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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第9章─お父さんの悪友? エルフのお爺ちゃんは、とっても元気!
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異世界果実は面白い? エルフの郷で果物収穫です。

漸く再開出来ました!


二ヶ月も休息をいただき、すみませんでした。

本日より、少しずつ再び投稿していきたいと思います。


では、また後書きで。

「「………」」


 只今、エルフの郷の収穫を、ベリウスお爺ちゃん(村長さん)と見学中です。

 クラウディアでは、春と秋の年2回、季節感一切無視で、様々な果実が一斉に収穫されます。

 野菜や穀物なんかは、季節で旬を迎えるのですが、果物だけが何故だか一斉収穫なんです。


 まぁ、それは良いとして。

 気になるのは、目の前を『トテテテテ』と(よぎ)って行くピンクの物体。


「「………アレ……なぁに〈何〉?」」


 ヒュー様と2人で、お爺ちゃんを見上げます。


「ん? ふたり共、収穫を見るのは初めてか?

 アレは、もぎたての【姫様林檎】だよ」


「「え?………りんご?」」


「ああ。林檎だ。林檎……いや、果実全般はな、もぎたてのまま放置する……というか、ちょっと目を離すと、足……ん~、靴か?……まぁ、()を生やして逃走するんだ。

 逃走を阻止する為には、【果実休眠液】という薬液に浸けるのが定石でな。

 休眠液に浸ければ、二週間(10日)程は逃走出来ん。

 その間に、調理や売買をするんだ。ああ、ほら、アレだな」


 お爺ちゃんに促されて、もとの方向に視線を戻したら、逃走していたらしいピンクの【姫様林檎】? とやらを、エルフのお兄さんが鷲掴み、腰に着けていた小型の蓋付き坪の中へと突っ込みました。


 ………。

 ぁ、色が変わってる。

 足も無い。

 ぅわぁ……なんか変なの…。

 お料理してた時は、普通の林檎だったから、気にならなかった…。


 坪から取り出された【姫様林檎】は、鮮やかな赤色に変色していて、さっきまで走り回っていた足─というか、靴をはいた足首から先?─も消えています。


 成る程。

 あの状態なら、よく見る林檎だね。


「ぁっ! そこのチビッ子! すまん、掴まえてくれ! キウイが逃げた!」


 背後から掛けられた声に、『チビッ子』にあたる私とヒュー様が振り返れば、ヒュー様と私の間をチョロチョロと蛇行しつつも、水色の小さい何かが『トテテテテ』と駆けて行く。


「と!? わっ!?」


「えいっ!「キュッ!?」つかまえちゃ!」


 足に絡まれそうになったヒュー様は慌てて避けていたので、私が飛び付く様にして捕まえました。


 タイミングぴったり!

 …て、ん? 鳴いた?

 と、取り敢えず、水色の【キウイ】? ゲットです♪


「お! 嬢ちゃん! よくやった! ありがとな」


「あい。こりぇ、キウイでしゅか? なきまちた…あちょ…みじゅいりょ(みずいろ)…」


 水色の部分を包み込む形で捕まえたコレ。

 手の内に入りきらなかった黄緑の靴がジタジタ動いてます。


………。

そういえば、昔『ふれあい動物広場』とやらで触ったヒヨコさん。

靴は履いてなかったし、足ももっと長かったけど、教えて貰った捕まえ方がこんなんだったなぁ。

足を挟む様にして、両手で掬い上げるんだよね。


あっちは可愛かったけど…こっちは……。

見た目が……ちょっと微妙………?


「ああ。キウイだ。正確には【水玉キウイ】だけどな!

 じゃ、嬢ちゃん、この坪の中に入れてくれるか?」


 腰に着けた坪の蓋を開けて、エルフのお兄さんがしゃがんでくれました。

 なので、そっと坪の中にキウイを入れます。


「ぅしっ! もう良いな。ほれ、コレなら見覚えあるかい?」


 坪の中の液体に浸ったキウイを取り出し、エルフのお兄さんが見せてくれたのは、家にもあった鮮やかな黄緑色のキウイフルーツ。


 以前の世界とは違って、茶色味が一切無い、綺麗な黄緑色。

 切ると中は赤っぽくて、水分もかなり多い。

 でも、味は美味しいんだよね。甘味が強目。

 食べ過ぎると舌が痛くなる…なんて事も無い。

 ゴールデンとか呼ばれてた、黄色っぽいキウイフルーツに近いかな。

 あれよりも、味が濃い感じですけどね。


「~っ!? 村長(むらおさ)!?」


 ん?

 ぁ、お兄さんがお爺ちゃんに気付いて固まった…。


「パレロト、畏まらんで良い。今の私は、曾孫と戯れとる只の爺にすぎない。

 おお! そうだ!

 ユナ、ヒュー、そなたら果実の収穫を手伝ってみるか?

見てるばかりじゃ、つまらんだろ?

 剪定が無理そうでも、もぎたての果実の見張りなら出来よう?」


 お爺ちゃんに言われて、ヒュー様と視線を交わします。

 果実をもぐには、剪定用のナイフを使わなきゃいけないので、怪我の可能性が高くなります。

 でも、見張りなら、逃走しそうな果実を、休眠液に浸けるだけ。

 もし、逃走しちゃっても、お子様な私達なら、地面が近い分捕獲出来る確率が高いです。

 さっきも捕まえられましたし♪


「「やる~♪」」


「よし。パレロト、この子らを頼む。収穫を経験させてやってくれ」


「は、はい!」


 カチコチに固まってたお兄さんが、お爺ちゃんの言葉に再起動しました。

 お互いに自己紹介もしましたよ♪


 お兄さんは、パレロトさんといって、郷では若い部類に入る、成人間もない年齢なんだって。

 まぁ、『エルフの成人』なのでお父さんよりも歳上ですが…。

 元々、お兄さん改めパレロトさんは、新人教育と子供たちのお手伝いの監督がお仕事だったらしく、私達の世話もサクッと了承されました。


「さて、爺はちょいと休憩だ。ふたり共、頑張って来るんだぞ♪」


「「はぁ~い♪」」


 お爺ちゃんの激励に、ヒュー様と揃って良い子のお返事。

 さぁ、パレロトお兄さんに着いて、果物収穫のお手伝いです!






 結果……とっても大変でした。

 クラウディア(この世界)の果物って、すっごく変!

 なんであんなに逃げ足速いのぉ~~~っ!

お久しぶりです。


一ヶ月程と言いながら、倍も休んだダメ作者です。

暖かい応援の声をいただいたにも関わらず、文字を書く事さえ怖がってたヘタレです。


相変わらずのヘタレっぷりですので、再開は致しましたが、『二週に一度、金曜日正午の投稿』というビビリスタート予定です。

徐々に投稿間隔を狭めていきたいと思っています。


長らくお待たせしたにも関わらず、ブックマークをそのままに待っていてくださった、優しくも暖かな読者様方に感謝を。


ありがとうございます!

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