時間の感覚って、慣れてないと混乱しそうだよね…。でも、クラウディアでは大丈夫でした♪
そろそろストックが切れかけてます。
章はもうちょい続きそう……。
長いな!?
説明文が多いのでしょうか…?
兎も角、もうちょい続きます。
宜しくお付き合いくださいませ。
『む? ユナ、そろそろ風呂に入るぞ』
『あら。もう19刻を過ぎたのですね』
『わ~い。おっ風呂、おっ風呂~♪』
レグルスに促されて、時計(魔道具)を見れば、確かに19刻を過ぎてます。
まぁ、晩ご飯を食べたのが、18刻前後だったので、そろそろお風呂に入らないといけない時間です。
ぁ、レグルスとシリウスの口回りの汚れは、魔法で早々に落としました。
お風呂に入るには、時間が早かったので。
そういえば、今まで触れずにいましたが、クラウディアは1日24刻で、1刻(1時間)が60分。
前の世界と同じ時間経過なので、割りと覚えやすいです。
ただし、5日で1週間、6週(30日)で1ヶ月と、ちょっと違う所もあります。
1年は、12ヶ月と5日。計365日ですね。
ちゃんと四季も存在していて、3ヶ月毎にゆっくりと移り変わって、夏から始まり春で終わります。
新年の最初の5日だけは、どの季節にも当てはまらない、特別な1週間。
この1週間は必ず雨が降るんだって。
嵐や豪雨になることは無いけど、霧雨や小雨が5日間ずっと続きます。
ただ、“終わりの春”と“始まりの夏”の間の雨なので、クラウディアでは恵みの雨として、「女神様の祝福」と呼ばれ親しまれています。
5日も雨が続くので、屋内で過ごすのかと思えば、そうじゃ無くて、「祝福の祭日」という“お祭り開催期間”だったりします。
前年に植えた作物の豊穣を祈り、潤沢な水の蓄えを感謝して、優しい雨に打たれて、自身の健康をも祈願する、儀式的なお祭りなんですけどね♪
ぁ、話がずれちゃった…。
え~と、………そうです! お風呂!
『ぼんやりしてないで、さっさと入れ。夜にはフェリシア様と話すのだろう?
遅くなっては、明日また寝坊するぞ』
「!? おねぼうさんは、ダメでしゅよ! ねぇしゃま、おふろ入りまちょう」
にゃっ!?
噛んじゃった…。
えぇい、もう! 滑舌は諦めます!
大きくなれば、自然と直ると信じましょう!
これ以上落ち込んでも、良い事無いですから。
恥ずかしいのは、どうしようも無いけど、それで落ち込み続けるのは、“お馬鹿さん認定”されそうですしね!
「…ん。入ろうか…」
姉様が笑顔で一緒に入浴する事を了承してくれた隣で、お父さんがなんだかちょっと寂しげに微笑みます。
?
………はて?
何故に寂しげ?
「………!? おとぉしゃん! おとぉさんも、いっしょにおふろ行こ~♪」
仲間外れは寂しいもんね♪
以前は“お年頃”という名の“成熟過程年齢”だった私ですが、今は3歳児。
“人前で肌を晒す事”に対する羞恥心は薄いのです!
いや、まぁ、多少は恥ずかしいですが…。
クラウディアに来てから、フォーレお姉ちゃんや、ラメル姉さん、リュニベール姉様と、ほぼ毎日一緒に入浴してたので、慣らされたっぽいです。
それとも、精神が身体に引っ張られてるのかな?
まぁ、どっちでも良いですね。
「え!? いいのかい!?」
驚くお父さんに、にっこり笑顔で頷きますよ♪
?
でも、何故に驚く?
逆に聞きますが、3歳児が父親と一緒に入浴するのは、いけない事なんでしょうか?
いえ、今まで肉親と云えど、異性と一緒に入浴した事は無いのですが…。
前の世界でも、小さい頃は祖母と一緒でしたが、5歳を過ぎたら──早い? らしいですが──1人で入ってましたし。
多少不安はありますが、家族で入浴って、何と無く楽しそう。
姉様達とのお風呂も楽しかったです。
ラメル姉さんなんか、「浴槽が深いから、ちょっと練習しとくか?」なんて言い出して、泳げないまでも浮けるようになれと、ちょっとずつ水の浮力に慣らそうとしてましたよ。
私、前はカナヅチでしたから…。
泳ぎは、もうちょっと身体が大きくなってから、教えてくれるんだって。
ベル姉様は、「…ユナの髪…手触り良くて、好き…だな…」と、私の髪を洗って乾かすまでを、“趣味”だと言い切って、楽しげにお世話してくれます。
………。
いや、助かりますよ?
私の髪は、膝に届くくらい長いですから、自力での洗髪は、3歳児の体力ではちょっと酷しいので。
洗ってもらえるのは、正直助かってますし、嬉しいし気持ちいいです。
でも、それが姉様の“趣味”って……良いのかなぁ…。
まぁ、兎も角、姉様達とのお風呂も、こんな風に楽しいので、人数が増えれば、もっと楽しいかもです。
ね♪ お父さんも一緒にお風呂に入りましょう♪
『ほれ、さっさと行くぞ』
『ラズヴェルト様も、御一緒するのでしたら、急いで下さいませ』
『おっ風呂、おっ風呂~♪ 早く行こう♪』
「…ん。父様、早く…」
シリウスに咥え上げられて、伏せて待ってたレグルスの背中に乗ります。
体勢を整えて、ふと気が付くと、レグルスの頭にアルタイルが移動してます。
姉様はシリウスの背中に登って、そこからお父さんを振り返りました。
お父さんがいそいそと行動を始めたのを確認し、ふと視界の端にお客様を捉えます。
「おにぃちゃたちも、いっしょ行こう~♪」
お客様を放置するのはいけませんね。
どうせなら、皆一緒に入浴しましょう♪
お家のお風呂、大分大きめのですもんね♪
お父さんの時と同じ様に、笑顔でお誘いしちゃいますよ~。
ぁ、姉様は恥ずかしいかな?
「「「え"!?」」」
ん?
駄目ですか?
お兄さん達だけじゃなく、お父さんまで驚愕してますよ?
『『『「…ユナ…」』』』
「? め?」
「…駄目じゃ…無い…(…可愛い…しょうがないかぁ…)」
嘆息した姉様やレグルス達に、疑問のままにそれぞれを見渡し、小首を傾げて確認します。
ベル姉様は、何だか脱力した様な、へにゃっとした笑顔で、了承してくれました。
レグルス達も、苦笑を浮かべて、頭を縦に振ってくれます。
ぁ、アルタイルが落ち………大丈夫そうですね。
アルタイルは落とされること無く、未だレグルスの頭に乗ってます。
でも、やったね♪
皆でお風呂は、決定ですね♪
さぁ、皆で、レッツ・お風呂です!
「いやいや、いやいや、ちょっと待って!? 駄目だよ!? 絶対駄目!」
あっはっはっ(≧▽≦)
パパさん全力否定~♪
ユナちゃんは、皆で入浴出来るのか!?
今回、大分ユナちゃんが、クラウディアに染まってきてます。
普通なら、中高生・大学生辺りの記憶があれば、異性との入浴は回避すると思います。
(30代以降だと、状況や環境で少し違うかな?)
が、ユナちゃんの感情や感覚が、記憶よりも現実(3歳児だもんね)に引っ張られてます。
開き直ったとも言えるかも知れません。
これからどうなってくのかなぁ?←他人事?
峠岬(作者)にも、先が読めないユナちゃん達の行動を、見守っていただければ幸いです。