お仕事終わって、皆で楽しくピクニック♪……その前に、もう一騒動?
『初めは近隣で良いのだろう? 湖や花畑、川などでは駄目なのか?』
今日は、お庭でのピクニックですが、いずれは敷地外で決行しようと、「候補地を探さなきゃね」と歩きながら話していたら、レグルスが幾つかあげてくれました。
レグルスが言うには、我が家から見て、湖の右手方向に、大きな花畑が、左手方向の少し離れた位置に、小さい(とは言え、橋が必要な幅の)川があるそうです。
まだ住み始めたばかりなのに、なんで知ってるのかと、レグルスに尋ねたら、風の匂いで粗方の位置や規模が分かるんだって。
前に来たことがあるのかと思ったら、動物的本能だったか…。
いや、他の動物や魔物は、レグルス程正確には分からないらしいから、聖獣の本能? 能力? が凄いのかな?
まぁ、それはそれとして、我が家には“前庭”と“裏庭”があります。
裏庭は放置しちゃってましたが、前庭はなんとなく全体図を把握してますよ!
初日の柵の設置時(私とアルタイルが家の前側担当でした!)と、昨日のお出掛けで、チラッと見てますし!
前庭は、玄関を挟んだ両側に仕切りの無い小広場があり、小さな公園の中に、玄関と門を繋ぐ小道がある感じなんです。
片側には、1本の大樹。
夏(クラウディアには、四季があります)になると、白い花が咲くその大樹の枝には、ブランコが1つ造られていて、小さい子が遊べるようになってます。
木陰で読書やお昼寝も楽しそう♪
逆側には、適度なスペースがあって、簡単な運動なら出来そう。
流石に3匹が走り回るのは無理だろうけど、3歳児程度なら2~3人くらいで、“鬼ごっこ”が出来るよ? …多分。
で、今私達がいる裏庭は、
家の右手側に物干場があって、其処から湖の方(家の裏? 後ろ?)へと向かうと、左手方向に薬草やハーブが群生する一角がありました。
その奥、家の左手側近くには、野菜畑も出来てる模様……。
畑の向こうに、少し開けた場所があって、休憩用なのかな? ベンチも据え置きされてます。
ぁ、あの角の辺り、ひなたぼっこに良さそう♪
ベンチが置いてあるのが柵の傍なので、その周辺はポコッと開いた空間があります。
柵で囲った四隅の一角、そこが何故だか魅惑的。
まぁ、ピクニックにはちょっと狭いので、今日は見送りましょう……。
野菜畑と薬草園(畑?)は、裏庭の半分を占拠してましたが、残りの半分は土と芝。
家の近くは土が裸で、踏み固めたみたいに確りしてます。
逆に湖の方、裏庭の残り4分の1程は、青々とした芝生が生い茂ってる。
うん。
あの辺りが良さげですね♪
さて、ピクニックです!
【無限収納】に仕舞っておいたピクニックバスケットを取り出して、中からレジャーシート代わりの大判のラグマットを引っ張り出します。
シリウスとレグルスに、芝生の上に敷いてもらい、その上に皆それぞれ楽な姿勢で車座になりましょう。
とは言うものの、今の時刻は10刻。
お昼ご飯には、まだちょっと早いです。
なので、思い思いに過ごします。
レグルスとアルタイルは、外を見回って来ると言って、柵の外へと出て行っちゃいました。
お~、アルタイルは随分高い所を旋回してますね~。
本来の姿のままなのに、とってもちっちゃく見えますよ?
シリウスは私達の警護をしながら、お昼寝をするそうです。
警護とお昼寝は普通なら並行出来ません。
でも、聖獣であり契約獣でもあるシリウス達にとって、眠ると言っても正確には横たわるだけらしいので、敵意や知らない気配がすれば、嫌でも分かるそうです。
人族や普通の獣でも、スキル【気配察知】があると、“練度が高いこと”が条件とはいえ、同じ事が出来るんだって。
私と姉様は、ちょこっとお勉強。
世界について知らない事が多い私のために、絵本を使って姉様が教えてくれる事になりました♪
シリウスの許可をもらって、姉様と2人でシリウスの背中によじ登って埋もれてみます。
大きな狼さんの“天然毛皮ベッド”に、腹這いになって絵本を広げて、転げ落ちない様に魔法でバランスを保持しましょう!
姉様と隣り合わせで、1冊の絵本を見ながら、クラウディアの事を教えてもらう。
1時間くらいお勉強をしてたら、私のお腹がぐぅ~~っと鳴いた。
はにゃっ!?
お腹の虫さん…元気が良すぎませんか~!?
恥ずかしすぎて、真っ赤になってるだろうお顔を、シリウスの毛皮に押し付けて隠します!
それと同時に、またもやぐぅ~~っとお腹の虫さんだろう鳴き声が聞こえました。
でも、今度は私じゃありませんよ?
音の聞こえた隣を見れば、ちょっと困った様なお顔で、姉様がお腹を擦ってます。
姉様が何か言おうとしたら、今までよりも大きなぐぅ~~~って音が、私や姉様の下から聞こえました。
『……お腹空きましたね…』
ちょっと恥ずかしそうに、シリウスが呟いた。
「…そうだね…お腹空いた…」
「おなかすいたねぇ~♪」
3人でクスクスと笑いながら、お弁当の準備を始める事にしました。
まずは、シリウスから下りなきゃですね♪
滑り台みたいに下りると、着地の時に足が痛むので、後ろ向きにゆっくりそぉっと下ります。
いや、魔法でどうとでも出来るんですが、あんまり魔法に頼りすぎると、咄嗟の動きに支障が出る可能性があるんだって。
姉様とのお勉強で知りました!
そぉっと下りて、爪先が地面に着いたと安心したら、背中にドンッと衝撃があって、シリウスのお腹に埋もれます。
ぐっ!?
……息が出来ない…!?
身体が動かないよ!?
ジタジタ蠢くも、背中を何かに押さえ付けられてて、身動きが取れません。
呼吸が儘ならなくて、意識が遠退き始めます。
もう駄目だ…と思った途端に、統べての拘束が解けて、肺に勢い良く空気が流れ込みました。
──っ、ひゅっ、げほごほっ、かはっ!
─ぜいぜい、はひゅっ!
『無事ですか、ユナ!?』
「─っ、ご、ごめんなさい!?」
「…ユナ…大丈夫…?」
シリウスと姉様の心配そうな声と、もう1つ。
焦った様に謝る、姉様より少し高めの可愛らしい声が聞こえました。
呼吸が落ち着かないのと、生理的な涙でよく分かりませんが、なんとなく聞き覚えが…ある様な?
すみません。
またまたストックが切れました。
だいたい7話前後で切れますね……。
と、いう訳で、またストック制作休憩を貰います。
次の投稿は、3月4日かな?
新たなキャラクター登場か? な場面でのお休み…。
本当にごめんなさい。
頑張ってストックを増やして来ますので、少々お待ち下さい。
幾つか感想を頂き、ほくほくと喜びに浸るだけのヘタレ作者ですが、読者様に多少なりとも『和みの時』を提供出来ているなら幸いです♪
これからも、ユナちゃん共々宜しくお願いします。