お父さんは美人で可愛いお兄様? 楽しい家族が増えました♪
戻りました~♪
投稿再開一本目は、漸くユナちゃんパパとの邂逅です!
1人でわたわたと慌てていると。
「…父様…この子がユナ…。…初めて会う…よね?」
立ち上がったベル姉様が、私を抱き上げて、そのままお父さん? に紹介されます。
うにゃっ!?
ぁ、魔法…。
びっくりしたぁ~。8歳児が3歳児を抱き上げるとは…。
魔法のあるクラウディアならではですね。
普通は持ち上げるだけで、一苦労です。
小学生が幼稚園児を抱き上げ続けるなんて、どんな腕力でしょうね…。
「…はじめまちて。ユナれしゅ」
………。
噛んだ…噛んだよ…。
何だ「れしゅ」って!
「───っ! か、か、か、可愛いっ!
うわっ!? 可愛い、可愛いよ!?
この子がユナだね!? 私の末の子!
ベル、ベル、抱っこしたい! 抱っこしたい!」
ほぅわっ!?
にゃぁぁぁっ。
何!? 何!?
視線を合わせて、お父さんに挨拶して、相変わらずの滑舌の悪さに落ち込んでたら、レグルスの向こう側から、お父さんの両手が伸ばされました。
ひょいっとベル姉様が腕を避けて、私をお父さんから遠ざけます。
レグルスも立ち上がって、お父さんと私の間を、遮り直しました。
「…駄目…。…確かに…ユナは可愛い…。
…凄く可愛い…。…それは当然…。
…ぼく等の妹が…可愛く無い訳…無い…。
…でも、抱っこは…ユナが“良い”って言ってない…。
…だから駄目…」
お父さんの腕から庇うように、姉様がぎゅっと抱き締めてくれる。
お父さんの突然の行動に驚いたけど、姉様の温かさに落ち着きを取り戻した。
見上げてみれば、美青年が傷付いた顔で、哀しげに煤けてる。
初めて会ったとはいえ、この美青年がお父さんなら、これから家族になるんです。
あんなに悲しそうなお顔をさせては、私も悲しくなります。
………。
…よしっ!
ここは私が動くべき所ですね!
思い立ったら即実行!
「ねぇしゃま、ねぇさま。下ろしてくだしゃい」
姉様にしがみついていた腕を離し、お顔を見てお願いしてみる。
転ばない様に、細心の注意をしつつ、姉様はそっと地面に下ろしてくれました。
姉様から離れて、ちょっと考えてから、レグルスのお腹の下に潜ります。
身体の大きなレグルスの向こう側に行くには、回り込むより、乗り越えるより、潜り抜ける方が早そうですしね。
──ん~せっ、んしょんしょ。
─よっ………抜けた~♪
ちょこっと屈んだ体勢は、結構キツイですね…。
はふっと一息ついてから、お父さんを見上げます。
お父さんは、私の行動を不安そうで、不思議そうな、複雑な表情で見守ってます。
お父さんが何かを言う前に、徐にお父さんに向かって両手を差し出してみました。
「おとぉしゃん。だっこちて?」
「───っ! は、初めまして。私はラズヴェルト。
ユナ、君の父親です。
ほ、本当に抱っこしても良いの?」
私の突然の“おねだり”に、お父さんはびっくりして、そっとしゃがんで、視線を合わせてくれた。
丁寧に自己紹介をしてくれて、不安げにおねだりの内容を確認されます。
さっきの自分の行動が、私を怖がらせたかも知れない事に気が付いてたのかな?
眉毛が八の字になってる。
「ぁい。だっこしてくだしゃい♪」
「──っ! か、可愛い! ユナ、ユナも可愛いね♪
会いに帰れなくてごめんね。
私を『お父さん』と呼んでくれて有難う」
お父さんが、ちゃんと私を慮ってくれるのが嬉しくて、ふにゃっと力の抜けた笑顔で、お父さんの首に抱き付きます。
ぎゅうっと抱き締められて、ちょっと苦しい。
直ぐに力を弛めて、適度な力加減で、ひょいっと私を抱えてくれた。
しゃがんだままの低い位置で、おでことおでこを合わせて、真っ直ぐ見詰められます。
寂しそうに微笑んで、謝罪と感謝を告げられました。
ん? お父さん?
今、「ユナも」って言いました?
もしかして、お父さんも私と一緒で、家族大好きですか?
もって事は、私以外に“可愛い娘”がいるって事ですし。
それはきっと姉様達の事ですよね?
というか、それ以前に、お父さんてば、姉様達とおんなじで、娘補正がかかってませんか?
私の中身は、“可愛い”からは程遠いですよ?
「…いいなぁ…(…父様、ずるい…ユナの初おねだり…)」
「ん? ベルもおいで」
お父さんにくっついて、照れ隠しでお父さんの肩にぐりぐりしてた(おでこを押し付けてみた)ら、姉様の呟きが聞こえました。
どうやら、私を心配して、レグルスを回り込んで、お父さんの近くまで来ていたもよう…。
姉様も、お父さんとくっつきたいのかな?
うん。
お父さんやお母さんの“理由の無い独り占め”は良くないね。
お母さんが大好きだし、今の感じならお父さんも大好きになれそうだけど、姉様達だって大、大、大好きですから♪
どうせなら、皆一緒に仲良し家族が良いのです♪
“仲良し家族”を想像し、私が嬉しさにニコニコしていれば、お父さんが姉様を呼んで、頭を撫でます。
ちょっと驚いたあと、はにかむ様に笑う姉様は、とっても可愛らしいです。
お父さんは左腕に私、右腕に姉様を抱えました。
そのまま立ち上がって、高度を上げてくれます。
「ふわぁぁ。たかい~、たか~い。
おかあさんのだっこよりたか~い♪
しゅごいねぇ~。ねぇしゃま♪」
「…ユナ、嬉しそう…♪」
ぐんっと拡がる景色が楽しくて、はしゃいで姉様に同意を求めます。
ちっちゃいと視界が狭くて、あんまり遠くは見れませんから。
これだけ見える景色が変われば、楽しく無いはずが無いです♪
あぁ、でも、高い所といえば、アルタイル。
今のちっちゃい身体なら、アルタイルの背中にくっついて、空を飛べたりするのかな?
ん~。無理かな?
アルタイルの本来の大きさは、私の背丈と同じくらいだし…。
………。
ぁ、魔法で飛べば良いのか!?
浮遊魔法とか、飛翔魔法とか、変化魔法とか在るんだもん。
作者的には、ユナちゃんパパは、お姉ちゃん達3人を、足して半分に割った感じだと考えてます。
シアお母さんが、ラズお父さんを、大好きなので 。(笑)
勿論、ラズさんもシアさんを溺愛してます。
きっと、ラズお父さんは、ユナちゃんの事も溺愛するのでは?
ユナちゃんは、シアさんをちっこくした感じ(外見だけ)なので。