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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第2章─街へ行こう! 世界を知るための第一歩?
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今日のおさらい? お別れまでのカウントダウン。

 ギルドでの用事は、私がお菓子を堪能している内に、お母さんとモル兄だけで片付きました。

 さよならの時は、モル兄がちょっとだけ寂しそうな笑顔で、手を振って見送ってくれた。


 一通りの用事を済ませて、またまたお母さんに抱っこされて移動します。


 今日の午後は、お母さんにペッタリでしたね。

 殆ど抱っこされてた気がします。

 寝ちゃった時も、膝枕だったし。


「ふふっ。今日はとっても忙しかったわね♪

 朝は、お寝坊さんから始まって、【無限収納】のお片付け。

 私と合流してから、街への初お出掛け」


「おかたづけ大変だった~。でも、おもしろかった♪

 お母さんと会えてびっくりして、泣いちゃったね~。

 レグルス、はやかった! 魔法ってすごいね~♪

 落っこちないし、風も痛くなかったよ?」


 帰るために街の外へと向かいながら、お母さんと今日あった事を振り返ります。


 頭の上で上手にバランスをとってるアルタイル。

 お母さんの足元をちょこちょこと付いて歩いているレグルスとシリウス。

 家族を見ながら思い出すのは、楽しかった事や嬉しかった事。


 お寝坊さんには、触れません!

 昨日の夜更かしを、レグルスに注意されちゃいましたからね。

 今日は早く寝て、明日は早起きしてみせます!

 ……レグルスがお父さんみたいだよ……。


「門の所でラジムくん達に会って、串焼きを食べて」


(…ラジムくん…)


 門前の衛兵さんは、外見からの推測だと、お母さんより歳上みたいにみえるけど、呼び方は“くん”でいいのかな?

 まぁ、実年齢は確実にお母さんが上だから良いのかな。


 ………。

 うん。女の人に年齢の話は禁句だよね♪

 黙っとこう!


「“くしやき”おいしかったね♪また、食べたいなぁ」


「あら。じゃあ、帰りに買って行く?」


「いいの!?」


「勿論。多目に買って行けば、お夕飯や別の日のおやつに出来るでしょ?」


「わ~い♪」


 そう言えば、串焼き屋台のおじ様が教えてくれた、“サブマス”さんには会わなかったな……。

 けど、余計なトラブルが無かったんだから、良しとしましょう!


「後は…教会で御祈りもしたし、ギルドでモーリスにも会った。

 これで今日の用事は全部終了よね♪」


 そう、そう。教会も行きましたね!

 スキル【神託】発動中は、体感時間が世界から切り離されるから、お姉ちゃん達と沢山話したけど、お母さん達を待たせた時間は5分くらいだったっけ。

 昨日の夜は、眠くて気が付かなかったけど…。


おねぇちゃ(・・・)たちにも、“くしやき”食べてもらいたいなぁ」


「ふふっ。早速仲好しさんね♪」


「うん。おねぇちゃ(・・・)たち大好き♪

 おかあさんが1番だけど、おねぇちゃたちもおんなじくらい大好きになったよ♪」


 ………。


 …言い難い。

 お姉ちゃんって言いたいのに!

 “おねぇちゃ”って何さ!?

 う~っ。3歳児の滑舌には、“お姉ちゃん”すら難しいとでも!?

 お姉ちゃん達に会った時、ちゃんと呼べなかったらどうしよう…。


「モーリスも面白かったでしょ?」


「うん。モル兄も好き~。“おかし”レグルスたちにもくれたよ~」


「ふふっ。良かったわね♪」


「うん。うれしかった! モル兄、好き~♪

 また会いに行ってもいいかな?

 おしごとのジャマにならないかな?」


「大丈夫よ♪ 別れ際、寂しそうだったもの。

 ユナが会いに行けば、きっと喜んでくれるわ。

 ただし、ギルドが冒険者でいっぱいだったら、諦めましょうね。

 そういう時は、責任者であるモーリスも忙しいだろうから。

 お母さんとの約束よ?」


「は~い。おやくそく♪」


 そうだよね。

 ギルドマスターだもん、忙しいよね。

 困らせるのは嫌だから、ギルドを覗いてから、会いに行くかを決めようっと!


 色んな事を話ながら、お母さんに運ばれていく。

 一緒にいられるのは、あとちょっと。

 お別れの時は、泣きたくないなぁ。



 *~*~*~*~*



 串焼き屋台で、美味しい串焼きを50本ほど購入して、再び外壁近くまでやって来ました!


 串焼き屋台のおじ様は、ガザンさんっていうそうです。

 1度に50本も購入するのは珍しいって、雑談しながらお名前を聞きました。

 ガザンさんには、ナンパ? されたので、きちんとご挨拶してなかったんだよね…。

 初めてのお買い物相手なのに…。

 私のお馬鹿さん…。


 串焼き屋台以外も少し見て、幾つか雑貨も購入しました。

 とはいえ、代金はお母さんが支払っちゃったので、所持金は全然減ってません。

 使ったのは、最初に買った串焼き4本分だけ。

 いいのかなぁ?


 街から出るのには、入る時ほど厳重なチェックはされません。

 手荷物の確認くらいです。

 入る時は、殆ど自己申告ですが、手荷物の確認以外に、身分証明と罪過有無、魔力量がチェックされますからね。


 魔力量の多い人は、街中で暴走させたりしない様に、魔力抑制機能のある魔道具の所持が、義務付けされてますからね。

 私とお母さんも、ちゃんと着けてます!

 お揃いのピンキーリングなんですよ?

 私のは子供用なので、ちっちゃくて可愛いです♪


 さぁ、門が見えてきました!

 もうすぐ、お母さんとお別れです…。

 暫く会えないけれど、シリウスやレグルス、アルタイルが一緒に居てくれます!

 寂しがってばかりじゃ駄目だよね!

 頑張るぞ! お~!

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