ兄さんが呟きました。


 ? モル兄を不思議そうに観察してますね。

 モル兄は、オネェ属性では無いらしいですよ?

 喋り方が女性的なだけで…。


「僕、アヴァロンのギルマス、初めて見ました……ぁ、これ美味しいですね」


「私達は前に会った事あるわよ?」「だな」「…ん…」


 トテトテと近付いた私に気付き、クリスお兄ちゃんが自然と抱き上げてくれました。

 両手に持って来たお菓子を、クリスお兄ちゃんの口へと運べば、何の躊躇いも無く食べてくれます。


 お姉ちゃん達も、そっとソファを離れ、私の後を追って来てたみたいですね。

 クリスお兄ちゃんの呟きに、それぞれが答えます。


「ひとつゅきまえ、はじめてあいまちた。モルにぃは、おねぇしゃんじゃなくて、おにぃしゃんなの。

 おかぁさんと、おとぉさんのおとも()ち♪」


「ぁ、ユナも会った事あるのね。あの喋り方、面白いよね~♪」


「女々しい感じは一切無いから、余計違和感が酷いけどな」


「…面白い…」


「モルにぃ、やさしいの♪ まえにあったときも、レグルしゅたちのぶんまで、おか()くれたよ?」


 お姉ちゃん達とモル兄についての感想を言い合い、お兄さんズに理解を促してみれば、僅かに不安そうながらも、私やお姉ちゃん達の言葉に納得してくれました。


 私がお兄さんズと仲良く話している間に、お父さんとの会話に一区切りつけたのか、モル兄があっさりと引き下がり、私達家族を見回し、お礼を口にします。


「まぁ、いいわ。貴方達、あの馬鹿ボンを捕まえてくれて、有り難う。助かったわ~♪」


「? 馬鹿ボン?」


「ちょっと! ついさっきの騒動を忘れないでよ!?」


「? ああ。あの粗大ゴミですか!」


 お父さん……本気で忘れてましたね?

 いえ、私も忘れてましたが……。


 モル兄に指摘されて思い出したのか、お父さんが嫌そうに眉間にシワを寄せてます。


「貴族の坊っちゃんを、粗大ゴミ扱い出来るのは、あんたくらいね。

 まぁ、(あなが)ち間違っちゃいないけど」


「君も大概ですよ?」


「面と向かっては、言わないわよ? まぁ、兎も角。

 あの坊っちゃん、少し前からラディオールに入り浸っててね。

 変に羽振りがいい上に、見目の良い冒険者に絡んでたの。

 街の住人にも、少なからず被害が及んでたしね。

 今回の騒ぎで、余罪追求も出来そうだし、漸く罰する事が出来そうよ~♪

 …あのクソガキ、徹底的に調べてやらぁ…」


 お父さんとモル兄が、貴族様? を()()ろしてますね。

 しかも、モル兄?

 最後にボソッと何か言いませんでしたか?


 モル兄が、ニヤリと暗く嗤って見せれば、お父さんも極上の笑顔で応戦してます。

 所謂、“悪~い顔”です。

 ずっと前に見た、“時代劇の悪役会談”を彷彿させますね。


「ぁ、そうそう。それと、貴方達が捕まえてくれた冒険者達。

 ほら、街の入り口で、衛兵に引き渡した。

 あの子達の処遇も決まったわ。

 罪状は国家転覆未遂と、魔物保護法違反。

 国の法律だと隷属刑が妥当だとは思うけど、罪状が大き過ぎるから、王都で裁かれる事になったの。

 だから、処分が下されるのは、もう少し先になるわ。

 た・だ・し、不正規依頼の受諾行為は、冒険者組合として許諾出来ない。

 冒険者資格の剥奪は、早々に受理したわ」


 お家から連れて(運んで?)来た悪者さん達の処遇を、モル兄は細かく教えてくれました。


 やっぱり、お父さんが言ってた様に、隷属刑ですか…。


 話してみれば、気の良いお兄さん達でしたが、罪は罪、罰は罰です。

 モル兄が、「しょうがないわよねぇ」と、ちょっと悲しそうなのは、アヴァロン所属の冒険者が、モル兄にとっては、兄弟姉妹みたいな存在だからですね。

 最悪な行動を止められなかった処か、気付けなかったのが、悔しくて仕方無いみたい。


「私も責任とって、『職を辞して、一介の冒険者に戻る』って言ったのに、国のお偉いさんに止められたのよね…」

中途半端に切っちゃいましたが、1話前での宣言通り、ストック補充の為のお休みを貰います。


次は、10月18日を予定してます。


のんびり待ってて貰えると幸いです。

ではでは、行ってきま~す♪

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