表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第7章─新たなお友達? それとも好敵手? 歳上の男の子は、未知の存在です!
116/169

朝ご飯前の一騒動? いえ、何時もの日常(プラス ワン?)です!

明けましておめでとうございます!

今年も宜しくお願いします。


今回から、投稿間隔を変更します。

毎週金曜日の週一投稿になるので、気が向いたら読んでやって下さい。


 あっさご飯~、朝ご飯~♪


 何時もは、私中心で作る朝ご飯を、誰かに作って貰えるのは、ちょっとしたご褒美みたいで、楽しみですね♪

 ぁ、勿論、ご飯を作ることは、苦ではないですよ?

 お姉ちゃん達の誰かと作ったり、お父さんと作ったり、たまにお兄さんズが手伝ってくれたりと、毎日楽しくお料理してますもん。


「お嬢様方をお連れ致しました」


 軽くノックをして、ミランダさんが扉を開けてくれます。

 開けた扉を抑えるようにして、道を譲ってくれるのが、使用人さん達の常ですね。

 軽く会釈をしようかと思いましたが、子供に頭を下げられるって、ちょっと変ですかね?

 足りない身長で、下げられた視線に目を合わせ、にっこり笑顔で、小さく手を振っておくくらいにしておきましょうか♪


 使用人さんに手を振って扉を潜り、大食堂へと歩を進めます。

 一緒に来たのは、お姉ちゃん達3人と、レグルス達契約獣。

 ヒューバート様はお着替えが必要らしく、一度お部屋に戻られました。

 後で、お邸探検に連れて行ってくれると約束してくださったので、それもすっごく楽しみなのです♪


「おはよう、皆。良く眠れましたか?」


 お父さんが、お邸の主人であるディラン小父(おじ)様よりも早く、朝の挨拶を投げ掛けてきました。


「……。おはよう、父上。ちゃんと眠れましたが…」


「…不敬…?」


「ぶはっ! くくくっ」


 ラル姉さんとベル姉様が、お父さんの態度に突っ込めば、ディラン小父様が吹き出しました。

 お父さんはお父さんで、シレッとした態度のまま、朝のお茶を飲んでます。


「大丈夫ですよ、カーチェは、この程度で怒る様な、器の小さな愚物ではありません。

 それに、多少暴言を吐こうが、態度が悪かろうが、私的な場所では、冒険者時代と変わり無く接して良いと、了承は得ていますから」


「だからといって、少々お行儀が悪いかと思いますよ?」


「おとぉさん、おはよう」


 フォルお姉ちゃんの言葉が終わる寸前、小走りで駆け寄り、お茶をソーサーに戻したお父さんの腰に、勢い込んで抱き付きます。

 ダイニングテーブルに着いていたので、横から突撃した形です♪


「ごふっ!?」


 ぁ、脇腹に頭突きが……。


「げふっ、~~~~~っ、コホッ」


「ぁうぅ……おとぉさん、ごめんなしゃい…」


 咳き込むお父さんを、しがみつく様にして見上げます。


 まさか、直撃コース上に脇腹があったとは…。

 ぁ、でも、正面よりは多少マシなのかな?

 正面だと、確実に鳩尾コースですし。

 と、それよりも!

 お父さん、大丈夫でしょうか…。


 クリティカルヒットしてましたし、効果は抜群で、瀕死状態になったりとかしませんよね!?

 いや、それは、ゲームですね。

 なんか、思考が変な方へと暴走してます。

 自分がやっちゃった現状が、かなりのショックみたいです。


 痛いですよね…。

 痣とかになってないかな…。

 ぁ、呼吸は落ち着いたみたい…ですね。

 良かった。


「おとぉしゃぁぁぁん、だいじょぉぶ?」


「こふっ。だ、大丈夫ですよ、ユナ。ちょっと当たり所が良かっただけですから」


 泣きそうになりながら、お父さんを見上げていると、困った様な笑顔で、お父さんが頭を撫でてくれます。

 お父さんの笑顔に、ちょっとだけ安心して、へにょって笑えば、目尻に溜まっていた涙を、シリウスが舐め取ってくれました。


「クックックッ。ラズの娘達は、みんな楽しくて可愛らしいな。

 うちの子の嫁に欲しいくらいだ」


 私とお父さんのやり取りを、爆笑しながら眺めていた小父様が、席を立って近付いて来ます。


「どうだい? 小父さんの義娘(むすめ)にならないかい?」


 私達の視線の高さに合わせて屈み、私の頭に手を乗せて、そっと撫でながら私達姉妹を見回します。


「ぅ?」「「「御断りします」」」


 撫でられるのが気持ち良くて、小父様が言った事が、直ぐには理解できず、小首を傾げます。

 それと同時くらいのタイミングで、お姉ちゃん達が即答してました。


 ?

 何を御断りしたのでしょう?


「…カーチェ、死にたいのかな?」


 お父さんにしがみついたまま、小父様に撫でられていましたが、お父さんから冷気を感じました。

 そちらを向くと、お父さんの座る椅子や、それに接触している床がパリパリと凍りついてます。


「げ。待て待て待て。冗談! 冗談だから!」


「いいだろう。今回だけは、見逃してあげるよ。次は無いからね?」


 慌てて前言を撤回する小父様に、お父さんも怒りを収めたのか、氷が端の方から掻き消える様に消失していきます。

 ただし、お父さんの背景(うしろ)には、真っ黒な焔が揺らめいている様に見えますが…。


 それにしても……お嫁さんですかぁ。

 お姉ちゃん達の花嫁姿は、きっととっても綺麗ですよね。

 見てみたいです!

 ぁ、でも。

 お姉ちゃん達がお嫁に行っちゃったら、別々に暮らすことになるのかな?

 それは嫌だなぁ…。


「ねぇねたちとおわかりぇ……や…なの…」


 想像上のお別れに、寂しくなって涙が滲みます。

 小父様が、お姉ちゃん達をお嫁さんに欲しいと言ったのは、本当に冗談だったのか……。

 心配になって、小父様の服の裾を引き、離れたく無いと訴えてみました。


「え!? わ!? ご、ごめん! ~~~っ、す、すまない。無理矢理お嫁に貰ったりしないから! ね! ね!」


 泣きそうな私を見て、小父様が先程以上に、アワアワと焦って前言を否定してくれます。


 そのおかげで、多少安心しましたが、まだちょっと不安が残ってる気がします…。


「……ほんちょ?」


「本当! 本当だとも! ほら、心配なら、ちゃんと約束しよう」


「ぁい! おやくしょくちましゅ!」


 小父様が利き手の小指を私に向けてくれます。

 前の世界で【指切り】と呼ばれていた約束方法ですね!


 これ、ちょっと怖い逸話がある約束方法なんですよね…。


 まぁ、それはそれとして。

 クラウディアでは、この【指切り】は【女神の誓約】と呼ばれています。

 利き手の小指で行い、約束を違えると、約束を交わした相手との縁が、生涯に渡って切れるとされています。

 しかも、約束を違えた方には、勿論罰則(ペナルティ)が課せられます。


 これなら、お姉ちゃん達と離れ離れにはされません!


「ふふふ。ユナ、良くやりました! 素晴らしいです!」


 小父様との約束を終えたら、お父さんが私を抱き上げて席を立ち、“高い高い”で喜びを表現してくれます。


 背の高いお父さんの“高い高い”は、ちょっぴり怖いけど、落とされる心配は無いので、怖さも楽しさの一因と化します。


「ユナは最強だもの♪」


「ユナの涙に勝てるヤツ、いないもんなぁ」


「…ん。ユナ泣かせたら…滅殺…あるのみ…」


 キャッキャッとはしゃぐ私を見ながら、お姉ちゃん達が面白そうに笑ってました。

 ベル姉様に至っては、拳を握って、何か決意表明の様な感じですが…。

 何故?


『…ユナ。自分も(・・・)嫁に欲されていたとは、思っていないのだろうなぁ』


『ええ。ユナが、そこに思い至る事は無いでしょうね…』


『ユナも、天然呆け気味だよねぇ~♪ そこも可愛いけど~♪』


 契約獣達のひっそりとした念話は、はしゃぐ私には届いてませんでした。


 お姉ちゃん達が、お嫁に行かなくて、良かったぁ~♪

今年最初の投稿から、グダグタ感満載の稚拙文ですが、ユナちゃん達の日常は、昨年と変わらず、のんびりゆったり、微睡む様に流れていきます。


読んでくださる読者の皆様に、一時(一瞬?)の安らぎと、ほんわかした和みをお届け出来れば、幸いです。


『女神様の娘になりました。』を気に入って頂けた皆様に、本年の御多幸と御健勝を、御祈り申し上げます。


峠岬 嶺

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ