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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第8章─我が家の日常。一般常識と各家庭の常識って、ズレてたりするよね? 我が家が可笑しい訳じゃないと思います!
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閑話・お兄ちゃんは心配性。妹が可愛いとお兄ちゃんは大変です。

暴走時のお兄ちゃん視点。

エルフ側の理由説明の前に、心配性のお兄ちゃんに乗っ取られました。

「ふわぁぁぁぁぁ。たかぁ~い♪」


 私達がエルフの村を案内されてる頃、お兄さんズはイライラ最高潮だったんだって。

 合流した時、アルタイルがすっごく楽しそうでした。

 エディ兄さんは、なんだか疲れてるみたいだったけど、大丈夫かなぁ?




 ★☆★☆★☆★☆★

 ─クリストファー・リーシェンブルク視点─


 僕には、妹がいる。

 いや、『妹』とは言っても、正確には『妹分』だけれど…。


 冒険者としての僕の師匠、ラズヴェルトさんの実子で、可愛らしい女の子4人。


 8歳の3人は、三つ子だけど、三者三様で、各々個性的だ。

 フォルは、おしゃまで可愛いものが大好き。

 ラルは、快活で一番お姉さんらしい確り者。

 ベルは、物静かだけど好奇心旺盛な女の子。

 3人とも外見は誰が見ても美少女なのに、口を開けば思いの外辛辣で、シアさんに鍛えられているのか、外見に似合わない実力を持った強者だ。


 けど、末っ子をこよなく愛する、可愛い『小さなお姉ちゃん』達でもある。


 末っ子……。

 この子が家族の中心かな?

 ユナという名の3歳児は、母親であるシアさんそっくり─三つ子はどっちかというと父親似─で、シアさんを小さくしたら、こうなりますって見本みたいだ。


 どこか大人びた考え方をするのに、その行動はちょっと抜けてる。

 ドジってわけじゃないのに、ポロッと肝心な事を忘れてたり、お菓子作りが好きなのか、作り始めたら止まらなかったりと、可愛い失敗を何度も見た。


 ユナが僕を家族として受け入れてくれたのは、何が切っ掛けだったのかなぁ。

 この時だ! って確信が、僕には無い。

 だけど、ユナが受け入れてくれたから、師匠や三つ子も僕を家族として認識してくれたし、僕自身も家族の在り方を知り、まだ小さな妹達を大切にしたいと思えたんだと思う。


 ………だから。

 妹達の誰か1人でも傷付く事があったら、その原因を全力でもって排除するって決めている。

 家族であれば、仲直りの猶予はもつが、他人であれば、それが例え身内と呼ぶような近しい相手でも、容赦するつもりは無い。

 それは、相棒であるエディも同じだろう。


 ………。

 今現在、その末っ子が行方不明だ。


 あちこち探したし、かなり広範囲で呼び掛け続けたのに、ユナの返事は一切無い。

 契約獣達の内、一匹だけでも一緒なら、ここまで心配せずに居られたかも知れないが、契約獣達は3匹とも個別行動中。

 その上、一緒にいるかは不明だが、最近知り合ったリム(ドラゴン)ヒューバート(友人の弟)の姿も見えない。


 ただ迷子になっただけなら、必ず見付けて連れ帰るが、何か厄介事に巻き込まれたのなら、その原因ごと潰してやる。

 僕の可愛い妹……無事でいて。


 妹の無事を思う僕の真後ろで、気配が動き、ルクレヒト(友人)が狙撃された。

 飛んできた矢は、初めから威嚇目的なのか、僅かに(ルゥ)から外れた軌道ではあった。


 が、そんな事は関係無い。

 もしも、ルゥが少しでも動いていたら……。

 もしも、エディが間に合わなければ………。

 只でさえ妹の不在で苛立っているのに、友人を狙われて怒らないわけが無いよね?




 ………。

 叩き潰す。




 自分の中で、殺意が膨れ上がるのを感じる。

 ………良いよね?

 感情の制御なんてするもんか!

 心のままに暴れてやる!


 エディが面倒臭そうな顔をしてるけど、知るもんか。

 エディだって怒ってるの、気付いてるからね?

 さぁ、誰から沈む?

 大丈夫。

 全員ちゃんと叩き潰すからね♪


 ………。

 投降してくるくらいなら、最初から喧嘩売らないでよ。

 喧嘩を売るなら、八つ当たりくらい、甘んじて受けてよ…。

 やりきれない。

 このイライラ、どうしてくれようか…。


 取り敢えず、エディが話を聞く態勢みたいだから、一応殺気は収めるけどね?

 ふざけた話しなら、相応の態度をとらせて貰うから、覚悟して話してくださいね♪

 フフフ。

 話を聞いて時間を捕られるだけでも、充分迷惑なんだから。

 早くユナを見付けてあげなきゃ。

 今頃泣いてたりしないかな………心配だ。



 *~*~*~*~*



 ………。

 結界が破られた?

 ………それって。


 僕達は、思い当たった。


 ……リムは、ドラゴン。

 そう。

 あんな可愛らしい見掛け─人化してると5歳児の美幼女─でも、実態はヴォルケーノドラゴン。


 人族…いや、妖精族の魔法ですら、些細な行動ひとつで相殺・消滅・破砕は当たり前なドラゴン様だ。


 ………。

 やっちゃったね? リム。


 取り敢えず、僕らは推測を話し、ユナ達のことを気にしつつも、エルフの村へと向かう事になった。

 だって、そこには確実にリムが居るだろうしね。

 もしかしたら、ユナも一緒かも知れないし。


 待っててね、ユナ。

 直ぐにお兄ちゃんが迎えに行くからね。


 ★☆★☆★☆★☆★




「へくちっ!?」


「!? 大丈夫か? ユナ。風邪でもひいたか?」


「なんと!? それは一大事じゃ! 温かくするのじゃ! 氷水はいるかの? 元気を出すのじゃ、ユナ~」


「だ、たいじょぉぶ。げんきらよ!? おはなが、むずむじゅしただけよ~」


 リムに前後に揺さぶられつつ、くしゃみの原因に思いを馳せます。


 お兄さんズ……噂してますか?

 私達は無事ですよ~。

 早く迎えに来てね。

お兄ちゃんが暴走してる頃、ユナちゃん達はまったりエルフ村を満喫中。


ストックが無いので、穴埋め投稿は次の機会に。

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