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女神様の娘になりました。  作者: 峠岬 嶺
第6章─賑やかにレッツゴー♪ 街中散策も、楽しいイベントでっす!
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わぁ~い♪ 街中散策再開。お父さんはモテモテですか?

章題詐欺かな?

散策の様子より騒動のが多い気が…。


まぁ、騒動はイベントって事で赦してください。

お願いします。

 テトラくんとセレスさんとは、ギルド長執務室でお別れしました。

 テトラくんは本調子に近い程元気になりましたし、セレスさんは騒動の報告というお仕事があるので、丁寧に再会の約束を交わして、帰って行きました。


「あ~騒がしかった…。少々時間は取られましたが、そろそろユナお待ちかねの街中散策に出発しましょうか」


 お父さんが、ソファに身体を預け、疲れた様子で提案します。


 ………。

 大分お疲れみたいです。

 街中散策は、次回に見送るべきかもですね…。


「おとうさん…つかれたなら、さんしゃくは、またこんどでだいじょ~ぶよ? おうち、かえりゅ?」


「─っ、ユナ! 私は大丈夫ですよ。折角楽しみにしていたのですから、散策に行きましょう。

 あぁ、でも、少しだけこのままで居てください」


 心配になって、お父さんに近付いたら、ひょいっと抱っこされました。

 ……捕獲?

 そのまま抱き込まれたので、私の肩に置かれた、お父さんの頭を撫でてみました。

 お父さんの髪は、私よりもサラサラしてます。


「あ! 御父様ズルい! 私もユナちゃんとハグしたい!」


「ユナ! あたしも撫でてくれ!」


「…ぼくも…父様、ユナ返して…」


 さっきまで一緒にテトラくんの世話をしていたお姉ちゃん達が、私を捕まえたお父さんに詰め寄り、それぞれが主張し始めました。


 フォーレお姉ちゃんは、「ズルい! ズルい!」と私が乗っかったままの、お父さんのお膝をぺちぺちと叩いてる──真後ろなので見えませんが、音は聞こえる──みたいです。

 ラメル姉さんは、「あたしも!」とお父さんの左側に座って、頭を寄せて来ます。

 リュニベール姉様は、お父さんの右側に立ったまま、私の斜め後ろからお洋服の裾を摘まんでる──引っ張られる感覚はありますが、位置的にちょっと見えない──みたい。


 お姉ちゃん達の行動に、お父さんが苦笑しながら、私を解放してくれます。


「おとぉしゃん、だいじょうぶ?」


 お父さんの綺麗に整ったお顔を覗き込み、大丈夫かどうかを確認します。

 大丈夫じゃなさそうな時ほど、「大丈夫?」と聞いてしまうのは、何故でしょう?


「大丈夫ですよ。さて、準備しましょうか!」


 ちょっとだけ困った様に笑いながら、お父さんが私をお膝から下ろして、立ち上がります。

 大した準備は必要無いので、おトイレに寄って散策に出発する事になりました。


 お姉ちゃん達の要求は、ちゃ~んと叶えましたとも!

 ハグも、撫で撫でも、お互いにいっぱいしましたよ。

 途中で、お兄さんズやモル兄まで、混ざってました……。


 ぁ、ノルドさんやアナさんにも、ちゃんとお別れのご挨拶が出来ました!

 お二人とも、「またね」と笑ってくださったので、次に来る時には、お土産を持参しましょう♪

 管理倉庫のトリスティンお爺ちゃんや、レミィさん、食堂のクマラさんにも持って来ましょう。

 楽しみは、誰かと知り合う度に、増えますね♪



 *~*~*~*~*



「あ! あれ、美味しそう!」


「お? なんだ、あれ!」


「…むぅ…騒がしい…」


 行動派なフォルお姉ちゃんとラル姉さんを、エディ兄さんとクリスお兄ちゃんに任せて、比較的大人しい私とベル姉様をお父さんが抱っこして街中を歩きます。

 午後も少し遅い時間になったので、大分人出が増えてます。

 手を繋いで歩くのでは、人混みに紛れて迷子になりそうだというので、移動時間を稼ぐ意味合いもあり、抱っこ移動が決定したのは、ギルドを出た直後でした。


 お姉ちゃん達が興味を示す度、そこに寄り道して、色んな物を見て歩きます。

 美味しい食べ物や、珍しい魔道具。

 大道芸や、占いのお店なんかもあって、楽しい限りです。


 途中、薬屋さんにもお邪魔して、フォーレお姉ちゃんの調合講座も開かれました。

 薬草毒草なんでもござれなお姉ちゃんの解説は、とっても分かりやすかったので、もう少ししたら調合もお勉強する事に決めました♪

 お姉ちゃんの知識量の多さに、薬屋さんの店主さんも、うちのお兄さんズも驚いてました。


 私の3歳の身体だと、調合はまだ難しいので、後2年程は座学中心に、知識を増やす事になりそうです。

 色んな事を吸収して、出来る事を増やしましょう♪


「あら! ラズの旦那!? 旦那じゃないかい!?」


 決意を新たにしていたら、前方からお父さんを呼ぶ声がします。

 視線を向けたら、ナイスバディな色っぽいお姉さん()がいました。


 きゃあ~と黄色い声が轟き、私とベル姉様を抱えたお父さんが、お姉さん達に一気に囲まれます。

 キャイキャイと響くお姉さん達の声に、ちょっと怯えたのは仕方無いと思います。


 気が付けば、お兄さんズも囲まれていて、辺りはちょっとした通行止め状態。

 オロオロしてたら、ひんやりとした空気が、ゆっくりと辺りを侵食していきます。

 何事かと発生源を探ると、にっこり笑顔のお父さんでした。


「他所様の迷惑を考えられないお馬鹿さんは、何方(どなた)ですか?」


 満面の笑顔──でも、目は笑ってませんね──で発せられた言葉に、ザッとお姉さん達が一歩引きます。


「ほら、あんた達、買い物するんじゃなかったのかい? さっさと済ませてお仕舞いよ」


 最初に声をかけて来たお姉さんの号令に、囲っていたお姉さん達がわらわらと散って行きます。

 通行止めが解除されるのに合わせ、冷気も霧散していきます。


「女将さん、御無沙汰しています。御元気そうで何よりです」

お父さんはモテモテ……。

これは、モテると云えるのか?


副題までも微妙に詐欺?

題名って難しいですね。

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