今夜のご飯はちょこっと豪華? れっつ、くっきんぐ♪
お料理実況です♪
ではでは、サクッと調理開始でっす!
「ぁ、アルタイゆ、見ててもいぃけど、羽ばたいちゃリャメだよ?」
『了解~。今日の晩ご飯は何?』
「ふっふっふ~♪ ヒミチュでしゅ♪」
む~。
滑舌が………仕方無いかぁ…。
気を取り直して。
先ずは、ドリアの土台、サフランライスですね。
これは、炊飯器さんに頑張ってもらいます♪
サフランの山吹色って、鮮やかで綺麗~ぃ。
でも、色づけしたご飯は、優しい薄黄色になるんだよね……不思議だ!
上手に炊き上がってね♪
「あれ? ユナ? ユナが作るのかい?」
リビングにいたお父さんが、ダイニングからキッチンを覗いて、不思議そうにベル姉様に聞いてます。
ダイニングテーブルに、セッティングをしていたシリウスとレグルスが、小首を傾げます。
何故今更? といった雰囲気ですね…。
まぁ、メニューを聞いた時点で、レグルス達の間では、主な作り手は私だと決まってましたからね。
キッチンで手伝ってくれていた姉様が、ふにゃっと笑って頷きました。
「…大丈夫…ユナ、料理上手だよ…♪」
「おかぁさんが、いろんなマジックアイテムくりぇたから、ダイジョブにゃんだよ~」
ベル姉様の保証を受けて、私も自信を持って応えましょう!
だって、お母さんのおかげで、3歳児でもお料理が出来るのです!
魔道具って素晴らしい! 魔法って凄いね♪
「うわっ!? なんだ、この魔道具の数!?」
「─っ、凄いね。パッと見ただけで10種類以上ある…」
エディさんとクリスさんも、ダイニングにやって来て、キッチンとダイニングにある魔道具の多さに、驚愕してます。
……デスヨネ。
うん。
普通、一般的な家庭のキッチンには、魔道具があっても、多くて5つ程。
貴族階級でも、7つ程が限界で、王宮の調理場で、やっと10種類を越えるかどうか。
長閑な山村なんかでは、魔道具そのものが無い家も、未だ点在しているみたいです。
我が家は、常駐(?)するのが3歳児の私なので、低身長による不備を補う為の魔道具や、力仕事を軽減する為の魔道具、危機管理の為の魔道具も、大量に設置されちゃってます。
お母さんの心配性は、やっぱり過保護気味ですね。
「─ぁ、私がシアに渡した物もあるね♪ ちゃんと使えてるみたいだ。良かった」
───!?
なんと!?
お父さんがくれた魔道具も、混じってましたか。
うん。
このお家、様々な魔道具が、そこかしこに在りますからね!
お母さんは、誰がくれた物か詳しくは教えてくれませんでした。
私が気を遣わずに、魔道具を使用出来る様に、考えてくれた結果だと思います。
………。
そっかぁ。
お父さんも私のために、魔道具を用意してくれてたのかぁ。
えへへ。嬉しい♪
「おいしいの作りましゅ♪ もうちょっと、まっててくだしゃい」
「ふふ。どれ、私も手伝おう。何をすれば良いかな?」
嬉しくて笑顔全開の私に、お父さんが楽しげに笑って、手伝いを申し出てくれました。
凄いです。
お父さんがお料理を手伝ってくれたら、このお家のキッチンを、家族全員が(人族だけですが…)使用した事になります。
ずっと一緒にはいられなくても、同じ思い出を共有出来た気がして、なんだかとっても幸せです♪
「じゃあ、おとぉさんは、スープとサラダをおねがいしましゅ」
姉様には、食後のデザートをお願いしてありますから♪
サラダはグリーンサラダと、ポテトサラダの2種類。
スープはストックを使用したオニオンスープの予定です。
作り方を説明して、私はメインのドリア製作に、取り掛かりましょう♪
「ふんふふ~ん、ふふふふ~ん♪」
鼻唄を歌いながら、大きめのココット皿に溶かしバターを塗り付けます。
ご飯自体がバター風味のサフランライスなので、溶かしバターは極力控え目。
炊飯と同時に、熱を入れ始めたカレーが、良い感じに食欲を刺激するスパイシーな香りを、キッチンに充満させています。
カレーは2種類作ってありますが、今日使うのは、お野菜やお肉を細かく切った“煮込みカレー”。
大人にはちょっと甘めで、子供にはちょっと辛めに仕上げた、お野菜とスパイスの極上マリアージュですよ♪
もう1つの、お野菜やお肉を大きく切った“具沢山カレー”は、スパイスを効かせた辛口大人カレーなので、ドリアより白米と食べる正統的な食べ方が良いと思うんです!
なので、今日は煮込みカレーを使います。
「い~ぃ匂いだな!」
おっ!
エディさん、分かりますか!?
カレーの匂いって、刺激的なのに、懐かしい感じで、不思議と空腹を直撃してきますよね♪
お腹が空いてる時のカレーの匂いは、とてつもなく暴力的ですよね~。
さぁ、ちゃっちゃと次の段階に進みましょう♪
ご飯も良い感じに炊き上がりました♪
炊飯器さん、ありがと~ぅ♪
おっと。ここで、もうひと工夫。
フライパンに油脂を薄くひいて、サフランライスをスパイスと炒めます。
ターメリックとガラムマサラ。
くふふ。ご飯自体をピリ辛にしちゃいます♪
カレーは、「ハフハフ、ふぃ~」と食べるのが好きなのですよ♪
ココット皿にサフランライス(ターメリックライス?)を軽く盛って、以前作ったミニハンバーグを、三角形を描く様に配置します。
ハンバーグを隠すように、カレーをよそい、ハンバーグの無い真ん中には、生卵を割り入れて……と。
チーズはたっぷり。
お皿に蓋をするかの様に、たっぷりガッツリ刻みチーズをまぶします。
あとは焼くだけ!
美味しくなぁ~れ♪ ふんふふ~ん♪
お料理実況回は、峠岬(作者)の現実逃避回ですね…。
話が進まない…。
ユナちゃんはお料理上手ですが、峠岬(作者)は苦手です。
手順に間違いがあっても、「しょうがないなぁ(笑)」で許してもらえると助かります。
この章は、もうちょっと続きます。
ゴールデンウィーク中に、終わらなかったので、ストック切れまでには、終わるかなぁ……。
(…終わると良いなぁ…)