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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第5章─森のお友達♪ もふもふ、スベスベ、どんとこいです!
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どうしよう? 悪者さんの対処と、初めてのお友達!?

「ねぇね……どうしよう…」


 巨大ミノムシさんを前に、途方に暮れて、フォーレお姉ちゃんを見上げます。


「ん~、衛兵に突き出すのは、決定事項だけど…。

 流石に、私とユナだけで連れて行くのは無謀よね。

 今の外見だと、不審極まりないもの」


『家に転移させちゃえば~?』


 考え込むお姉ちゃんに、アルタイルが軽~く提案してますね。


 ………。

 あれ?

 転移の魔道具って、魔力を込めた相手の所へ、空間を繋げる道具だよね?

 今、お家には誰もいないよ?


「あ~、転移魔法は、私だけなら兎も角、人数増えると、理に引っ掛かるんですよねぇ」


 ぁ、魔道具が無くても、魔法がありましたね。

 何と無く、魔道具が無いと、転移って出来ないんだと思ってましたよ。


「む~。ぁ、ユナ。ユナの【無限収納】に、【幻夢の扉】って魔道具入って無い?」


 ん?

 探してみましょう。

 ぁ、あった。


「ねぇね、あったよ~♪」


「………御母様…。まさかとは思ってたけど、【幻夢の扉】まで…。

 ユナ、それは家族以外に見せちゃ駄目よ?

 その魔道具、最高ランクの物だから、高性能な上、稀少な物なの。

 一般には流通してないし、高価過ぎて所持者も稀。

 持ってる事を知られると、厄介事に捲き込まれるかも知れないからね?」


 へ?

 え!? コレってそんなに特別な魔道具なんだ!?



 ─────────

【幻夢の扉】魔道具 耐久値:500


 指定した場所へと空間を繋げる魔道具。

 1つにつき、1ヶ所だけ、場所の指定が可能。

 移動可能距離は、無制限。

 所有者以外の同行は、所有者の保有魔力に比例する。


 使用方法:所有者の魔力を流せば、所有者を中心に転移陣が拡がる。その転移陣内に入れば、指定場所へと移動する。


 指定場所:魔道具・大草原の小さなお家


 所有者:ユナ


 備考:女神フェリシアの加護により、害意のあるものは、転移陣への入場を拒まれる。防犯効果上昇[×10]

 ─────────


 ぁ、ホントだ…。

 自宅指定の転移魔道具……転移の魔道具って2種類あるんだ…。

 あ、でも、一方通行だね、コレ。

 何処からでも、指定場所になら戻れるみたい。

 しかも、お母さんの加護の効果で、強化されてる……。


「ねぇね……ぼうはんこうかが、すごくなってりゅ…」


「……御母様。……まぁ、兎に角、それで一度家に戻りましょう。

 悪人を衛兵に突き出すなら、大人に任せた方が無難だもの。

 御父様やエディ達に、丸投げしちゃいましょ♪」


「ん~と、じゃあ、わるいヒトたちも、いっちょにいどう?」


『駄目だ』『駄目です』『駄目だよ♪』


 レグルス達に揃って止められましたよ。

 何故に?


『そんなモノに触らんで良い』


『ユナが汚れます。触ってはいけません』


『ばっちぃから触っちゃ駄目だよ~。動かすなら、魔法を使いなね♪』


 ………。

 せめて、人間扱いはしてあげなきゃ、可哀想では?

 3匹とも、悪い人でも、生ゴミ扱いは、ちょっと酷いと思うの…。

 いや、あの、お姉ちゃん?

 良い笑顔で、力強く頷いちゃ駄目だと思います。


「これ等の扱いは任せてね♪ 大丈夫、大丈夫♪

 キチャナイ悪人は、コレで十分♪

 悪い事する奴なんて、ポイよ、ポイッ♪」


 ………。

 お姉ちゃん、めちゃくちゃ楽しそうですね……。

 ……悪者さん達、ごめんなさい。

 扱いが酷いかも知れませんが、悪い事をした報いだと思って、諦めてください。

 ぁ、一応怪我の治療はしておきましょう。

 痛いままは可哀想ですもんね。

 え~と、怪我も治ったし、悪い人達はお姉ちゃんに任せましょう。

 私は、ドラゴンさんが気になりますしね。



 *~*~*~*~*



 ドラゴンさんは、私達が話し終わるまで、不思議そうにしながらも、シリウスの背中で、静かに待っていてくれました。


「どらごんしゃん、だいじょうぶ?」


 ─キュゥイッ。

『大丈夫じゃ♪』


 れ?

 …今、言葉が……。


「どらごんしゃん、おはなしできるの?」


『うむ。念話は出来るぞ。焦ったりすると、失敗するがな…』


 お~。

 お話し出来るなら、色んな事が聞けますね♪

 分からない事が多いと、助けたくても何も出来なかったりしますから。


 それは、それとして………。

 ドラゴンさんは、女の子だったんですねぇ。

 念話の声が、耳に優しい透明感のある美声(クリスタル ヴォイス)です。


「どらごんしゃん、ケガとかしてない? いたいトコとか、いつもとちがうトコとか…」


『大丈夫じゃ。魔法硝子に閉じ込められた時に、ちょぉっと翼を傷めたが、今は大丈夫。

 我等竜族の自己治癒力は、世界でも最高峰じゃからな』


 ほぇ~。

 凄いなぁ…ちょっとの傷とかなら、治療しなくても、直ぐに治っちゃうんだ。


「どらごんさん、おなまえは?」


 艶々の鱗が綺麗……。

 お友達になれないかな?

 お友達になれたら、触らせてもらえないか、聞いてみよ♪


『む? 我等は個体名を持たぬ。

 真名と呼ばれる物は存在するが、それは他者に教える事は出来ぬ。

 名を縛られ、自我を封じられ、使役されることとなるからのう』


「そっかぁ~。おともだちに、なりたかったんだけどなぁ」


 駄目かぁ……。

 お名前は知りたいけど、ドラゴンさんの負担になるなら、駄目だよねぇ…。

 せめて、愛称とか付けたら駄目かな?

 ぁ、駄目だ……守護獣契約になっちゃう……。

 え~、他の方法は無いかなぁ。


『なんじゃ? 使役を望まぬのか?』


「うん。じがをふうじられるってコトは、たのしくおはなしができなくなるってコトでしょ?

 なりゃ、いらないの!」


『かかか。そなた、面白いのう。良かろう、ならば我の事は、リムとでも呼べ。

 我はそなたが気に入った!』


 ぁ、そっか!

 私が付けたら、契約になっちゃうけど、相手に呼び方を決めてもらえば良いんだ!


「あい♪ リム、わたしは、ユナでしゅ。なかよくちてくだしゃい♪」


『うむ。ユナじゃな! 宜しく頼む』


 やりました!

 クラウディアでの、初めてのお友達ゲットです♪

ユナちゃん、お友達をゲットしました。

家族や知り合いは、順調に増えてますが、お友達は今回が初めて。

初のお友達がドラゴン……ユナちゃんは、どこに向かっているのでせう。

σ(^_^;)?


取り敢えず、次回はお父さんに報告かな?

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