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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第9章─お父さんの悪友? エルフのお爺ちゃんは、とっても元気!
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約束があるから大丈夫。へなちょこ笑顔でも、ちゃんと言えるよ「また明日」

スミマセン。

めっちゃ、短い。


「フンフ・フ~ン♪ フンフ・フ~ン♪ フフフフ・フ~ン♪」


 明日のお出掛けは、お爺ちゃんも一緒に行ける事になりました!

 やったぁ~♪

 なので、只今絶賛・上機嫌満面笑顔大セール中です!

 鼻歌だって出ちゃいます♪

 歌に合わせて、クルクル回ったりもしてみましょう♪


 ほやほや笑顔でいたら、なんだか皆も笑顔です。

 目が合うと、お爺ちゃんはニカッと、お父さんはふんわりと、お兄さんズは苦笑混じりで笑ってくれます。

 ヒュー様やルクレヒト様は、ニッコリ笑顔です。


 纏まって寝そべってたレグルス達も、なんだか楽しそう。

 レグルスの尻尾はゆったりゆらゆら、シリウスの尻尾はリズム良くフサッフサッと揺れてます。

 アルタイルなんて、私の鼻歌に合わせて、一緒に歌ってますね。


 皆が笑顔だと、胸の奥がほんわか温かくなります。

 そのほんわかが、どんどん大きくなってきて、私ももっともぉっと笑顔になっちゃうんです♪


 そんなニコニコ笑顔の私に、お父さんが爆弾を落とします。


「さ、帰りますよ」


 あうっ!


 そうでした。

 お家に帰らないとでした…。

 明日の朝まで、お爺ちゃんとは一回お別れなんですね。

 ………寂しい。


「明日になれば、また会えるだろ?」


「今度来る時は、お泊まり前提で来ましょう。ね?」


 お父さんの一言に、急速に落ち込んだ私を、お兄さんズが慰めてくれました。

 確かに、一時会えなくなるとはいえ、既に次の約束を貰っています。

 落ち込んでたら、お爺ちゃんにも心配をかけちゃいますし。


 ん。大丈夫。

 ちゃんと「さよなら」できますよ。

 だって、「また明日」も一緒ですもんね。


「おじぃちゃん…まちゃね? あちた、いっちょにあしょぼうね!」


「ああ。早目にユナ達の家へ向かうな」


「ぁ、それでしたら、朝ご飯も御一緒しませんか?」


 寂しいのを我慢して、暇を告げる私に、お爺ちゃんが苦笑しながら約束をくれました。

 それを聞いたお父さんが、どうせならとご飯のお誘いまでしています。


「ん? いいのか?」


「ええ。勿論です」


 お爺ちゃんの確認に、お父さんが応えるのを見て、嬉しくなってきました。

 だって、だって、朝ご飯も一緒に食べるなら、お爺ちゃんとの「さよなら」は、夜寝ている間にずっと短くなるでしょう?

 明日も1日、お爺ちゃんとも一緒にいられるんだよね?


 なら、ちゃんと我慢しましょう。

 お母さんやお姉ちゃん達になかなか会えない分、クラウディアにいる家族とは、出来るだけ一緒にいたいけど。

 我儘言って困らせるのは、あんまりしたくないもんね。


 お父さんやお兄さんズ、レグルス達は私に我儘を推奨するけれど、あんまり我儘ばかり言ってたら、嫌われちゃいそうな気がするから。

 やっぱり我慢は必要だと思う。

 誰かが困る我儘は、言いたくないし、言わない方が良いと思うもん。


「では、お暇しましょうか。ベリウス、明日火の鐘の前に、我が家へいらしてくださいね。

 皆で朝ご飯を一緒に食べましょう」


「了解した。明日、火の鐘の前だな。場所は───」


 お父さんとお爺ちゃんが、明日の確認をしているのを、黙ってみまもります。


『大丈夫だ、ユナ』


『私達が一緒にいますよ』


『大丈夫、大丈~夫♪ 皆一緒だよ~♪』


 小さかった姿を元の大きさに戻し、レグルス達がそっと私に寄り添ってくれます。

 皆、本当に優しいです。

 いつだって、私の事を考えてくれます。

 大好きな気持ちを伝える為に、レグルス達に抱きつきます。


「……あぃがとぉ…」


 なんとか言葉になった声は、ちょっと小さかったけど、レグルス達にちゃんと届いたみたいです。

 三方からスリスリされて、ちょっと擽ったい。


 私達が戯れてた間に、お父さん達の確認ご終わったようで、帰宅を促されました。

 お爺ちゃんに手を振って、気持ちを切り替えます。

 寂しいのは変わらなくても、明日を楽しみに待ちましょう♪


 さぁ、早く帰って、お母さんに報告しましょう。

 新しい家族が出来たんですから。

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