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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第3章─びっくりがいっぱい! 私の家族は楽しいです♪
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ピクニックをする前に。仕事も準備も、皆で楽しみましょう♪

 洗濯物を洗濯機に入れて、全自動で洗濯中。

 うん。魔道具って凄い。

 生活魔法って呼ばれる魔法もあるんだけど、普通の人族だと魔力消費が早くて、魔法より魔道具を使う方が楽なんだって。

 私の場合は、“魔力”は無限にあるけど、繊細な制御をするだけの集中力を維持する“体力”(と言うか“気力”もですね)が不安。

 なので、魔道具を使ってます!


 …ごめんなさい。

 誇ってちゃ駄目ですね…。

 体力付けよう…。

 ん? 体力より気力かな?(どっちもですね…)


 精神は、お母さんの眷族として創られてるから、魔力や身体能力・技能(スキル)の成長速度(取得率や練度(レベル))なんかは眷族仕様。

 でも、器はクラウディアに人族として存在するために、体力・気力や身体の成長速度(発育や滑舌)等は人族仕様なのです。



 で。

 今は、お弁当の準備中です。


「…ユナ…サンドイッチ…出来た…♪」


 姉様が色取り取りのサンドイッチを、さくさく作ってくれました。

 髪を結ってくれた時も思いましたが、姉様はすっごく器用です!

 おかずを作ってた時も、味も見た目も完璧でしたし、出来上がったばかりのサンドイッチも、いろんな種類があって、どれも彩り鮮やかで美味しそう♪


「ふわぁ! おいしそう♪」


 姉様のサンドイッチに感激しつつも、私はせっせっと“おむすび”制作中です♪

 前の世界では、『お握り』という呼び方で通っていましたが、私はもうひとつの『お結び』という呼び方がお気に入り♪

 諸説ありますが、『握り固めて“(えにし)を結ぶ”、故に“お結び”』という一説が気に入って、私は昔から“おむすび”と呼んでます!


「…ん…ユナの“おむすび”も…美味しそう…♪」


 3歳児の手で握るおむすびは、以前作っていた物の半分程の大きさしかありません。

 でも、手順も分量も変えてないので、小さいだけで多分美味しく出来てます! …多分ですが…。


「えへへ。ちっちゃいけど、あじ()はだいじょうぶなはず!

 …あじみ(味見)しようかな…」


『僕も味見する~♪』『俺も』『…私も頂きたいです…』


 不安を解消するために、1つ食べてみましょう♪

 アルタイルとレグルスが、透かさず便乗してきて、シリウスは恥ずかしそうに、1歩退いて申し出ます。

 シリウスは、控えめさんですね~。


「いいよ~♪ じゃあ、みんなであじみ(味見)しよう!」


 3匹には1つずつ、私と姉様は2人で半分こして、味見しましょう♪


「…美味しい…。…塩加減が絶妙…」


『美味し~い♪』『…美味いな』『美味しいです♪』


「あとは、お昼のおたのしみ~♪」


 もう1つ食べたくなるのを、ぐぐっと我慢。

 お昼のピクニックを楽しみに、今はお弁当作りを再開しましょう!



 *~*~*~*~*



 パンッ!

 洗濯物を干す前に、皺伸ばしと水切りを兼ねて、1度大きく振っておきます。

 小気味良い音をたてて、洗濯物が風を孕む。

 魔法や魔道具で乾燥させれば早いのだけど、やっぱり天日乾燥が気持ち良いです♪

 お日様の匂いって、幸せな感じがしますね♪


 物干場にある背の高い樹の枝に、丈夫なロープを張って、乾燥させます。

 ただし、干すのは下の方で干しますよ?

 ロープの両端を、シリウスとレグルスに啣えてもらって、3歳児(わたし)でも届く高さで干します。

 そのロープを樹に結ぶ(と言うか、引っ掛ける)のは、アルタイルにお願いしました。


「よしっ! かんせい(完成)です!」


「…ん。終わり…」


『おおぉ~、壮観だねぇ~』


『風に花の香りが混ざり始めた…。風向きが変わる』


『ふふっ。今日は天気も良く、適度な風もあるようですから、洗濯物も早めに乾きそうですね』


 パタパタと風にはためく洗濯物を見上げて、皆で軽い達成感に浸る。


「さて、せんたくもの(洗濯物)はおわり~♪

 ピクニックに良さそうなばしょ(場所)さがそう(探そう)♪」


「…湖が見える場所…?」


『なら、裏庭の薬草園の辺りだな』


 私が教えたピクニックの条件を思い出しながら、皆で場所を考えます。

 レグルスがあげたのは、裏庭。

 でも、薬草園て何?


「やくそうえん?」


『だね~。あの辺は陽当たりもいいよ~♪』


 ん? アルタイルは知ってるのかな?


『? ユナは、薬草園に気付いて無かったのですか?

 家を建てた後、柵で囲って庭が出来た途端に、裏庭の片隅に割りと大きめの薬草園が出来ましたよ?』


 不思議に思って沈黙しつつも、レグルスとアルタイルを凝視して、首を傾げた……ら、シリウスが気が付いて教えてくれた。


「ふぇ? できたって…どうやって?」


「……ああ、もしかして…【無限収納】に…苗…入ってた…?

 …なら…魔道具と同期させれば…勝手に育つ…よ?」


 ………。

 ぁ、あった。

 確か、【薬草の苗】と【野菜の苗】と【ハーブの苗】が入ってた!

 薬草は効能別、野菜は根菜葉物などの種類別、ハーブは用途別と細かく(カスタマイズしましたから)分けられて入ってますね…。


 育成するにも、土を耕す所からかな? と、後回しにしていたのですが…。

 苗が入った収納を、魔道具と同期させれば、自動的に畑になるってどういうことですか!?

 割りと何でも出来ちゃう魔法が有るとはいえ、クラウディアの植物育成って、どうなってるんでしょう?


 ………。

 取り敢えず、考えてても仕方無いので、今は置いときましょう。

 今必要なのは、ピクニックが出来る場所です!

 例え現実逃避でも、優先順位はピクニックが先なのです!

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