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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第5章─森のお友達♪ もふもふ、スベスベ、どんとこいです!
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一難去って、また一難? いえいえ、今度は救助要請ですか!?

携帯の調子がおかしい……。

突如フリーズして、勝手に再起動。

壊れた?

「それにしても、変ねぇ」


 後で叱られる覚悟を決めたのか、フォーレお姉ちゃんは優雅にお茶を飲みながら、顔をしかめて小さく呟いた。


「? ねぇね? なにがへん?」


 お茶の淹れ方が不味かったのかと焦りつつ、お姉ちゃんに聞き返す。

 呟きを拾われるとは思ってなかったのか、一瞬驚いた後で、お姉ちゃんが呟きの答えを教えてくれました。


「ボルヴァルディの森なら兎も角、リシャの森にアンデッドが出現した事よ。

 本来、リシャの森には、脅威になり得る魔物は、生息してないはずなの。

 それなのに、食屍鬼(グール)が現れた。しかも、魔獣化までしてたし……」


『そう言われれば、そうさな』


『確かに。ボルヴァルディの森は、魔素濃度が高く、魔素溜まりが無数に存在しますから、魔獣化も頻繁ですが、リシャの森(ここ)は……』


『ん~。魔素の流れも正常だと思うしねぇ。もう1回見回りする?』


 お姉ちゃんの疑問に、レグルス達も同意します。


 確かに。

 リシャの森は、お母さんがお気に入りだと公言するほど、魔素の流れが安定しています。

 ラメル姉さんや、リュニベール姉様に連れられて、あちこちを見ましたが、リシャの森ほど魔素の安定した場所は、近隣にはありません。


「ん~、いいや。ベルやラルに調べて貰うわ。私も確認しなきゃ駄目そうだしね」


 アルタイルの提案を流して、仕事が増えそうだと落ち込むお姉ちゃんに、何か少しでも力になりたくて、お姉ちゃんの指先を握ってみる。


「ねぇねたち、おちごとたいへんしょう……。わたち、おてちゅだいできりゅ?」


「~~~っ、ユナ! ユナ、ユナ、有難う♪

 大丈夫よ! 心配しないで。お姉ちゃん頑張っちゃうから!」


 何かに感動したかの様に、お姉ちゃんがぎゅうっと抱き締めてくれます。

 だけど、返されたのは、お手伝いの拒否と、「無理でもなんとかして見せる」とでも言いたげな、頑張る宣言。


 ………。

 お姉ちゃん?

 無理して欲しくないから、お手伝いしたいのよ?

 いつも頑張ってお仕事してるの聞いてるから、必要以上に頑張り過ぎないで欲しいのに……。


「むぅ。ムリしちゃ、めっよ?」


『……ユナ、手伝いたいのなら、称号を使ってみてはどうだ?』


 私の気持ちが伝わってなさそうな対応に、ちょっとだけ不機嫌気味に拗ねてみれば、レグルスが控え目に提案してくれました。


『あぁ、そうですね。【世界の愛し子】の特殊効果……』


『あ~。多少なりとも、お手伝いにはなるかもね~♪』


 シリウスや、アルタイルも後押ししてくれます。


 称号【世界の愛し子】の特殊効果を使う?

 あぁ、そうだ。

 有りましたね、特殊効果。

 確か──


 ───キュォォォォォォン。


「う?」


「今のって…」


 微かに聞こえた、頭に直接響く様な、甲高い動物の鳴き声みたいな物に、思考をバッサリ切り捨てられました。


 なんでしょう?

 なんだか、凄く辛そうな…。


 ────キュイィィィィィィッ。


「! …ないてりゅ……。ねぇね! だれか、ないてりゅ!」


「この声……。!? まさか!?」


 聞こえているのは、お姉ちゃんとわたしだけなのか、焦る私とお姉ちゃんを余所に、レグルス達は不思議そうにしてますね。


『如何した?』『どうなさいました?』『どうしたの?』


「レグルしゅ! もりのどっかで、だりぇか、ないてりゅ!」


 3匹に確認されて、焦りながらも、助けたい思いが強くなる。

 だって、本当に辛そうなんです!


『? よく分からぬが、ユナはその泣いている誰かを助けたいのか?』


「ん!」


 レグルスに再び確認されて、力いっぱい頷きます。


『───良かろう。助けられるかは分からぬが、様子を探る事は出来よう。さっさと片付けて、俺に乗れ』


 僅かに逡巡した後、レグルスが私の願いを承諾してくれました。

 はっきり「助ける」とは言ってくれませんでしたが、様子を探るだけでも、助けられる確率は上がります。

 急いで片付けなきゃ!


「ちょっ、待ちなさい! 声の主が誰だか分かってるの!?」


 わたわたとお茶の後片付けを始めたら、お姉ちゃんが慌てて止めてきます。


 ?

 お姉ちゃんは、あの辛そうな声が、誰の物か分かったのかな?

 なんで慌ててるの?


 不思議に思いながらも、お片付けの手は止めません。

【無限収納】にぽいぽい片付けていきます。

 目についた物から、どんどん触ります。

 触って片付けたいと考えるだけですから、簡単かんたん♪


「あれはドラゴンの声よ!? それも、多分幼生体!

 下手を打てば、ユナが危険に晒されちゃうわ! 絶対駄目!!」


 私の心配をしてくれてたんだね。

 嬉しいな。

 優しくて大好きなフォーレお姉ちゃん。

 心配してもらえるのは、とっても幸せな事だけど……。


「……ねぇね……め? レグルスちゃち()や、ねぇねがいっちょでも、め?」


 ごめんなさい。

 お姉ちゃんに心配を掛けるって分かってても、あんなに辛そうな声を聞いちゃったら……。

 偽善だとしても、聞いたり、見たりしちゃったら、出来る限りの最善を尽くしたくなるのは、人間としての本能と良心だって、私は思うもん。

 助けられるか分からなくても、せめて様子だけでも確認したいよ。


 よし。

 片付いた!

突然投稿が止まるかも知れません。


ひとまず先に、謝罪を。

一身上の都合で、携帯ショップに行くのに、時間がかかりそうな状態です。

今まで通り、7話前後を投稿後、早々に行ければとは思ってますが、それ以前に投稿が止まったり、投稿再開予定日までに戻れない可能性があります。

その場合は、「あぁ、携帯が壊れたんだな」と、寛大な気持ちでお待ち頂ければと思います。

大変、申し訳ありません。


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