ラディオールの街、再び♪ 検問前のお騒がせが、当たり前になりつつあります…。
スミマセン。
今日は何時もに増して短い…。
2000文字いってません。
ストック無いと、ホントに辛い…。
「と、止まれ! 止まれ~! いったい、何事だ!?」
阿鼻叫喚の悪者さん達が力尽きて沈黙した頃、ラディオールの街の第2防護壁に到達しました。
あはは。
土煙を上げて、人を乗せた大型獣が迫って来れば、誰だって困惑しますよね~。
驚かせてスミマセン……。
「ああ、犯罪者を連れて来ました。引き取りを願いたいのだけど」
「犯罪者? 引き摺ってるソレか?」
お父さんが用件を伝えると、衛兵さんが蔦の先を確認します。
一応、第1防護壁の門から伝達がされていたのか、私達を詰問したりはせず、多少ぞんざいではあったけど、きちんと対応してくれました。
「ええ。ドラゴンの幼生体を、捕獲目的で襲った冒険者です。
冒険者組合と領主様へ、報告を」
「な!? ドラゴンの幼生体!? わ、分かった。情報提供及び、襲撃者捕獲に感謝する!
上官へと報告を上げるので、暫し聴取に協力してくれ」
第2防護壁の検問所で足止めの形になりそうですね。
ラディオールの街は、4層の防護壁があって、それぞれに検問所があります。
私が通った事があるのは、第1と第2だけです。
第1は、一番外側の壁で、内側にあるのは、農耕地だけです。
魔物さんを警戒する為の砦型で、壁は厚手なのですが、検問所は通行証さえあれば、粗素通り出来ます。
警戒すべきは、魔物さんであり、他の害意は第2防護壁の検問所で、弾かれるかららしいですよ?
第2は、農耕地と居住区を隔てる壁です。
商店街なども、この壁の内側にあります。
お母さんと来た時は、第2防護壁の検問所を通る時に、衛兵さんを困らせてしまいましたね。
今思い出すと、ちょっと恥ずかしいです。
第3防護壁の向こうは貴族街で、第4防護壁は城壁。
第4防護壁の中には、領主様のお城が在るだけらしいです。
まぁ、私は見た事がないので、知識として知ってるだけで、実感は無いです。
生活にあまり関係無いので、覚えてなくても問題無いですよね?
「問題ありませんよ? ああ、出来れば、聴取は私だけで。
子供達は、街中へと散策に出しても構いませんか?」
おや?
考え事をしてたら、絶妙なタイミングで肯定されちゃいましたね♪
いやいや。
お父さんの肯定は、私じゃなくて、衛兵さんの言葉に対してですよね。
わ、分かって、ます、よ? うふふ♪
「ああ。正規の検問さえ受ければ、大丈夫だ。…と、騎乗している獣は、契約獣か? そうでないなら、門は通せんが…」
「ええ。私ではなく、妻の契約獣ですが、子供達の守護を命じてあります。
一時的に、契約が私へと譲渡されていますから、問題は無いかと」
ぁ、私達は解放されるんですね。
大丈夫ですよ~。
レグルス達は、大人しいですから。
「成る程。この状態なら、大丈夫です。お子様方は、検問へと進んでください。
ぁ、契約獣は縮小出来るのでしたら、お願いします!」
衛兵さんは、レグルス達に魔道具を近付けて何かを確認し、検問の列へと、私達を誘導してくれました。
「? なぁに?」
「…契約確認の魔道具…契約内容や…契約状況が判る…。…かなり希少…」
衛兵さんが持ってた魔道具を見つめながら、ラメル姉さんを見上げたら、後ろからリュニベール姉様が答えてくれました。
お父さんとエディ兄さん──兄さんが悪者さん達を引き摺ってます…。──は、衛兵さんと検問所の中に向かったので、私はお姉ちゃん達とクリスお兄ちゃんの5人で、列に並んでます。
レグルス達は、既に小さくなってるので、待ち時間中は、構い倒しましょう♪
「普通は、商売上の契約内容や、隷属刑受刑者の状況判断なんかに使う魔道具だな」
成る程。
ラメル姉さんの追加情報が、本来の使い方だけど、契約獣の契約確認にも使えるんですね。
やっぱり、魔道具は便利です♪
子犬サイズのシリウスを撫でながら、レグルスの前に猫じゃらしを準備。
ふりふりさせつつ、レグルスの様子を確認。
………。
ぁ、素知らぬ顔して、そっぽを向きつつ、尻尾が揺れてます。
気にしてますね。
大きく揺らしてみれば、お髭がピクピクしてます。
そろそろ猫(虎…?)パンチが炸裂しますかね?
「次! 急いでくれ」
おや?
呼ばれちゃいました。
ぁ、エディ兄さんも戻って来てますね。いつの間に…。
………。
ぁ、レグルスが悄気た…。
ご、ごめんね?
街に入ったら、またやろうね?
ピシパシと尻尾で私を軽く叩く、いじけモードのレグルスを抱き上げて、お兄さんズの後をトテトテと追いかけます。
ちょっと焦って、転げそうになりましたよ。
お姉ちゃん達が、私の後ろ姿を、微笑ましげに見ていたそうですが、呼ばれた事と「急いで」の指示に焦る私には、全然気が付けませんでした。