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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第4章─初めまして! お父さん?
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お父さんは美人で可愛いお兄様? 楽しい家族が増えました♪

戻りました~♪

投稿再開一本目は、漸くユナちゃんパパとの邂逅です!

 1人でわたわたと慌てていると。


「…父様…この子がユナ…。…初めて会う…よね?」


 立ち上がったベル姉様が、私を抱き上げて、そのままお父さん? に紹介されます。


 うにゃっ!?

 ぁ、魔法…。

 びっくりしたぁ~。8歳児が3歳児を抱き上げるとは…。

 魔法のあるクラウディアならではですね。

 普通は持ち上げるだけで、一苦労です。

 小学生が幼稚園児を抱き上げ続ける(・・・・・・・)なんて、どんな腕力でしょうね…。


「…はじめまちて。ユナれしゅ」


 ………。

 噛んだ…噛んだよ…。

 何だ「れしゅ」って!


「───っ! か、か、か、可愛いっ!

 うわっ!? 可愛い、可愛いよ!?

 この子がユナだね!? 私の末の子!

 ベル、ベル、抱っこしたい! 抱っこしたい!」


 ほぅわっ!?

 にゃぁぁぁっ。

 何!? 何!?


 視線を合わせて、お父さんに挨拶して、相変わらずの滑舌の悪さに落ち込んでたら、レグルスの向こう側から、お父さんの両手が伸ばされました。

 ひょいっとベル姉様が腕を避けて、私をお父さんから遠ざけます。

 レグルスも立ち上がって、お父さんと私の間を、遮り直しました。


「…駄目…。…確かに…ユナは可愛い…。

 …凄く可愛い…。…それは当然…。

 …ぼく等の妹が…可愛く無い訳…無い…。

 …でも、抱っこは…ユナが“良い”って言ってない…。

 …だから駄目…」


 お父さんの腕から庇うように、姉様がぎゅっと抱き締めてくれる。

 お父さんの突然の行動に驚いたけど、姉様の温かさに落ち着きを取り戻した。

 見上げてみれば、美青年が傷付いた顔で、哀しげに煤けてる。

 初めて会ったとはいえ、この美青年がお父さんなら、これから家族になるんです。

 あんなに悲しそうなお顔をさせては、私も悲しくなります。


 ………。

 …よしっ!

 ここは私が動くべき所ですね!

 思い立ったら即実行!


「ねぇしゃま、ねぇさま。下ろしてくだしゃい」


 姉様にしがみついていた腕を離し、お顔を見てお願いしてみる。

 転ばない様に、細心の注意をしつつ、姉様はそっと地面に下ろしてくれました。


 姉様から離れて、ちょっと考えてから、レグルスのお腹の下に(もぐ)ります。

 身体の大きなレグルスの向こう側に行くには、回り込むより、乗り越えるより、(くぐ)り抜ける方が早そうですしね。


 ──ん~せっ、んしょんしょ。

 ─よっ………抜けた~♪


 ちょこっと屈んだ体勢は、結構キツイですね…。

 はふっと一息ついてから、お父さんを見上げます。

 お父さんは、私の行動を不安そうで、不思議そうな、複雑な表情で見守ってます。

 お父さんが何かを言う前に、徐にお父さんに向かって両手を差し出してみました。


「おとぉしゃん。だっこちて?」


「───っ! は、初めまして。私はラズヴェルト。

 ユナ、君の父親です。

 ほ、本当に抱っこしても良いの?」


 私の突然の“おねだり”に、お父さんはびっくりして、そっとしゃがんで、視線を合わせてくれた。

 丁寧に自己紹介をしてくれて、不安げにおねだりの内容を確認されます。

 さっきの自分の行動が、私を怖がらせたかも知れない事に気が付いてたのかな?

 眉毛が八の字になってる。


「ぁい。だっこしてくだしゃい♪」


「──っ! か、可愛い! ユナ、ユナも可愛いね♪

 会いに帰れなくてごめんね。

 私を『お父さん』と呼んでくれて有難う」


 お父さんが、ちゃんと私を慮ってくれるのが嬉しくて、ふにゃっと力の抜けた笑顔で、お父さんの首に抱き付きます。

 ぎゅうっと抱き締められて、ちょっと苦しい。

 直ぐに力を弛めて、適度な力加減で、ひょいっと私を抱えてくれた。

 しゃがんだままの低い位置で、おでことおでこを合わせて、真っ直ぐ見詰められます。

 寂しそうに微笑んで、謝罪と感謝を告げられました。


 ん? お父さん?

 今、「ユナ()」って言いました?

 もしかして、お父さんも私と一緒で、家族大好きですか?

 ()って事は、私以外に“可愛い娘”がいるって事ですし。

 それはきっと姉様達の事ですよね?

 というか、それ以前に、お父さんてば、姉様達とおんなじで、娘補正(フィルター)がかかってませんか?

 私の中身は、“可愛い”からは程遠いですよ?


「…いいなぁ…(…父様、ずるい…ユナの初おねだり…)」


「ん? ベルもおいで」


 お父さんにくっついて、照れ隠しでお父さんの肩にぐりぐりしてた(おでこを押し付けてみた)ら、姉様の呟きが聞こえました。

 どうやら、私を心配して、レグルスを回り込んで、お父さんの近くまで来ていたもよう…。

 姉様も、お父さんとくっつきたいのかな?


 うん。

 お父さんやお母さんの“理由の無い独り占め”は良くないね。

 お母さんが大好きだし、今の感じならお父さんも大好きになれそうだけど、姉様達だって大、大、大好きですから♪

 どうせなら、皆一緒に仲良し家族が良いのです♪


 “仲良し家族”を想像し、私が嬉しさにニコニコしていれば、お父さんが姉様を呼んで、頭を撫でます。

 ちょっと驚いたあと、はにかむ様に笑う姉様は、とっても可愛らしいです。

 お父さんは左腕に私、右腕に姉様を抱えました。

 そのまま立ち上がって、高度を上げてくれます。


「ふわぁぁ。たかい~、たか~い。

 おかあさんのだっこよりたか~い♪

 しゅごいねぇ~。ねぇしゃま♪」


「…ユナ、嬉しそう…♪」


 ぐんっと拡がる景色が楽しくて、はしゃいで姉様に同意を求めます。

 ちっちゃいと視界が狭くて、あんまり遠くは見れませんから。

 これだけ見える景色が変われば、楽しく無いはずが無いです♪


 あぁ、でも、高い所といえば、アルタイル。

 今のちっちゃい身体なら、アルタイルの背中にくっついて、空を飛べたりするのかな?

 ん~。無理かな?

 アルタイルの本来の大きさは、私の背丈と同じくらいだし…。


 ………。

 ぁ、魔法で飛べば良いのか!?

 浮遊魔法とか、飛翔魔法とか、変化魔法とか在るんだもん。

作者的には、ユナちゃんパパは、お姉ちゃん達3人を、足して半分に割った感じだと考えてます。


シアお母さんが、ラズお父さんを、大好きなので 。(笑)

勿論、ラズさんもシアさんを溺愛してます。


きっと、ラズお父さんは、ユナちゃんの事も溺愛するのでは?

ユナちゃんは、シアさんをちっこくした感じ(外見だけ)なので。

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