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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第3章─びっくりがいっぱい! 私の家族は楽しいです♪
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閑話・女神の思い。 心(頭?)の中ではお喋りなんだよ。

只今戻りました♪


初っぱなから謝罪します。

ごめんなさい!

再開1話めなのに、今回も? 今回は?

……リュニベール姉様に乗っ取られました。


新キャラの紹介は、もうちょっとお待ち下さい。

「本当にごめんなさい!」


「もういいよ~。だいじょうぶだよ~?」


 ベル姉様に後ろから抱き締められつつ、視線の先で何度も謝罪を続ける女の子に、笑って見せます。

 ベル姉様と同じくらい可愛らしい女の子です。



 ★☆★☆★☆★☆★

 ─宇宙(そら)の女神リュニベール視点─


 …危うく、可愛い妹が窒息死するところだった!

 近付けたらまたユナが危ないかも知れないから、ユナのためにも腕に抱えておこう…。


 同じフェリシア様の眷族であり、姉妹でもあるフォーレは、猪突猛進で感情的な所がある。

 ぼくも人のことは言えないかも知れないが、(ユナ)に関しては、いつも以上にちゃんと考えているつもりだ。

 何かあってからでは、遅いからね。


 ぼく達“三柱の女神”の他に、新しいフェリシア様の眷族が出来ると聞いた時、ほんのちょっと落ち込んだ。

 当然だ。

 ぼく達が「役立たずだ」と言われてるみたいで、良い気がする訳がない。

 だけど、ちゃんと話を聞けば、新しい眷族は理不尽にクラウディアへと来る事になったらしい。

 なら、ぼく達も新しい眷族も悪くないし、フェリシア様だってぼく達を「要らない」と考えた訳じゃない。

 それどころか、「ぼく達だから」任せられるって言ってくれた。


 クラウディアに降ろす前、フェリシア様はぼく達に新しい眷族を見せてくれた。

 話せた訳ではなかったけど、新しい眷族の小さな器は、ぼくらの母たるフェリシア様によく似ていて、基礎保有魔力の色が見たこともない綺麗な虹色をしてた。


 ぼくは気になって、クラウディアに降りた“小さな眷族”をずっと覗いてた。

 ちょこちょこ動いて、楽しそうで、にっこり笑った顔がとっても可愛らしかった!


 ぼくは本来、感情の起伏が乏しい。

 強い感情以外が、表情や声に出ない……らしい。

 その上、執着が薄いのか、他人に興味が湧かない…。

 クラウディアの調整が“全てに於いて最優先”である以上、当たり前だと思うんだけど…ね。


 でも、あの“小さな眷族”の声は聞いてみたい…。

 嬉しそうな(あの)笑顔を、近くで見てみたい!


 だけど、ぼくのシンボルは、街中よりも草原や山の上の方など、星や空に近い場所に設置される事が多い。

 自分の神域では、あの“小さな眷族”と話せるのは、何時になるか分からない。

 スキル【神託】による会話は、シンボルを通して、其々の女神が保有する神域に、声を届ける事で成立する。

 1番最初に話せるとしたら、街中に多くシンボルを設置されるフォーレの神域だろうと見当を付けて、お邪魔する事にした。

 複数の女神との同時会話は、精神に余計な負荷をかける事になりかねないが、彼女は小さくとも“眷族”だから、大丈夫なはず。


 フォーレの神域の入口で、ラメルと会った。

 ラメルもあの“小さな眷族”が気になるらしく、フォーレの神域に来たそうだ。

 入ってみれば、フォーレが酷く興奮していて、ラメルがハリセン(紙を蛇腹状に畳んだ物? らしい)とやらでフォーレの頭を叩き、無理矢理正気に戻した。

 突然叩かれたフォーレがラメルに噛み付いていたが、“小さな眷族”を怯えさせかねない興奮度合いだったのだ、仕方無いと思う。


 ラメルが自己紹介をして呼び方を決めた。

 可愛らしい声で、“小さな眷族”はラメルを「ラメル姉さん」と呼んだ。


 ぼくは「姉様」って呼ばれたいなぁ…。

 駄目かな…。

 駄目もとで、お願いしてみよう。

 名前より愛称で呼んで欲しいな。

 ぼくの名前長いから、小さな眷族には呼びずらいだろうしね。


 遠慮がちに「ベル姉様」って呼ばれて、“小さな眷族”はぼくにとって、“可愛い妹”に進化した。

 大事にしたい、抱き締めたい、甘やかしたい。

 沢山の優しい気持ちが、ぼくの中をいっぱいに満たしていく。

 世界にこんなに可愛らしい存在があったんだ!

 いや、新しく生まれたんだ♪


 クラウディアには、危険が沢山ある。

 “可愛い妹”が暮らしていた以前の世界より、クラウディアの方が物理的な危険が多いと、フェリシア様が教えてくれた。


 小さくて愛らしい“可愛い妹”が、危険にさらされ……る?

 !? そんなの駄目だよ!?

 ……危険が忍び寄る前に、排除しとくべきじゃないかな?

 “可愛い妹”を守るためなら、多少過干渉でも許されるよね?

 ん? ダメ?

 そうかぁ…。“可愛い妹”が止めるなら、仕方無いよね。


 神殿関係者の事を思い出して、フォーレは軽い恐慌状態になり、ラメルは憤怒に染まった。

 ぼくだって、お腹の底から泥々した嫌悪が登ってきてる。

 それを嗜めたのも、“可愛い妹”だ。

 ぼく達があげた称号のお礼と一緒に、「大好き」だなんて言ってくれた。


 早く会いたいと言ったぼく達に、「私も」とはにかむ様な声で、一生懸命伝えてくれた。

 うん。

 急いで会いに行くよ! 待っててね♪

 仕事は4体の古代竜(ぼくの眷属達)に丸投げしちゃおう。

 直ぐ行かなきゃならないからね! 約束だもん!



 *~*~*~*~*



 待ちきれなくて、日付が変わって直ぐに、リシャの森に顕現した。


 ぁ、憑依体が無かった……。

 まぁ、実体化でもいいよね? 約束の方が大事だし。

 憑依体を創るのは、ちょっと時間がかかるしね♪

 おっと! 家の中で実体化しよう。

 ん~、ぁ、(ユナ)見つけた。

 よく寝てる♪ 寝顔も可愛い。


 ………。

 朝はまだ先だし、起こすのは可哀想だ。

 ベッドは広いし、一緒に寝かせてもらおうかな……。

 ん。そうしよう。お邪魔します。

 お休み、朝になったら約束を守るよ。

 いっぱい“ぎゅっ”て抱き締めさせてね?


 寝顔を見ながら、ふと思う。

 この小さく愛しい“可愛い妹”の日常が幸福であって欲しい、いつでも楽しそうに笑っていて欲しい。

 悲しみや痛みに涙することが無いといい。

 悔しさや憤ることが少なければいい。


 クラウディア(世界)よ、どうか“可愛い妹”に祝福を。

 ★☆★☆★☆★☆★

副題通り、リュニベール姉様は、言葉が少ないだけで、気持ちや頭の中では、割りとお喋りですね。

自己完結タイプなのかな?



それは兎も角、投稿再開です。


が、ストック的には、心許ない感じです。

いつも通り、少なくとも7話は、偶数日投稿する予定です。

ゆったり、のんびり、『ほのぼのライフ』な、ユナちゃん達の日常を、楽しんでもらえれば幸いです♪

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