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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第6章─賑やかにレッツゴー♪ 街中散策も、楽しいイベントでっす!
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街中散策は続きます♪ 花より団子は放置して、いろんなお店を覗きましょう♪

 美味しい串焼きを食べ、ガザンさんやブロドおじ様に別れを告げ、軽く他の屋台も回って、只今仕立屋さんで物色中です♪


「これ! ユナに似合うのは、絶対これ!」


 フォーレお姉ちゃんの手には、フリルとレースをふんだんに使った、向日葵色ベースのミニドレス。


「そうか? こっちのが似合いそうだぞ?」


 ラメル姉さんは、綺麗な若緑色のオーバーオールを、私に当てて見せ。


「…これがいい…」


 リュニベール姉様は、幾つか並んだぬいぐるみの中から、私と同じ大きさのテディベアを運んで来ます。

 私の周りが、軽く混沌とし始めた頃合いで、他を物色していたお兄さんズが振り返りました。


「お♪ ユナ、こっち来い」


 エディ兄さんに呼ばれて、トテトテと近付きます。

 兄さんの手には、幅広のリボン。

 クリスお兄ちゃんに髪を弄って良いかと問われ、良いと答えれば、櫛を通しただけだった髪を、簡単なハーフアップに結われました。


「ああ。似合いますね。4色ありますし、お揃いでどうですか?」


 姿見の前へと移動して、髪に飾った牡丹(ぼたん)色のリボンを見せられます。

 深みのある落ち着いた色ですが、縁を彩る繊細なレースが、華やかさを演出してますね♪


 お兄ちゃんは、他の色のリボンも手にして、お姉ちゃん達も呼び寄せます。

 フォーレお姉ちゃんには菖蒲(あやめ)色、ラメル姉さんには蒲公英(たんぽぽ)色、リュニベール姉様には桔梗(ききょう)色のリボンを結んでます。

 髪型は違えど、飾りはお揃い。

 嬉しくてへにょっと笑うと、兄さんがお店の店主さんを振り返ります。


「姐さん、いくら?」


 目をキラキラさせて頬を染めるお姉さんが、1本800Gだと答えると、エディ兄さんはサクッと4本を買い上げてます!

 クリスお兄ちゃんも、2本分の代金をエディ兄さんに渡し、「僕達からの贈り物♪」と髪型を崩さない様に、そっと頭を撫でてくれました。


 私もお返ししたいです!

 どれが良いかな?

 ぁ、コレ似合いそう。

 お兄さんズも、お揃いで……男の子同士でお揃いは、嫌かな?

 でも、冒険者さんの中には、パーティーメンバーでお揃いにしたりしてますし…。


 ………。

 よし! 決めました。


「おねぇしゃん、こりぇ、くだしゃい!」


 革紐の中央に飾り石を絡めた、装飾用の飾り紐。

 手首に数回巻き付ける形のそれは、剣術主体のお兄さんズの邪魔になること無く、その上できっと良く似合いますね♪

 エディ兄さんには黒革に青色の石、クリスお兄ちゃんには薄茶革に紅い石、お父さんにも赤茶革に蜂蜜色の石の飾り紐を、選びました。


 お会計を済ませて、お兄さんズの左腕に、石が外側に来るように巻き付けます。

 自分で出来ると言うお兄さんズをかわして、私の手で一生懸命括ります。

 よし。出来ました♪

 お父さんの分は、綺麗に包装してもらい、仕立屋さんでのお買い物は終了です。

 次のお店に、行ってみよ~♪



 *~*~*~*~*



「次は雑貨屋(あそこ)かな?」


 仕立屋さんを出て、お店の前で、先ずは相談。

 邪魔になるといけないので、フォーレお姉ちゃんがレグルスを、ラメル姉さんがシリウスを抱き上げて、入り口からは離れます。

 アルタイルはリュニベール姉様の肩にいます。

 お店の中には3匹を連れ込めず、お買い物中は、お外で待っててもらってました。


「お♪ 武器屋(あっち)も面白そうだな」


「私、乾物屋さんに行きたい」


「あたしは、金物屋だな! 細工物が見たい」


「…教会…は…?」


 エディ兄さん、フォルお姉ちゃん、ラル姉さんに、ベル姉様も、それぞれ行きたい場所を上げてます。

 私も見たいお店はありますが、時間的にはあと1ヶ所でギリギリかな?


 お父さんと冒険者組合で、待ち合わせしてるんです。

 自由に散策するのに、後からの合流を気にするより、時間を決めて待ち合わせる方が良いだろうと、お父さんの発案です。


 待ち合わせは、()の鐘の鳴る12刻。

 鐘が鳴ったら、ギルドに来るようにと、何度も言われたので、時々広場の時計(魔道具)を気にしてますよ?

 約束迄は、あと一刻(1時間)くらいです。


「おはなやしゃん、みてみたいなぁ…」


 ぽつりと呟いたのは、希望というより、思い付きが口に出た物でした。

 まぁ、皆の行きたい場所を見て、時間が余ったら、寄って貰おうかなぁくらいの感覚です。

 今日の予定は、お父さんと合流した後も、街中散策に当ててるので、今見に行かなくても、後でお願いすれば良いですしね。

 けど。

 それを聞き取ったのか、お姉ちゃん達やお兄さんズが顔を見合わせ、一拍置いて頷きました。


「「「「「花屋で!」」」」」


 次の瞬間に、綺麗に揃って宣言されて、あまりの勢いに固まったのは、仕方無いですよね?

 結局、レグルスを抱っこしたフォルお姉ちゃんと一緒に、エディ兄さんに抱き上げられ、お花屋さんまで運ばれました。

 ラル姉さんとベル姉様も、クリスお兄ちゃんに運ばれてましたよ。

 お兄さんズも、力持ちですねぇ。


 今度、高い高いをお願いしてみましょうか?

 魔法を使わずに、空、飛べるかも……。

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