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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第3章─びっくりがいっぱい! 私の家族は楽しいです♪
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お風呂って、危険と隣り合わせなんだね。小さな危険は日常の中に…。

美味しいご飯を堪能して、食後休憩の後、契約獣の3匹と、フォーレお姉ちゃんにラメル姉さんと、今いる家族総出で、入浴です♪


「わぁ~、結構広いのね~♪」


「てか、湯船…深っ!? これ、気を付けないと、溺れるな…」


フォーレお姉ちゃんは、お風呂場の広さに感心して、ラメル姉さんは、浴槽の深さに軽い衝撃を受けてます。


うん。分かります。

驚くよね~。

私の背丈より、深いもん。

お姉ちゃん達と私の身長差は、40セタ()

お姉ちゃん達でも、1番低い所に立つと、顎より上に縁がある。

お湯を張った状態だと、ギリギリお顔は浸からない…かな…。


一応(・・)、この2日は、大丈夫でしたよ?』


『そうさな。一応(・・)、溺れは、しなかったな』


『あ~、うん。一応(・・)、大丈夫だったよね~♪』


シリウス、レグルス、アルタイルの順に、遠い目をしてラメル姉さんの呟きに応えます。


え~と…。

はい。

溺れは(・・・)しませんでしたよ?


「? 溺れは?」


「洗い場で転けた…か?」


フォーレお姉ちゃんが、疑問符を浮かべながら、シリウス達を振り返ります。

直後に、ラメル姉さんが見事に言い当てました。


その通りです…。

昨日、ちょこっと落ち込んでたせいか、洗い場で転けました(・・・)…。

ええ。

そりゃ、もう、キレイに“すてん”と転けましたとも!

頭を打たなかったのは、不幸中の幸いでした…。

これ以上お馬鹿さんには、なりたくないですから。


「気を付けろよ? ユナ。

ちっこい内は、色んな所に危険が転がってる。

日常生活の中にだって、死に直結するような出来事はあるんだからな!?」


「ユナに何かあったら、世界の安定どころじゃ無いわ。

私やラメル、リュニベールだけじゃなく、御母様だって哀しみや悔しさに呑まれかねないもの。

ユナの平穏が、世界の安定の第一歩だと思って、無茶な事はしないのよ?」


「ぁい。気ょうつけましゅ」


うん。

本気で気を付けよう。

私のせいで世界(クラウディア)が崩壊とか……。

絶対嫌だ!

お母さんやお姉ちゃん達が哀しむのだって、御免蒙ります!

私は皆が幸せに笑っているのが、大好きなのです!

シリウスやレグルス、アルタイルだって、私を好きになってくれたんだもん。

哀しませるのは駄目だよね!

怪我や病気、危ないことは、極力回避の方向で!


「ユナ~、背中流してあげるから、こっちにいらっしゃい」


「お。なら、あたしは髪を洗ってやるよ」


シリウス達を姉妹3人で洗いあげたら、フォーレお姉ちゃんに呼ばれました。

転ばない様に気を付けつつ、ぽてぽてとお姉ちゃんの元に向かいます。


フォーレお姉ちゃんの前に椅子が置かれて、そこに座る様に促されました。

椅子にちょこんと座れば、ラメル姉さんが前に来て、乾いたタオルを目に当てられます。


「そのまま、ちょっと下向いて…。お。上手い、上手い。

よ~し、ちょい我慢な。

泡が目に入らない様に、タオルで確り押さえてろよ?」


「わぁ、ユナの肌、もちもちすべすべ。

触り心地がとっても良いわね♪」


「母さんが創る転移体は、肌理(きめ)が細かくて、繊細な印象だな。

その割りに、丈夫でもあるみたいで、傷とかは深くない限り、綺麗に治りそうだぞ?」


「それは良いわね♪ 戻って来る時が楽しみだわ♪

っと、よしっ! 洗い終わり♪」


「ん。髪もこんなもんだろ。流すぞ」


目を閉じていた間に、背中を流され、髪を洗われ、お顔に跳ねたお湯をタオルで拭かれて、さっぱりしました。

ラメル姉さんは、「もうちょい頑張れ~」と、最後まで髪を洗い上げ、軽く搾って乾いたタオルで纏めてくれました。

確り纏められているので、落ちてきません。


「わたしも、ねぇねとねぇしゃんのおせなか(背中)ながしゅ!」


私の宣言に、フォーレお姉ちゃんとラメル姉さんが、驚きながらも、お互いに目を合わせて、笑い合います。


「「じゃあ、お願いね」頼むな」


2人同時にお願いされて、ちょっと悩んで、既に自分で髪を洗い終えているフォーレお姉ちゃんを優先します。

フォーレお姉ちゃん、ラメル姉さんと、背中を流し終え、自分の身体も洗います。


誰かと一緒のお風呂は、なんとなく恥ずかしくて、なんとなく嬉しくて、なんとなく幸せですね♪


お姉ちゃん達と湯船に浸かって、軽く脱力。

はふぅ。

正に至福。贅沢な一時ですね~♪




………。

あれ?

くらくらします。

む~。真っ白~。



*~*~*~*~*



「ユナ~、死んじゃ嫌ぁ~」


む~。

遠くで、姉さん達が呼んでます?

にゃ~。

ガクガクします~。何事ですか~。


「やめろ! フォーレ!」


『フォーレ様っ、離さんかっ!』


『フォーレ様、落ち着いてくださいませ!』


『ぁ、ユナ。気が付いた~?』


『『「「ユナ!?」」』』


目を開けたら、目の前に私の肩を掴んだフォーレお姉ちゃん。

お姉ちゃんの両側にシリウスとレグルス。

頭の上に、小さいアルタイル。

その上に、覗き込むみたいに逆さまのラメル姉さん。


あれ?


『気が付いたか。状況は分かるか?』


安心した様なレグルスが、ぶっきらぼうに聞いてきます。


『ユナは、逆上せたのですよ?』


心配そうなシリウスが、状況を説明してくれます。


『意識が無かったから~、レグルスまで焦ってたよ~?』


不思議そうなアルタイルが、シリウスに続いた。

と思ったら、何だか余計な情報が混じった様な……。


『………』


ぁ、レグルスがアルタイルの頭を咥えた…。

レグルス? アルタイルを食べたら駄目ですよ?


視線で訴えたら、そっぽを向いて、アルタイルをペッと吐き出しました。

吐き出された勢いのまま、アルタイルが転がります。

怪我してませんかね?

ぁ、大丈夫みたいですね。

平気でちょこちょこ戻って来ます。


どうやら、逆上せて湯船に沈みかけ、ラメル姉さんに助け出されて、脱衣所のソファに寝かされてたみたいですね。

余りにも目覚めない私の様子に、フォーレお姉ちゃんが恐慌状態に陥り、両肩を掴んで揺さぶってた模様。


あぁ、うん。

姉さんとシリウス達が、お姉ちゃんを止めてくれてた訳ですね。

ん~。不覚。

気を付けようと決めたばかりなのに…。

取り敢えず、怠いので、もうちょっと横になってようかな。

後で、皆に謝らなきゃなぁ…。

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