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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第3章─びっくりがいっぱい! 私の家族は楽しいです♪
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滑舌の悪さ故? 呼び方変更は急務です!?

長い…。

1日が長いよ。

文章は短いのに…。


ユナちゃんが動いてくれない…。

クラウディア3日目? は、もう少し続きます。

 焦った様に問い詰めるフォーレお姉ちゃんに、ラメル姉さんは不思議そうに小首を傾げた。


「ん~? 転移体なら、あたしが相談した時には、3体ともあと少しで出来上がる状態だったみたいだぞ?

 実際、あたしの転移体は、最優先で仕上げてもらって、今ここにあるしな!

 リュニベールも、フォーレも相談無しに実体化してって、母上が怒ってたから、神域に戻ったら仕事三昧かもな♪」


「ぃ、嫌ぁぁぁっ」


 ラメル姉さんの気負いの無い返答に、フォーレお姉ちゃんが青くなって叫んだ。


 お仕事、山積みか…。

 ……怖っ!


「ま、頑張れや!」


 軽く投げ遣り気味に掛けられた慰め? に、お姉ちゃんが撃沈した。


 だ、大丈夫かな?

 私のせい…かな。

 私が早く会いたいなんて、我儘言ったから?


「…ねぇね…だいじょ~ぶ?」


「……ユナ~。大丈夫だけど、大丈夫じゃないよぉ~」


 落ち込むお姉ちゃんが心配で、項垂れたままのお顔を覗き込みます。

 泣きそうな程潤んだ瞳で、お姉ちゃんが抱き付いて来ました。

 私の肩にお顔を押し当て、泣き出しそうな震えた声で、不安を訴えます。


「自業自得~。ユナ、“初めまして”だな。

 海の女神ラメルだ。これから、宜しくな♪」


 私に抱き付いたままのお姉ちゃんに、晴れやかで素敵な笑顔でツッコミつつ、ラメル姉さんが自己紹介をしてくれました。

 姉さんまでもが会いに来てくれて、今日1日でお姉ちゃん達3人に会えたのは、本当に嬉しい。


「ぁい。ユナです。よぉしくおねがいちましゅ」


「ん。宜しく。転移体憑依で来たから、1週間程一緒に暮らせるぞ。

 それにしても、転移体だから、成長がゆっくりだな。

 ユナの滑舌も人族の幼児のそれだ。

 ちゃんと喋れてた記憶があると、話し難いだろ?」


 嬉しさでへにゃっと力の抜けた笑顔でご挨拶をしたら、衝撃の事実を告げられましたよ?


 ………。

 にゃんですと!?

 1週間!? クラウディアでは、1週間は5日です!

 5日も一緒に居られるですか!?


 お母さんや姉様、お姉ちゃんより長く一緒に居られる事に驚き、眼を見張ったまま固まってたら、姉さんに頭を撫でられた。

 くしゃっと前髪を乱す様な撫で方で、ちょっと擽ったい。

 心配そうな表情で、滑舌の悪さを気遣ってくれる。

 が、心配そうな姉さんの言葉を、お姉ちゃんが瞬時に叩き落とした…。


「でも、念話との差違がまた可愛いのよ!」


 落ち込んでいたはずのお姉ちゃんは、私を抱き締めたまま復活してました。

 お姉ちゃんの腕の中から見上げてみれば、姉さんに向けられた目がキラッキラしてます。


らいじょうぶ(大丈夫)。いっぱいれんしゅうする~♪」


 ふ、ふ、ふ。

 いっぱい練習して、滑舌良くして、お姉ちゃん達をちゃんと呼ぶんだもんね。

 ………。

 …待った…練習って、どうやれば良い?

 早口言葉? ラップとか?

 ぁ、発生練習とか!?


『滑舌が良くなるまで、妥協していただく事は多いかも知れません。

 ですが、ユナ自身にやる気がありますから、ラメル様も長い眼でみてあげてください』


『お願い致します』『お願いしま~す♪』


 1人で練習法を考え込んでたら、シリウスたちがラメル姉さんに見守ってくれるようお願いしてくれてました。

 フォーレお姉ちゃんは、そんな私達をニコニコしながら見守ってくれてます。


「うふふ。私は“オルねぇね”なんて呼ばれてるのよ♪

 可愛い声で、“ねぇね”って♪」


「あぁ。“フォーレ”とか“フォル”は呼び難いだろうな」


「ええ。1番の苦手は、“さ行”なんですって。

 あと、“ん”で終わる単語?」


「成る程な…ぁ、なら、あたしの事も呼び難いか?

 “姉さん”も“「ん」で終わる単語”だよな?」


 フォーレお姉ちゃんが、滑舌の悪さ故に変えた呼び方を、ラメル姉さんに自慢します。


 いや、自慢になるのかな? それ。


 私の素朴な疑問を放置しつつ、お姉ちゃんと姉さんは、ポンポンと言葉のやり取りを続けてます。

 “姉さん”と呼べるかと、急遽振られた疑問に、出来るか分からないまま答えました。


「メルねぇしゃん?」


「ん~、大丈夫そうか?」


「ちょっと拙い感じはあるけど、大丈夫じゃない?

 ただ…名前が…」


「? 名前? “メル”か?」


 一応の合格点は貰えたみたいだけど、お姉ちゃんが言い難そうに難点を指摘しました。


「ええ。リュニベールをベルって呼んでるじゃない?

 音が似てるから、ユナの滑舌だと、どちらか分かり難いかも」


「成る程なぁ。んじゃ、ラルならどうだ?」


 確かに“ベル”と“メル”は、発音が似通ってるね。

 私の滑舌の悪さだと、判断しずらいかも。

 敬称が“姉様”と“姉さん”だから余計に。


「う? ラりゅ()ねぇしゃん?」


「くくっ。ユナ、もう1回」


りゃ()ルねぇしゃん!」


「あははははっ。“ら行”も苦手気味か~」


 新しく提案されたラメル姉さんの呼び方を口にしたら、思い切り噛んだ。

 苦笑と一緒に、再挑戦を促されて、気合いを入れて……駄目でした。

 姉さんに爆笑され、フォーレお姉ちゃんまで、お顔を背けて肩を揺らしてます。

 …笑ってますね?


『…というか、“ら行”が重なってるからでは?』


『だろうな…。まぁ、“さ行・な行・ら行”は幼児が苦手としやすい発音だからな』


『だよね~♪ ユナも苦手だし~。

 焦ったりすると、“か行”や“は行”も怪しいよね~♪』


 シリウス達にフォローされた。

 っていうか、アルタイルのは、追い打ちだよね!?

 もぉ~!

 姉さんもお姉ちゃんも笑いすぎ!


「は~。ユナは可愛いな!

 そのまま、素直に育て~。

 姉さんは、可愛い妹が、愛しくて仕方無いぞ♪」


「ああ、もう。

 こんな可愛い子が私達の妹なのね♪

 うふふふふ。

 この先、ユナがどんな風に成長するのか、とっても楽しみだわ♪」


「同感♪ リュニベールも我慢出来ずに、特攻する程だもんな!

 ユナ、あたしの呼び方は、“ラル姉さん”で決定な!

 どんだけ噛んでもいいから、ちゃんと呼べるまで皆で練習しような?」


 笑いの発作が治まったら、ラメル姉さんもフォーレお姉ちゃんも、私と姉妹になった事を喜んでくれた。

 リュニベール姉様もそうだったけど、私のお姉ちゃん達は、3人が3人とも、私にとって“最上級のお姉ちゃん”です!


「ぁい。いっぱいれんしゅうちましゅ!

 ラりゅ姉しゃん、オルねぇね、だいしゅき♪」

3人目のお姉ちゃんも登場して、漸く3日目の終わりが見えてきた所で、峠岬(作者)の余力が切れました。


ごめんなさい。

ストック切れです。


次回の投稿は、来月最初の偶数日。

4月2日を予定してます。


投稿再開までにストックを増やすため、ユナちゃん達の日常を覗きに、脳内探索に行ってきます!

では、また来月に!

(おかしなテンションのまま、脱兎で逃げます!

また、お会いしましょう~♪)

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