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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第1章─やって来ました! クラウディア!!
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そう言えば、スキルに【無限収納】あったけど…。

 さてさて、調べておきたい事は、生活空間の安全性と、私達自身の事、それから1番大事な、お母さんとの連絡方法!


 まずは、1番大事な事から始めよう。

 という訳で、3匹に聞いてみます♪

 他力本願は、お子様の基本です♪


「おかあさんとお話するのって、どうすればいいの?」


『簡単だよ~。【無限収納】に、【女神像】ってのが無い? それに向かって祈れば、スキル【神託】が働いて、フェリシア様と話せる筈だよ? お顔は見れないけどね』


 アルタイルが、率先して教えてくれました。

 そう言えば、ユニークスキルに、お母さんがくれた【無限収納】も在りましたね。

 魔導鞄(マジックバッグ)があったから、忘れてました。

 お母さんも、後々必要になるかもと言っていたので、既に幾つか、荷物があるかも知れませんね。

 要確認ですね。


「ふぉあっ!」


 うにゃっ! 変な声出ましたよ?

 ユニークスキル【無限収納】恐るべしっ!

 何か、いっぱい入ってますよ?


 とりあえず、スキル【解析】を使って、性能を確認しましょう。



 ──────────

【無限収納】 固有技能(ユニークスキル)


 時魔法と空間魔法を、レベル10(神業)まで極めると、取得出来る技能。

 空間魔法で造った空間の為、容量制限、個数制限が、基礎保有魔力に比例する。

 時魔法により、時間の経過に干渉し、収納品の腐敗や老朽、腐朽等の劣化現象を無効化。


 備考:称号【女神の愛娘】の効果により、殺菌・除菌機能が追加。収納品には、身体に害を成すものは、いっさい寄せ付けない。

 ──────────



 あぁ、テンプレ的な、魔法収納ですね。

 チートだけど……。


 私の基礎保有魔力は、無限大です。

 お母さんの娘であると同時に、眷族なのですから、当然らしいです。

 なので、基礎保有魔力に関する項目のある、魔道具やスキルなら、私は最大効果を引き出せます。

 その上、心配性のお母さんのおかげで、殺菌・除菌効果も付いたみたい。

 うん。お母さん、ありがとう♪


 はてさて、中身は……と。



 *~*~*~*~*



 まず、お金。

 わぁ、魔導鞄にあった以上の金貨が、入ってます♪

 硬貨以外にも、板まであるよ?

 金板1枚で10億円の価値があるのに、何枚かあるみたいデスヨ……。

 金塊(インゴット)(1本で100億円)も幾つかアッタヨ……。

 現実逃避させてください!

 こ、怖くて確認出来ない。


 と、取り敢えず、硬貨だけ使うようにしましょう。

 硬貨なら、最大でも1億円………駄目です………。

 虹金貨(1枚で1億円)と白金貨(1枚で1000万円)も、封印しなきゃ。


 大金貨なら、1枚100万円だから、大丈夫ですかね?

 いや、駄目ですね。感覚が麻痺しかけてます。


 金貨までの使用が限界です……。

 それだって10万円と、3歳児が持ってる様な金額じゃないです……。


 怖いので、お金はそのまま、死蔵決定です!

 使う分だけ、魔導鞄のお財布に移して、使うのが現実的ですね……。



 次は、装備品です。

 武器や防具が、数100種類。

 お母さん、加減とか自重とかって言葉を、どっかに投げてます。


 これは、工房(アトリエ)じゃないと、危なくて整理出来ません。

 ローブなんかの衣類装備や、アクセサリーなんかの装飾装備ですら、魔法付与がされているので、専用の仕事場以外で、大量には出せません。

 相乗効果が、恐いです!



 薬も在りますね。

 ポーションをはじめ、軟膏や湿布、丸薬や粉末などの飲み薬と、様々な薬があります。


 どれもランクは、最高品質の【王冠(クラウン)】です♪

 お手本にして、調合練習をしてみましょう!

 良いものが、作れる様になりたいものです。



 次です! お水です♪

 これも、いっぱい在りますね。

 樽で(空の物も幾つか)在りますよ!

 魔導鞄にあった、藍色の水筒と同じ、魔道具(マジックアイテム)ですね。


 まぁ、お水はいっぱいあっても、困りません。

 腐る心配も、重さの心配も、不要みたいなので、これもこのまま、しまっておきましょう♪



 あとは、食料ですね。

 世界中の食材と、ハーブやスパイス等の香辛料。

 調味料も、各種とり揃えられてます!



 *~*~*~*~*



 ……………。


 ゆっくり見るには、時間が足りません。

 なので、今はとりあえず、【女神像】を取り出しましょう♪

 初志貫徹(?)です!


 ※ デスマス口調になる程、混乱中?



 *~*~*~*~*



 ありました~!

 わぁ、お母さんそっくりだ~♪

 胸の前で手を組む、西洋の御祈りの姿勢の立ち姿です。

 真っ白で、貴重な石で、造られてる。


 が、石は石。

 取り出した女神像は、3歳児の私では、持ち上げることも不可能な重さですね!

 取り出した女神像を、ソファで抱えつつ、ついつい遠い目になった。


『ユナ、私が運びましょう。失礼致します、フェリシア様』


 元の姿に戻っていたシリウスが、啣えて移動させてくれた。

 ソファセットのテーブルは、低めに作られるものなので、そこに置かれたお母さんの石像は、ソファに座ったまま向き合って、丁度お顔が見える高さがあります。


「え~と。この“ぞう()”に“おいのり”すれば、おかあさんとお話できるんだね」


『その筈だよ~?』


「じゃ、やってみるね!」


 御祈り………。

 御祈りって、そもそも何を考えれば、よいのかな?

 とりあえず、御祈りの姿勢は、簡易式で大丈夫らしいので、ソファに座ったまま、胸の前で手を組んで、目を閉じてみよう。



 *~*~*~*~*



 ん~。

『お母さんに、声が届きます様に………』


結愛(ゆな)~。ごめんなさいっ!』


『ふぇっ! え、お母さん?』


『ええ。私よ、フェリシアよ。ごめんね、結愛。持たせた荷物、多過ぎたでしょ? 結愛が困らない様にって、他の管理者と一緒に、いっぱい入れ過ぎた事に、結愛が出掛けてから気が付いたの。私が結愛を困らせたら、本末転倒よね……。ホントにごめんね』


『ぁ、やっぱり、多かったんだ。ついさっき、【無限収納】を確認して、びっくりしたよ~』


『私でも、渡した荷物の内容把握が出来てないから、数が多過ぎて整理仕切れないんじゃないかって…。ごめんね、結愛』


 今にも泣き出しそうなお母さんの声に、私は苦笑しちゃいました。


『お母さん、大丈夫だよ? とりあえず、お出掛けに必要なのは、魔導鞄にあるし、生活必需品や食品なんかは、お母さんが準備してくれてたお家に、全部揃ってたから、荷物整理はゆっくりで大丈夫だもん』


『有難う。そう言って貰えて、気持ちが楽になったわ。そうそう、お家にあった生活必需品や食品は、元々は【無限収納】に入れておいた物なの。いちいち荷解き(にほどき)するのって、大変でしょ? 結愛がちょっとでも楽になればって、【無限収納】と結愛の持ってる【私のお城シリーズ】を、同期させてみたの。だから、縮小する時も、荷物はそのままで大丈夫よ♪』


『ふぉぉっ! 凄~い。便利だねぇ』


『ふふっ。でしょう♪ それと、【無限収納】に入れた魔道具は、耐久値なんかの固定は出来ないけど、消費した物の補充は、随時可能な物を、1番多く用意してたの。だから、魔道具の耐久値が続く限り、素材や食材、お薬なんかは、暫く無くならないと思う』


『ええっ! そんなに貰って大丈夫?』


『大丈夫よ。世界に干渉した訳では無いし、結愛が【特異点】になるような危険な物は、いっさい持たせてないもの。結愛にあげたスキルだって、攻撃的な物はほとんど無いし、身体能力だって、人族としては逸脱してても、私の眷族としては弱いのよ? だからこそ、結愛を物理的に守れる3匹が、選ばれたんだもの』


『そっか。ありがとう、お母さん』


『うふふ。どういたしまして♪ ………あら? 結愛、お家の防御結界は起動しないの?』


 お母さんが不思議そうに、聞いてきます。

 だけど、防御結界の発動には、別売りの柵(魔道具)が必要だった筈ですよ?


『ん? 柵がないと無理だよね?』


『? ……ああっ、そっか! 結愛、柵なら【無限収納】の中だわ。魔導鞄に入り切らなくて、そっちに収納したの。まだ、見付けてなかったのね。先に教えるべきだったわ』


 なんとっ!

 柵があるなら、使うべきだよね♪


『分かった! お話が済んだら、早速起動しておくね♪』


『それがいいわ。森に住む動物たちならまだしも、魔物も皆無ではないから、安全には気を付けてなきゃ駄目よ?』


『うん。気を付ける! じゃあ、先に柵を設置しちゃおうかな? 夜にまた連絡してもいい?』


『勿論よ。出来るなら、朝と夜に挨拶だけでも、声を聞きたいわ♪ 連絡方法は……どんな物でも大丈夫なんだけど、私を示すもの……基本的には、教会にある女神像なんかが無難かしら? それに向かって祈れば、結愛の声なら、私に届くわ』


『じゃあ、今御祈りしてる女神像を、私の部屋に運んで、朝起きた時と夜寝る前に、御祈りするね♪ そしたら、毎日お母さんとお喋り出来るんだね♪』


『ふふっ。そうね♪ そうしてくれたら嬉しいわ♪ さ、待っているから、お仕事を終わらせてしまいなさい♪ 晩御飯も、ちゃんと食べるのよ?』


『は~い。頑張ります! じゃあ、また夜にね♪ 行ってきます。お母さん』


『気を付けて、行ってらっしゃい』



 *~*~*~*~*



 御祈りを終えて、再び【無限収納】を確認する。

 荷物の確認と、お母さんとのお話で、1時間くらい。

 急がないと、夜になっちゃう!


『何してるの?』


 アルタイルが、不思議そうに私の手元を覗き込む。


「ん~。おうちのぼうぎょきのう(防御機能)はつどうよう(発動用)の“さく()”が、これにしゅうのう(収納)されてるらしいんだけど…。さがす(探す)のが…」


 ユニークスキル【無限収納】を使うと、目の前(ちょっと視線を下げる感じ)にステータスと同じ様なウィンドウが開く。

 ステータスのは薄青いが、【無限収納】のは薄い黄緑だ。

 呼称は、【アイテムウィンドウ】って言うらしい。

 シリウスが教えてくれた。


 アイテムウィンドウは、【無限収納】に入っている持ち物のリストです。

 ただし、アイテムの名前が、無作為(ランダム)に並んでいるので、使い勝手が悪い。

 任意でウィンドウのカスタム化が可能らしいので、落ち着いてから、使いやすく改造しちゃおう♪

 とりあえず、今は“柵”を探します!


『そこの、ローブと樽の間のヤツではないのか?』


 おや?

 ぁ、おはよう、レグルス。

 右側から覗き込んでたアルタイルとは逆側から、さっきまで寝てたはずのレグルスが、ソファの背凭れ越しに、ウィンドウを覗いてた。


「え? どこ? どこ?」


『そこだそこ。【隠者の安息(ローブ・黒)】と【水の入った樽】の間だ。【お気に入りの庭】とかいうのがあるだろう?』


「へ? これ!?」


『そうだ。前にフェリシア様が、言っていた。「【私のお城シリーズ】と【お気に入りシリーズ】は、組み合わせてこそね♪」と』


「ふぇぇ!?」

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