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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第2章─街へ行こう! 世界を知るための第一歩?
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可愛い……可愛い? 可愛い!? ぇ、誰の事ですか!?

 お姉ちゃん達3人に褒められて、羞恥心にヤら(殺さ)れそうです……。

 お姉ちゃん達は、前の世界で「溺愛系」と呼ばれていたタイプの人達なのかな?

 う~、顔が熱い気がします~。


『ずるいっ! リュニベールが「ベル」なら、私は「フォル」が良いわ♪』


 にゃ?

 フォーレお姉ちゃんが、ベル姉様にダメ出ししてますよ?


 愛称で呼ぶことを許してくれたリュニベール姉様の言葉に、フォーレお姉ちゃんが即座に反応しましたよ?

 フォーレお姉ちゃんは負けず嫌い?


『あ~なら、あたしは「メル」だな』


 ぉ、おやぁ?

 フォーレお姉ちゃんだけじゃなく、ラメル姉さんもリュニベール姉様と同じく愛称呼びをご所望ですか?


 ラメル姉さんまで、愛称呼びを推奨してきます。

 歳上のお姉さんを愛称で呼んでもいいのかな?

 いや、私自身、弟妹達からは「お姉ちゃん」じゃなくて、「結愛ちゃん」と呼ばれてたから良いのかも?

 取り敢えず、ベル姉様みたいに、名前部分だけを変える方向で。


『? フォルお姉ちゃんと、メル姉さん?』


『『─っ、可愛い♪』』


 !? 素直に呼び直してみたら、また褒められました!?


『…3人とも違う呼び方なら…名前は付けなくても…』


『! そうね、そうね♪』


『! だな!』


『…呼んで…くれ…る?』


 ? 愛称無しで呼ぶのですか?

 え~と……。


『お姉ちゃんと、姉さんと、姉さま?』


 ぁ、疑問系になっちゃっ 『『『ぜひ、それで!』』』 た。


 ………。


 はい!?

 え? これでいいの?

 ん~、お姉ちゃん達の名前も呼びたい気はするけど、1人ずつとお話する時は、名前は無くてもいいのかな……。


『えっと、じゃあ、お姉ちゃん達と別々に会うときは、そう呼ばせてもらいます。

 でも、お姉ちゃん達が2人以上一緒の時は、名前も呼んでいいですか?』


『『『っ! 勿論♪』』』


 うわっ、うわぁ♪

 お姉ちゃん達優しい。うわぁ♪


 お母さんの娘になれただけでも嬉しかったのに、優しいお姉ちゃんが3人も♪

 お母さんと、シリウス、レグルスに、アルタイル。

 フォーレお姉ちゃんと、ラメル姉さんと、リュニベール姉様。

 それに……。

 まだ聞いてないけど、もしかしたら……。

 ……お父さんも……いるのかな?


 って、 黙って喜びに浸ってちゃ駄目だよね!


 ふくふくと沸き上がる喜びを噛み締めてたけど、お姉ちゃん達に「有難う」を言いたかったのを思い出しました!


『ぁ、ユナ』


 称号のお礼を伝えるために、気持ちを立て直した所に、フォルお姉ちゃんが話し掛けてくれました。


『何ですか?』


『敬語は止めましょうか?

 その方が沢山仲良しになれそうだもの♪』


 ほんの少し丁寧に喋っていたら、それを注意されました。


『ぇ、でも……』


『勿論、敬語の方が喋り易いなら、そのままでも構わないけど、もし崩せるなら、崩して欲しいわ。

 私達は、姉妹なんだから。ね?』


『─っ。はいっ! うん。嬉しい。有難う、フォルお姉ちゃん』


 姉妹……。

 ─嬉しい。

 凄い! 嬉しい!

 お姉ちゃんも、私を好きになってくれたのかな!?


 私は勿論大好きだ!!


 お母さんに「どっちが好き?」って聞かれたら、選ぶのはお母さんだけど……。

 でもでも、きっと沢山迷って、いっぱい考えて、泣きそうになっちゃうくらい、お姉ちゃん達も大好きになっちゃったもん。


 きっとお姉ちゃんは、お母さんに「敬語はいらない」って言った時の私と同じ気持ちで、「敬語は止めよう?」って言ってくれたんじゃないかな?

 だったら凄く嬉しい。

 あの時私は、お母さんを大好きになってたもん。


『あたしだって、敬語は嫌だぞ』


『…ぼくも、嫌…』


『ん。分かった。メル姉さん、ベル姉様も、有難う。

 3人とも大好き!』


 他のお姉ちゃん達も、フォルお姉ちゃんと同じ様に、「敬語は嫌」って言ってくれた。

 嬉しくて泣きそうだけど、ちゃんと気持ちを伝えたくて、大好きって言葉になっちゃった。

 気持ちが溢れて、言葉が生まれるって、本当だったんだね。


『『『───っ。可愛~~~いっ♪ 私も大好き!』 あたしも大好きだぞ!』 ぼくも…大好き…♪』


 ふにゃっ!?

 か、可愛くないよ!?

 私は可愛くなんてないよ~!?

 ふぇぇぇぇ!?

 ぁ、でも、大好きって。

 お姉ちゃん達も、大好きって言ってくれた!


『わ、私も、だ、大好き! ~~~っ』


 ぅにゃぁ。

 意識して言葉にするのは、照れます!

 両思いの告白って、男女関係無く、物凄く照れます!


『やん、もう。すっごい可愛い~』


『ホントだな! 妹って、こんなに可愛いもんなんだなぁ』


『…ん。可愛い…。…フェリシア様に感謝…。

 …けど、多分…ユナだから…可愛い…。

 ………こんな可愛い子……拐われたり…しな…い?』


『なっ!』


『あ……』


『…変態…とか…。…盗賊…とか…。…馬鹿貴族…とか…』


『『あり得る!』』


 はいっ!?

 いやいや、待って!

 お姉ちゃん達? 流石に褒め過ぎですよ!?

 しかも……ぇ、私、拐われるんですか!?


『あり得るわ! ユナってば、こんなに可愛いんだもん!』


『あ~くそっ! クラウディアには、ユナにとっての危険が有りすぎるぞ!?』


『………()…る?……』


()りましょう!』『()るぞ!』


 へ!?

 ぇ、やるって何を?

 お姉ちゃん達の勢いが凄すぎて、声を挟む隙が無いですね。


『待ってて、ユナ! 直ぐに危険は排除するから!』


『大丈夫だ。変態も盗賊も馬鹿貴族も、クラウディアのゴミだ。

 直ぐ掃除出来るからな!』


『…ん。あんなのいらない…。…可愛い妹は…ぼく達が守る…』


 排除……。掃除……。

 ぁ、もしかして、「やる」って「()る」ですか!?

 きゃあぁぁ。

 駄目です! 駄目!!

 止めなきゃですよね!?


『待って! 待って! お姉ちゃん!? 姉さん!? 姉様!?』


『なぁに?』『なんだ?』『…何…?』


 ぁ、勢いが止まりました。

 今ですね!?


『私なら大丈夫だよ!?

 お母さんも心配して、いつも一緒に居てくれる“家族”をくれたもん。

 もふもふでね♪ すっごく可愛くてね♪

 とっても強い子達なんだよ♪』


『そうなの?』『そうなのか?』『…そう…?』


『うん! 天狼のシリウスと、天虎のレグルスと、天鷹のアルタイル!

 皆、強くて、格好良くて、綺麗なの!』


『『『ああ! あの子達ね♪』 あの子達か!』 …あの子達…』


 お姉ちゃん達が、納得してくれたみたいです。

 しかも、3匹を知ってる?


『フォルお姉ちゃん達も知ってるの?』


『知ってるわ』『知ってるぞ』『…知ってる…』

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