朝ご飯♪ 朝ご飯♪ 今日~のご飯は何がいい?
戻りました!
ご心配お掛けしましたが、身内は無事退院しました。
これからも2週に1回ペースで投稿します。
宜しくお願いいたします。
ん~、よしっ!
身支度終~了~♪
本日の装いは、白い薄手の七分袖ブラウスに、赤いオーバーオール。
オーバーオールの左胸に黒猫のピンバッチ。
靴下は、白と橙色のボーダー。
お出掛け時には、上に大きめの“にゃんこさん”フードの黒色のパーカーを羽織ります。
でも、今は朝ご飯の支度があるので、パーカーの代わりに、いつものエプロン。
髪は、お父さんが両サイドで編み込みにしてくれました。
髪ゴムで束ねて、飾りに小さな鈴の付いた組紐が結ばれてます。
動く度に、三つ編みの先でチリンチリンと鈴が鳴ります。
ずっと昔に聞いた『猫の鈴』みたいですね。
ちょっと楽しくて、ピョンピョン跳ねてたら、お父さんに頭を撫でられました。
*~*~*~*~*
さてさて。
朝のキッチンは静かですねぇ。
取り敢えず、朝ご飯の準備を始めましょう♪
今日は何が良いかなぁ~。
ん! 決~めた♪
和食! 和食が食べたい!
ん~、定食みたいなのが良いかな?
まずはお米を磨ぎましょう♪
今日の気分は、お米一択ですので!
炊くのです!
ふっくら艶々白米は正義ですよ?
う~む、お水冷たい…。
いやいや、これは我慢!
冬のお水よりは痛くないもんね。
磨いだお米を魔道具にセット。
水加減を調節して、炊飯開始!
炊き上がりを待ちましょう。
さて、次は。
汁物作りましょう♪
具沢山の豚汁~♪
大好きなのです!
具材となる野菜を、片端からガンガン刻みます。
汁物は大鍋で大量に作るのが、美味しく作るコツですね。
まぁ、家族が少ないと残るのが勿体無いので、以前はご近所さんに御裾分けしたりしてました。
と、それはそれとして。
今はお父さんやお兄さんズ、レグルス達も居ますから、大量に作っても大丈夫。
なので、ガッツリ作りますよ~♪
だし汁でクツクツコトコト、良い感じ♪
ふむ。
根菜を煮込んでる間に、玉子焼きを作りましょう。
だし巻き玉子が良いかな?
甘いのも良いよねぇ。
うん。どっちも焼こう!
お?
豚汁作りに戻らなきゃですね。
他の具材を投入しましょう。
一煮立ちしたら味付けですね。
灰汁を取りながら、お魚を焼こう♪
甘塩の鮭の切り身を、皮までしっかり焼くのです!
もう一品は、ほうれん草のお浸しにしようかな。
鰹節と白ごまをまぶすと美味しいよねぇ。
添え物は御新香が良いかな?
時間があったから、前に色々漬けておいたっけ。
先日、鮪と昆布の佃煮も作ったけど…ん~。
朝ご飯だし、サッパリしてた方が良いかな?
よしっ!
浅漬けにしましょう♪
沢庵やしば漬けも好きですが、浅漬けなら後から味の調節も可能です。
お塩や鰹節をまぶしたり、醤油を垂らすのもアリですね♪
ぁ、ピリ辛漬けでも良かったかな?
まぁ、いっか!
今日は浅漬けでいきましょう!
さぁ、味付けですね。
生姜のすりおろし、味醂に日本酒、ちょこっとお砂糖。
隠し味にはお酢を。
お味噌を溶いて、仕上げはごま油。
ん~~~っ!
美味しそう♪
完成♪ 完成♪
タイミング良く、ご飯も炊けた♪
………。
おむすび……食べたいな。
よしっ! 作っちゃえ!
塩むすび~♪
真っ白、塩だけ、塩むすび~♪
おかずがあるから、中身は入れずに握ります。
海苔付き、海苔無し、両方用意しましたよん♪
完成~♪
おむすび定食~。
炊きたてご飯、勢いで全部握っちゃった…。
また怒られるかな……。
いや、このくらいなら、皆で食べきれるはず!
おかわり用に、大きなお皿に山盛り盛っちゃえ!
「できたよ~」
「お! おはようさん、ユナ。ご飯作ってたのか? 朝から働き者だなぁ」
………。
「おじぃちゃん!?」
いつの間に!?
ダイニングテーブルに、お爺ちゃんが居ますよ?
料理中、お兄さんズが起きて来たのは気付いてましたが、お爺ちゃんはいつ来たの?
「外に気配があったので、迎えに出たのですよ」
お父さんがニッコリ笑顔でそう言えば、お爺ちゃんが微妙なお顔です。
「なんで気付くかな。あの状態で気付かれたのは、ルト以来だぞ」
お爺ちゃんは苦虫を噛み潰した様な、嬉しいのを無理矢理誤魔化してる様なお顔で、お父さんを見ています。
なんでも、驚かそうと思って、隠密系の魔法やスキルを多重掛けして近付いて来たんだって。
普通なら、近くに居ても気付かれないはずなのに、お庭に入る前に、お父さんが迎えに出て来て、逆に驚かされたらしいです。
「? あんなに魔法を使っていれば、誰だって気付くでしょうに」
「普通は気付かん! 規格外さもルト譲りか!」
お父さんの反論に、お爺ちゃんがツッコミを入れてます。
ん~、でも多分、私も他の事に集中してなきゃ、気が付きますよ?
これって規格外?
『ユナ、普通……一般的な人族ならば、絶対に気付かんぞ。
魔法に長けた者でも、隠密系は気配が限り無く薄いために、そうそう気付かれん。
気付くとすれば、スキル【精霊視】を持つ者や、【魔力視】を持つ者くらいだな』
私の無言の疑問に、レグルスが気付いて教えてくれます。
『ラズヴェルト様やユナは、一般的な人族よりも感覚が鋭い上に、魔力……というより魔素ですね、魔素の動きを無意識下で感知しているので、スキルであれ魔法であれ、多重使用などすれば、否が応でも気付きますね』
シリウスが、私やお父さんの能力を思い返して、どこかちょっと遠くを見つめるみたいに、黄昏てます。
『だね~♪ つまり、一般常識に当て嵌めてみれば、結果としてラズヴェルト様やユナが“規格外”って事になるんだね♪
ところで、ご飯は? お腹減ったよ~』
アルタイルが面白そうに纏めて、サクッと話を終わらせました。
小首を傾げて尋ねられ、一拍置いて手にした朝ご飯に意識が向きます。
あ。
忘れてた!
冷めちゃう~!