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95.クロ(黒)エとアカ(馬鹿)リ

現在時刻は21時、アキトたちは少し遅めの夕食を取っている。


「ダスカー、アカリは何で気絶してるんだ? 」


アキトが給仕中のダスカーに確認すると、ダスカーの肩がピクッと反応する。


「アカリ様が暴走され販売員を値下げしろと脅迫しはじめたため、クロエが小槌で殴り気絶させました」

「そうか、クロエ良くやったと褒めたいところだな」


アキトは満足そうだ。アキト以外もアカリが殴られたことにはむしろ良くやったと言う顔で聞いている。


「商品はどんなものを買ってきたんだ? 」

「購入してきた商品はアカリ様が一番高いものが欲しいと主張したため、800万ポロンの物をクロエの交渉により600万まで値下げに成功、それを購入して参りました。現物はアカリ様の寝ているソファ横にある箱に入っております。詳細はアカリ様しかご存知ありません」

「ふーん」


クロエが運び込んだ大きな箱がソファ横に置いてある。アキトはそこまで興味がなかったのでそのまま食事に集中することにする。


「旦那様、申し訳ございません!! 」


ダスカーが突然アキトに向かって頭を下げてきた。アキトも突然のことで何が何やらわからない。


「いきなりどうした?ダスカー」

「アカリ様の暴走を止めたことも値下げ交渉をしたのもクロエでございます。私は何もできませんでした」

「そんなことは気にしなくてもいい。人には向き不向きもある。ダスカーはいつも優秀に仕えてくれているが何でもできるとは思わないことだ」


ダスカーはアキトに叱られると思っていたのだろう、目を白黒させている。少ししてダスカーはアキトの言葉の意味をかみ締め感謝した。


「ありがとうございます、旦那様。今回無様を晒しましたが次回こそは旦那様に満足される結果を出してみせます」

「あ、ああ」


ダスカーはフンスと気合を入れている。アキトは内心ダスカーの忠誠度上げすぎたかな、失敗したなーと思っていた。


アキトたちは食事を終え今日の買い物についてクロエを褒めた。アキトは気絶したアカリの顔に落書きをしてしばらく笑った後、風呂に入り部屋に戻る。今夜は少ししか時間が取れないが寝る前に錬金を試してみることにする。


初級錬金本にはこう書いてある。

錬金術とは複数の材料を同時に魔力で練り上げることで違う物質を作ることである。練り上げる魔力制御を少しでも失敗すると出来上がる物質は劣化し、大きく失敗すると物質は灰になる。


アキトは初級錬金本で一番簡単だと言う、弱VITポーションを作成することにした。弱VITポーションはVIT値を最大値の5%しか回復しないポーションで一般人には普通の薬草の方が効果が高いためゴミである。アキトは細心の注意を払いながら魔力制御を行い弱VITポーションを作成したが結果は劣化弱VITポーション、ゴミの中のゴミだった。



《見習い錬金士》ジョブを入手しました。


《見習い錬金士》ジョブLvが1に上がりました。MEN+1


《錬金》熟練Lvが1に上がりました。INT+10% MEN+10%



アキトは無事にジョブが取得できたようだ。上昇値がINT、MENなのでアカリとヨンにもやらせるべきだろう。アキトは引き続き寝るまでの短時間錬金を続けた。結果は全て劣化弱VITポーションだった。



《見習い錬金士》ジョブLvが2に上がりました。MEN+2


《錬金》熟練Lvが2に上がりました。INT+20% MEN+20%



明けて翌日5月22日7時、アキトたちは朝食を取っている。


「きのうは、ひどいめにあったよ」

「どうした?アカリ」

「クロエさんがいうには、わたしがいんさつきみてこうふんしすぎて、いきなりたおれたんだって」


クロエはどうやらアカリを殴ったことはなかったことにしたいようだ。きっと誰もアカリに真実は教えないと踏んでいるのだろう、意外とクロエさんは黒い。


「よなかにおきたとき、まわりにだれもいないし、かおがなんかすごくかゆくて、たまらなかった。そのとき、クロエさんがやってきて、かおにくすりぬってくれたの」


アキトがクロエの方を見ると、クロエはスススッとアキトの側までやってきて耳元で囁く。


「昨夜アキト様がアカリ様に落書きをされていたので、その証拠隠滅をしておきました。そのせいで少しアカリ様の顔がかぶれてしまったようです」

「よくやった」


アキトが何も頼んでいないのに証拠隠滅までしてくれる。クロエさんマジ有能! アキトは心の中でクロエを褒め称えた。


「よなかまで、わたしのために、クロエさんおきててくれて、クロエさんのおかげで、かおのかゆいの、なおったの。クロエさんには、かんしゃしても、したりないよ」


アキトはアカリの頭の残念さに憐れみを覚えた。全部クロエのせいなのに全てクロエのおかげになっている、なんというマッチポンプ。クロエは穏やかに微笑んでいる、どこか黒い笑顔に見える。


「そうだな、クロエには感謝しないとな。アカリ、お前はそのまま成長しろよ」

「うんうん、アカリは今のままがいいね! 」

「そうだねー」


アキトにしては物凄く優しい笑顔でアカリに話しかける。レンもヨンもアカリを見て優しい笑顔だ。


「え、なに? なんでそんなかおで、みんなみるの? え? 」

「あ、クロエ。錬金道具一式アカリとヨンの分もよろしく」

「畏まりました、アキト様」


アキトたちは戸惑うアカリを放置しつつ食事を終え、クロエに錬金道具購入費用として100万ポロンを渡し、準備をしてから庭のゲートでLv5ダンジョンに進入する。アキトの今日の装備は弓だ。


アキトたちはクックルーとハイエナ狼、ハイエレファントを蹴散らしながら東に進む。アキトの弓も戦闘回数をこなせばこなすほど命中率も攻撃速度も上がっていく。本日の探索10時間では壁に到着できなかった。ゲートで屋敷に戻ることにする。ゲート前にはクロエが待機していた。



《弓王》ジョブLvが3に上がりました。HIT+18 貯射スキルLv3


《弓》熟練Lvが16に上がりました。 HIT+160%



「お帰りなさいませ、皆様」

「ただいま、クロエ」

「アキト様宛にギルドからお手紙が届いております。また、アキト様からご用命されたアカリ様とヨン様用の錬金道具一式2人のお部屋に運び込んでおきました」

「ありがとう、クロエ」


アキトはクロエから手紙を受け取り、中身を確認していく。アキトの顔がイヤーな顔になっている。


「アキト、どうしたの? 」

「二つ名申請が終わったからギルドカード更新作業する。本部まで来いってさ」

「二つ名決まったの? 」

「一応領主様が決まったって言ってたよ」

「何て名前? 」


レンがキラキラした目でアキトを見てくる。二つ名とか中二病チックなことが好きなのだろうか。アキトはため息を1つついてから話す。


「1人軍隊(ワンマンアーミー)だってさー」

「アキトにピッタリじゃん!私もそういう名前欲しいなー 」

「うんうん、アキトなら1人で軍隊とも戦えそうだよね」

「もうちょっと、おとめちっくな、なまえがよかったよ」

「とりあえず今日はいつものギルド西支部じゃなく本部で魔石換金しよう」

「「了解!」」



アキトはカード更新のためにレンとヨンを連れてギルド本部へ向かうのだった。

《名前》 アキト・ホウジョウ  ギルドランク:B

《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)

《ステータス》

ATK 12 +15 +16 +10 +20 +130% +140% +100% +180% = 474

DEF 10 +12 +15 +15 +110% +130% +130% = 244

VIT 10 +15 +13 +130% +110% = 129

DEX 12 +15 +130% = 62

INT 13 +22 +15 +190% + 130% +20% = 220

MEN 12 +22 +2 +190% +130% +20% = 158

SPP 10 +17 +6 +150% +60% = 102

SPD 12 +12 +15 +100% +130% = 128

HIT 11 +18 +11 +160% +100% = 144

《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)

《ジョブ》《拳王》Lv2《上忍》Lv2《剣王》Lv0《神聖魔法》Lv1

     《深淵魔法》Lv1《槍王》Lv0《斧王》Lv0《大剣王》Lv1

     《槌将》Lv0《防将》Lv2《大槌神》Lv0《盾王》Lv0

     《棒王》Lv0《大盾王》Lv0《司書長》Lv0

     《大斧将》Lv3《弓王》Lv3《銃将》Lv1

《特殊ジョブ》《魔物使い》《ダンジョンマスター》《鑑定士》

     《精霊使い》【地の大精霊】《空間使い》

《生産ジョブ》《調薬士》Lv1《見習い錬金士》Lv2

《熟練度》《格闘》Lv15《短剣》Lv10《剣》Lv13《杖》Lv19

     《槍》Lv13《斧》Lv13《大剣》Lv14《槌》Lv18

     《小盾》Lv11《大槌》Lv10《盾》Lv13《棒》Lv13

     《大盾》Lv13《本》Lv13《薬》Lv6《大斧》Lv11

     《弓》Lv16《銃》Lv10《錬金》Lv2

《スキル》《豪拳》Lv5《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv5《速斬》Lv5

     《強斬》Lv5《特級回復魔法》Lv5《特級攻撃魔法》Lv5

     《速突》Lv5《強突》Lv5《強撃》Lv5《爆撃》Lv5

     《重斬》Lv5《爆斬》Lv5《強打》Lv5《爆打》Lv5

     《堅固》Lv2《遮断》Lv2《豪蹴》Lv5《岩砕》Lv5

     《受流》Lv5《庇う》Lv5《連撃》Lv5《三連撃》Lv5

     《壁砕》Lv5《城砕》Lv5《防砦》Lv5《四連撃》Lv5

     《弾飛》Lv5《十字斬》Lv5《薙払》Lv5《地響》Lv5

     《執筆》Lv5《鑑定》Lv5《速読》Lv5《滅斬》Lv5

     《獄斬》Lv1《山砕》Lv5《木撃》Lv5《岩撃》Lv5

     《鉄撃》Lv3《速射》Lv5《三連射》Lv5《強射》Lv5

     《蘇生魔法》Lv1《消滅魔法》Lv1《強気》Lv2

     《大回転》Lv1《貯射》Lv3

《特殊スキル》《アタックオーラ》Lv1《自動回復量アップ》Lv1

     《大型殺し》Lv1《中型殺し》Lv1《魔防》Lv1《致命》Lv1

     《格闘マスター》Lv1《防御無視》Lv1《物防》Lv1

     《スピードオーラ》Lv1《物攻》Lv1《ガードオーラ》Lv1

     《器用》Lv1《マジックオーラ》Lv1《重増》Lv1

     《集中》Lv1《ヒットオーラ》Lv1

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