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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第10章─ドラゴンの住処へレッツゴー。お友達のお家へ初訪問です!
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鬼ごっこ。鬼も多いですが、追われる人も多かった…。

スミマセン。

相変わらず、ちょっと短目です。

「待てー! 待つのじゃ! って、ん? 何処に行ったのじゃ?」


 幾つか角を曲がってるうちに、ツルハシ─いえ、ドワーフさんの背中を見失いました。


 今いる坑道らしき道は、大人が3人並べるかどうかといった広さなので、大雑把に縦一列で移動してます。

 リムが先頭、エディ兄さんが続いて、私を抱っこしたお父さん。

 少し遅れてルクレヒト様、ルクレヒト様を気遣いながらヒュー様を抱っこしたお爺ちゃんが続き、クリスお兄ちゃんが殿(しんがり)にいます。


 突然の状況変化に対応する為らしいです。

 と。

 話が逸れました。

 ドワーフさんの行方でしたね。


 ヒョコヒョコ動く小柄な背中を追っていたのですが、曲がり角が多く複雑な道筋になっているので、見失うと見付けるまでが大変です。


「あ! ()った! ん? 匂いが違うかの?」


 最初に見付けたのは、やっぱりリム。

 ドラゴンて、鼻も利くんですね。

 けど、追っていたドワーフさんとは、別人らしいです。

 似てるんですが…。


「お! 居たぞ! は!? ふたり!?」


 次に見付けたのは、エディ兄さん。

 けど、二股手前で分身したかのように、二手に別れました。

 どっちが正解ですかね?


「え!? あちらにも居ますよ!?」


 迷っていた所で、ルクレヒト様が別のドワーフさんを発見。


「ぬぅ。どれじゃ!? 我の家の壁を壊した輩は!」


 まるで間違い探しみたいな状況に、リムが苛立ち叫びます。


 にゃぁぁぁ。

 あっちこっち反響して、うるさぁ~い。

 お耳痛いです!


「ちょっ!? 落ち着け、リム!」


『五月蝿いわ! ユナが耳を傷める! 黙らんか、この駄ドラゴン!』


 レグルスの叱責に、リムがハッとして私を振り返ります。


「す、すまんのじゃ。大丈夫かの、ユナ? ヒューやルクレヒトもすまなんだの」


「ゥオイッ! 俺等は無視かい!」


 私やヒュー様、ルクレヒト様を心配したリムでしたが、お父さんやお爺ちゃん、お兄さんズへの心配が一切無かった事に、エディ兄さんがツッコミました。


「御主らは、そこまで被害を受けぬじゃろ? 鍛えている者と一般人の違いくらいは、我でもわかるのじゃぞ」


 胸を張るリムに、お父さん達も苦笑します。


「ほら、今の騒動で、ドワーフ達が気が付きましたよ。丁度良いので、聞いてみてはどうですか?」


「ぬ。そうじゃな! そこなドワーフども! 我の家の壁を壊したのは、どいつじゃ!

 隠し伊達などすれば、ただでは措かぬぞ!」


 リムが怒りを込めて、こちらを窺っているドワーフさん達に、宣言しました。


 ………。

 宣言…だよね?

 ただじゃ措かないって、何する気なの?

 最初から、ヤル(・・)気満々?


 喧嘩上等な雰囲気のリムに、ドワーフさん達が顔を見合わせて、ヒョコリと頭を引っ込め、一斉に散開して行く気配がします。


「ぬ! 待てい! 逃がすか!」


 取り敢えず、目についた一人を拿捕すべく、リムが直ぐ様行動にでました。


 まぁ、ドラゴンの速さに勝てる生き物は少数です。

 普通に捕まえられました。


「はなせッス! 離すんスよ!」


 リムに首根っこを捕まえられたドワーフさんが、引き摺られながらも叫びます。


「オイは、何もしてないッス! いったいなんなんスか、あんたら」


 リムに捕まったドワーフさん。

 観念したのか、胡座に頬杖ついて、ムッツリと黙り混みます。


「悪いな。少し話を聞いてくれるか?」


 お父さんが、ドワーフさんと視線を合わせる為に膝をつきます。

 お父さんの穏やかな雰囲気──ただし、口調がいつもとちょっと違います──に、ドワーフさんも警戒を緩めたのか、話を聞いてくれるみたいです。


「ついさっき、彼女の住処が荒らされて、壁に穴を開けらた。

 で、穴を開けたドワーフを追ってきたんだが、途中で見失ってな。

 喧嘩腰だったが、彼女に君達ドワーフを責めるつもりは無い。

 穴を開けたドワーフが、謝りもせずに姿を消したんで、謝って欲しいだけなんだ」


「な!? 人様の家の壁を壊して、謝らなかったんスか!? 誰ッス!? どんな奴だったスか!?」


 お父さんの説明を聞いたドワーフさんは憤り、お父さんに詰め寄ります。


「悪いな。僕達には、君達ドワーフを上手くは見分けられない。

 特徴を聞かれても、なんとも言えないんだ」


「ああ。そうっしたッスね。あんたら、人族ッスよね? あれ? そっちの人は、エルフッスか?

 まぁ、それはどうでもいいッスね。

 人族の人達って、オイ達と違って、観察力が低いって聞いた事あるッス。

 なら、オイと一緒に来るッスよ。皆に合わせるッス」


 気の良いドワーフさんで良かったです♪

 リムが無理矢理捕まえた事を謝ってます。

 ドワーフさんも、状況を知った事で納得出来た上、元々は自分達側に非があるからと、笑って赦してくれました。


 良かった良かった。

 折角会えた新しい種族の人です。

 出来る事なら、仲良くしたいですからね♪


 ドワーフさんの案内で、休憩所へと向かいます。

 この坑道は、ドワーフさん達の仕事場で、様々な鉱石を掘り出しているんだそう。

 坑道の入り口付近に駐留場所を作って、数日かけて採掘するんだって。

 案内して貰いながら、色んな事を教えて貰いました♪

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