噛み噛み自己紹介と、ちょっと遅めのお昼ご飯。
紹介されました!
ご挨拶は大切です。
ちゃんと自己紹介しますよ~♪
「トリしゅちンおじぃちゃま、レミィおねぇしゃま、はじめまして。ユナです。
はやはなつゅきのさいしょのひに、3さいになりまちた。
よろしくおねがいしましゅ!」
………。
うわぁ~ん。
噛み噛み滑舌、絶好調~。
相変わらず、サ行とタ行は天敵です。
一時期なんか、言葉になってなかった事もありました。
ラメル姉さんが言うには、転移体に精神を移した場合、お姉ちゃん達みたいに一部であれば、一切違和感無くすんなり馴染むけれど、私みたいに全部を馴染ませるには、クラウディアでの三ヶ月程の訓練が必要らしいです。
その為、身体年齢に関係無く、滑舌が悪くなったり、行動が幼くなったり、感情の起伏が激しくなったりと、悪影響みたいな症状が出るんだって。
………それって、副作用?
滑舌の悪さが、クラウディアに来た当初、一時的に悪化した事があったけど、それが転移体と精神が馴染み始めた証拠だった様です。
まだ、完全に馴染んでいないので、焦って早口になったり、興奮して勢いがつきすぎると、呂律が回らなくなるのも、身体年齢以上に、その症状のせいじゃないかと言われました。
恥ずかしさはありますが、仕方無い事──自分の意思や努力だけじゃ、克服出来ない状態──に振り回されてても、楽しく無いので、今は気にしない様にしてます。
ただし、それと羞恥心は別だよね?
恥ずかし過ぎて、お顔が真っ赤ですよ。
折角、紹介して貰ったのに、目を合わせられない私は、ダメ駄目さんです…。
「お~、トリ爺でいいぞ。宜しくな、嬢ちゃん」
トリスティンお爺さんが、頭を撫でてくれます。
雑な雰囲気を醸しているのに、撫でてくれる手は、とっても優しい。
お母さんやお父さんの撫で方に似てる…。
「わ、私もぉ、レミィでいいですぅ。宜しくお願いしますぅ」
ちょっと吃りつつ、はにかむ様に笑って、レミィお姉さまも、そっと撫でてくれました。
語尾が伸びるのは癖なのかな?
聞き取り難さはないけど、ちょっと新鮮。
お母さんやフォーレお姉ちゃんやシリウスは、丁寧で──お母さんは、クラウディアではちょっと雑ですが──女らしい口調だし、ラメル姉さんやリュニベール姉様は、男の子寄りな口調なので、“ザ・女の子”な口調は、初めてですね。
「う? めうえのひちょを、よびすてしゅるのは、ダメれすよ?」
ぁ、「ひちょ」って言っちゃった…。
人ですよ、人。
それにしても、お爺さまもお姉さまも、呼び捨て推奨ですか!
でも、目上の人を呼び捨てたり、敬称もつけずに声をかけるのは、如何な物か?
元々、クラウディアに来る前から、大人に気軽に声をかけられる性格はしてませんでしたし、ちょっと気後れしちゃいます。
いや、初対面でお母さんにハリセン攻撃しといて、何を言うって感じですが、あの時は結構自棄っぱちな精神状態でしたし。
普通に生活してる場所で、あの時みたいな精神状態になる事は、そうそう無い筈。
なので、出来れば敬称をつけさせてください。
………駄目ですか?
「ん? なら、爺ちゃんで良い良い。随分、きちんと躾られとるのぉ」
「け、敬称は苦手ですぅ。さ、“様”は、やめてくださいぃ。せ、せめて、“さん”でお願いしますぅぅぅ」
♪ やりました!
妥協案ゲットです。
「ぁい。おじぃちゃ、レミィしゃん、よぉしくおねがいしましゅ!」
満面の笑みで、承諾しますとも♪
お爺ちゃん、レミィさん、これから沢山お世話になりそうなので、宜しくお願いします。
*~*~*~*~*
「ごっはん~、ごっはん~♪」
只今、冒険者組合の食堂へ向かって、移動中でっす♪
お昼寝してお腹もこなれてきたので、ちょっと遅めのお昼ご飯を食べるのです!
「うふふ。ギルドのご飯は、なかなか美味しいのよ♪」
「やったぁ~♪ おいちいごはんを、みんなでたべまちょう~♪」
街の美味しいご飯屋さんを、モル兄に聞いたら、ギルドにも食堂があって、モル兄は大抵そこで食べるんだって。
メニューも豊富で、値段も安いので、冒険者になると、老いも若いも関係無く、ギルド内の食堂を使用する人が、殆んどらしいです。
どんな場所で、どんな料理があるのかなぁ。
楽しみです♪
*~*~*~*~*
席に着いてから、メニューとにらめっこをして、2つのメニューの間で揺れ動く意思…。
むぅ~。うどんか焼そばか…。
麺が食べたいので、パスタや拉麺──クラウディアにも、拉麺ありました! しかも、味噌!?──も捨てがたいのですが、気分的には甘じょっぱい麺が食べたい…。
となると、醤油かソースが優先です。
「ん~、ん! きめました! おうどんにちましゅ♪」
メニューから顔を上げて、堂々と宣言します。
あれ? 私が最後ですか?
すみません。お待たせしました。
お昼時から、ちょっとずれてるとはいえ、食堂は結構な賑わいをみせてます。
雰囲気は、大衆食堂というか、社員食堂かな?
それぞれ数人の集まりで食事をしつつも、誰も彼もが知り合いみたいな雰囲気なのに、一定の距離感は常にある感じですね。
昼間はこんな風だけど、夜は酒場みたいになるらしい。
居酒屋さんな雰囲気かな?
レグルスに念話で聞いてみたけど、『居酒屋?』と疑問が返ってきました。
そりゃそうですね。
いつか自分で確認しましょう♪
注文品が運ばれて来たので、今は取り敢えず、ご飯です!
「ほわぁぁぁ。おだしのいぃ~におい♪」
出汁を確りきかせた透き通る様な汁、麺を隠す様に盛り付けられた豚肉と長葱、彩りに蒲鉾さんが並んでます。
見た目は肉うどん? といった感じで、関西風のおうどんみたいですね。
さてさて、お味の程は?
先ずは、お汁を一口。
ほんわり香る出汁の味が、口いっぱいに広がります。
お次は、麺ですね♪
ちゅるるんと麺をすすり上げ、モグモグと良く噛みます。
こしがあって、弾力が強いので、確り噛みますよ~。
ただし、おうどん独特の歯切れの良さは、完璧でした。
「おいち~♪」
「うふふ。気に入った? 美味しいでしょ♪」
ごっくんと飲み込んで、ホッと一息つくのと同時に、嬉しさが口から溢れます。
美味しいご飯は、幸福の証ですねぇ。
モル兄が微笑ましげに私を見て、楽しそうに聞いてきます。
勿論、気に入りましたとも♪
出来ればメニュー全制覇とかしてみたいです。
お肉も長葱も、美味し~ぃ。
ぁ、でも…。
「ぁい♪ …でも…かきあげ、のしぇたい…です…」
あやややや。
ポツリと滑り落ちた我儘は、聞かなかった事にしてください!
今月の投稿は、ここまでかな。
うわぁ…中途半端な。
(-""-;)
体調不良とストック切れが重なりました…。
書こうと思っても、目が回る~。
(@_@;)
次の投稿予定は、11月の16日。
では、毎度の事ながら、ストック作りに行ってきます。
暫くお待ちください。
根気強く、物語の続きを楽しみにしてくださる読者様、感想をくださる読者様、本当に有難う御座います。
弱音ばかりのヘタレ作者ですが、まだまだ頑張る所存です!
最後までお付き合い頂ければ幸いです。
(⌒∇⌒)ノ"♪