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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第7章─新たなお友達? それとも好敵手? 歳上の男の子は、未知の存在です!
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さぁ、帰るぞ! 気合いを入れて、レッツ・帰宅! …帰るの怖いわ~…。

遅くなりました~。

先週お休みしたので、約束(?)だった追加投稿は、本日深夜に決行します。

穴埋めは、来週もかなぁ…。

頑張ります。

「と、いうことで、私達は帰る」


「なにが『ということで』だ。帰宅報告は兎も角、そのいじけっぷりは、どうにかしろ」


「ラズ様…ユナちゃんが、呆れてましてよ?」


「「………」」


 混沌とした状況をそのままに、ディラン小父様とアリア小母様の前に来ました。

 ………。

 はい。私の現在の居場所は、お父さんの腕の中。

 等身大人形と化してます。

 お父さんは、拗ね拗ねモード真っ最中で、領主夫妻からもお顔を背けてます。


 小父様も小母様も呆れてますし、ヒュー様とルクレヒト様は遠い目をしておいでです。

 レグルス達は頭を抱え、お兄さんズは苦笑してます。


「ふん。知らんわ。ユナは私に寛大だから、呆れていても、否やは言わない。

 だから、いじけてたって良いんだ!」


御父様(おとうさま)…大人気ありませんわ」


父上(ちちうえ)…面倒臭いな」


「…父様(ととさま)…ユナ…放して…」


 お父さんが甘えっ子の駄々捏ね状態です。

 お父さんの言い分に、フォルお姉ちゃんが溜め息をひとつ。

 ラル姉さんは、少し前のベル姉様とおんなじお顔。

 ベル姉様は、お父さんのお洋服の裾を引いて、私を取り返そうと行動で示しています。


「つーん! 父様に優しくないベルには、ユナは返してあげません。

 ユナが嫌なら仕方が無いですが、今父様は癒しを必要としているのです。

 ユナを返して欲しかったら、父様に優し「…ごめんなさいぃ…父様ぁ…。もう、面倒臭いとか……言わない…からぁ…」………はい」


 いじけたお父さんが、ベル姉様のお願いを却下して、大人気無い言い分を振りかざしたら、ベル姉様が涙目になりました。

 あと少しでも突っつけば泣き出すといった状態のベル姉様に、お父さんがそっと私を差し出します。

 お父さんの腕から床へと下ろされた私に、ベル姉様がヒシッと抱きついて来ました。


『御息女と張り合うとは…』


『ラズヴェルト様の負け~♪』


『フェリシア様に報告させていただきましょう』


 レグルスは呆れ、アルタイルは楽し気に勝敗を告げ、シリウスはじとっとした眼差しで大きくひとつ頷きました。


 シリウスの念話に、お父さんが一瞬固まり、ションボリと肩を落とします。


「師匠は、嫁さんや娘に弱いよなぁ」


「ふふ。僕だって、ユナ達に冷たくされるのは、結構傷付きますよ。

 エディだって、そうでしょう?」


「だな。普段が可愛らしい上に、素直に慕ってくれる分、ちょっとキツイ態度に出られると、凄ぇ悲しくなるんだよな」


「「「…そうなの〈か〉?」」」


「「そうなんだよ〈ですよ〉」」


 お兄さんズがこっそり交わす会話に、お姉ちゃん達が不思議そうに確認すれば、さっくり肯定が返ってきます。

 お姉ちゃん達は、お互いに視線を交わし、小さくひとつ頷くと、お父さんへと向き直りました。


「御父様」「父上」「…父様…」


「「「ごめんなさい! もう酷いこと言わない様にします!」」」


 揃って悲しそうなお顔をして、ごめんなさいをするお姉ちゃん達に、黄昏ていたお父さんがキラキラと復活しました。


「~っ。フォル、ラル、ベル~っ。私こそ、すまない! もうあんな風にいじけたりしないよ~」


 お父さんがお姉ちゃん達を一度に抱き締めます。

 ベル姉様が抱き締めてた私も、一緒に抱えられてます。


 わぁお。

 お父さんの大きさが良く分かりますね♪

 子供4人を一度に抱え込めるとは。

 背が高いのは知ってましたが、4人一度にハグ出来るとは思ってませんでしたよ。


 のほほんと無我の境地に達していた私ですが、お父さんが正気に戻ったので、私もそろそろ頭を働かせましょう♪



 *~*~*~*~*



「で、帰るってのは聞いたが、今すぐか?」


 場が落ち着いたのを見計らい、ディラン小父様がお父さんへと尋ねます。


「そうだね。必要な連絡や報告は終えたし、相談したい事なんかも一通り済んだ。

 後は、子供達の気持ちの整理が出来たら、帰宅しようかな」


 私達の頭を一人ずつ撫でて、優しい眼差しでお父さんがお別れを促します。


「───っ、またっ! また来いよな! 絶対だからな!」


「そうですね。また、来てください。待っていますから」


 ヒュー様が私の両手を取って、必死に再会を約束させようとすれば、ルクレヒト様も穏やかに微笑みながら、お兄さんズやお姉ちゃん達を見て頷きます。


「? 君達は来ないのかい?」


 お父さんの不思議そうな声に、領主夫妻以外が疑問を浮かべてお父さんを凝視します。


「え~と、だって、カーチェ達は(・・・・・・)遊びに来るんだろう?君達も、その時一緒に来るのかと思ったんだけど…」


 みんなの視線が、一斉に領主夫妻へと向かいます。

 ………。

 ディラン小父様がニヤニヤしてます。

 アリア小母様はニコニコ笑顔です。


「「父上? 母上?」」


「リシャの森なら、私達だけで護衛無しでも大丈夫だからね。元AAA(トリプル)ランクの実力は、伊達じゃないんだよ」


「子供達だけでは許可出来ませんが、私達が一緒なら時間さえ取れれば、いつでも連れて行ってあげますわ♪」


「直近なら……そうだね、1週間後くらいかな?」


「ええ。その辺りなら、夜会もお茶会もありませんし、書類仕事も一段落しますわね」


「~っ、じゃあ、1週間後にまた会えるんですね! やったぁ~♪」


「…本当に護衛を付けなくても良いのですか?」


 嬉しそうなヒュー様と、不安げなルクレヒト様に、領主夫妻が優しい笑顔で頷いてます。


「さて、次の約束も出来たし、おうちに帰りましょう」


 お父さんの宣言で、わたわたと帰宅準備に散ります。

 お借りした部屋に置いたままの荷物や、厨房の隅に置かせて貰っている魔道具(踏み台)なんかを回収しなきゃですから。

 お兄さんズは、昨日今日と鍛練に付き合ってくれた方達に挨拶してくるそうです。


 あぅ~。

 お姉ちゃん達と挨拶行脚をしてたら、お土産沢山貰っちゃいました。

 今度遊びに来るときは、お土産必須ですねぇ。


 準備が整ったので、いよいよ帰宅です!

 ………。

 おうちに帰るの怖いなぁ。

 緑に埋もれてたらどうしよう…。


「またなぁ~」「またね」


 ヒュー様とルクレヒト様が手を振って見送ってくれます。


「また、あしょぼうねぇ~」「じゃぁな!」「…また…」「また、お会いしましょうね~」


「また、組み手しような!」「ふふ。料理もまた作りましょう♪」


「じゃあ、近い内に遊びにおいで」


「ああ。必ず」「子供達を連れて伺いますわ♪」


 口々に別れを惜しみつつ、一路自宅を目指します!

 待ってろ、薬草~! 待ってろ、畑~!

 怖くなんてないんだからね~!

 ………。

 やっぱり、ちょっと怖いかも…。

久し振りに、閑話を書きたい…。

誰が良いかなぁ。

(ー_ー;)

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