83.指名依頼
アキトたちはLv5ダンジョン地下2階にある平原を東に歩いていく。
平原に出現する魔物としては空中から群れで襲い掛かってくる鳥系魔物クックルー、クックルーの血の匂いに釣られて群れで襲い掛かってくるハイエナ狼、10メートル級の大きさを持ち、鋼鉄でも切り裂けない硬い皮膚を持つマンモス型魔物ハイエレファントがいる。
クックルーはヨンが撃ち落し、レンとダスカーがトドメを刺す。ハイエナ狼は死体に群がる狼相手にアカリがメガサンダーで痺れさせ、全員で短剣でトドメを刺す。ハイエレファントは皮膚が硬くダメージが通らず鼻の打撃や突進攻撃をレンとダスカーが引きつけている間に、ヨンが至近距離から弓系スキル強射を目に射掛けて脳まで届かせてトドメを刺した。
アキトは終始弓で攻撃していたが、クックルーもハイエナ狼も動きが速く矢がかすりもしない。ハイエレファントに至っては巨体のため当たるが硬すぎてダメージが入らない。アキトは全く役に立っていなかった。
《強弓士》ジョブLvが5に上がりました。HIT+10 三連射スキルLv5
《強弓士》ジョブが《弓将》ジョブLv0に変化しました。
《弓将》ジョブLvが1に上がりました。HIT+11 強弓スキルLv1
《弓》熟練Lvが10に上がりました。HIT+100% 集中スキルLv1
《集中》Lv1は動かずじっとした体勢のまま弓攻撃した際のHITを1.2倍にするスキルらしい。
アキトもそこそこ弓系ジョブと熟練が上がり、HITも44に上がっている。何が悪いのかなとヨンに相談することにした。
「ヨン、HITが44まで上がったんだけど全然当たる気がしないんだよね。どうやったら鳥撃ち落せるかな? 」
「アキトって前衛主体だったからなのか、弓を射る時敵の動きに反応しちゃって姿勢が動いているんだよ。だから安定しないし集中Lv1も発動してないんじゃないかな」
「なるほどね、姿勢が大事なのか」
「それと私今HIT174あるけど確実に当てるために集中Lv1もいれてるよ。つまり、アキトのHIT44なんてまだまだってことだよ」
「そ、そっか・・・。先が長いなー」
アキトの成長率100倍があってもメインで遠距離装備しているヨンにはすぐに追いつくのは難しいらしい。それからも東に向かいながらしばらく狩りを続け、19時頃に屋敷に戻った。結局今日はアキトが鳥を撃ち落すことはなかった。
《弓将》ジョブLvが4に上がりました。HIT+14 強射スキルLv4
《弓》熟練Lvが12に上がりました。HIT+120%
「乗り合い馬車の最終に間に合わなくなるから先にギルド行こう。ダスカーとアカリは先に食事と風呂すませて休んでいていい」
「わかった」
「いえ、お待ちしております。旦那様」
これだけは譲れないと言う目でダスカーが見てくるのでアキトは折れることにする。
「わかった。待ってろ。だがミリルとクロエには先に食べさせろ」
「畏まりました、旦那様」
「じゃ行こうか、レン、ヨン」
「「うん」」
アキトたちは乗合馬車に乗りギルドに到着、いつもの受付さんのところへ行く。
「魔石の換金お願いします。ポイントは3分割で」
「承りました。換金総額3526万ポロンとなります。ポイントは3分割しておきます」
受付さんが後ろに下がっていく。
「今日はちょっと少なかったね! 」
「今朝までやってたワーム狩りの効率が良すぎたからねー。地下2階からは収入減りそう」
「残念だねー」
受付さんが戻ってきた。アキトはお金を受け取り、お礼を言って帰ろうとする。
「お待ちください。アキトさん。指名依頼が入っております」
「は?どういう内容でしょうか? 」
「ご領主様からのご指名でございます。内容は直接会って話すとのことです」
アキトは非常に面倒なことに巻き込まれそうな予感がしている。領主様関連と言ったら空間使いとしての仕事だろう。時期的にミスリル鉱山関連かもしれない。
「断ることってできませんよね? 」
「ええ。無理かと思いますよ」
「やっぱりミスリル鉱山関連で? 」
「アキトさんも知っていたのですね。現在ミスリル鉱山が魔物の軍勢に占拠されておりまして、高額魔石買取依頼として冒険者を集めているところです。3日後に出陣予定とのこと。私もおそらくその件に関して空間使いの力を借りたいと言うところではないかと思いますよ。準軍事行動になるので拒否できないかと」
「なるほどねー。高額魔石買取依頼って言うのはどういうこと? 」
「戦闘行動中に得た魔石は生き残った者全員の等分配になります。その際の魔石買取額が5倍になります。冒険者を集めるための領主様の策の1つですね」
「わかりました。領主様には明日会いに行くつもりです。午前8時頃を予定しています。そう伝えておいてもらえますか? 」
「畏まりました。こちらが領主様の屋敷への地図になります」
アキトは受付さんから領主の屋敷までの地図を受け取る。
「ありがとうございます。それでは」
アキトたちは乗り合い馬車で屋敷に戻り食事と風呂に入った。その後、アキトはクロエとミリル以外全員をダスカーに呼びに行かせた。現在時刻21時半、アキトたちは応接間に集まっている。そこでアキトは指名依頼について切り出した。
「今日領主様から指名依頼が入った。まだ内容は聞いていないが現在東門から15キロほどにあるミスリル鉱山が魔物1万以上に占拠されその総数もどんどん増えている。その奪還作戦が3日後行われるわけだが、恐らくそれに関する協力任務だと思う。指名依頼は俺個人に来たものだから、皆に協力義務はないが俺が皆の力が必要だと判断した時協力してくれるか?多分いつものダンジョンより危険だと思う」
皆思い思いに考えているようだが、1分もかからず皆結論が出たようだ。
「もちろん協力するよ!村でのことを思い出すね!今度は大軍対大軍の戦いなんだろうけど! 」
「そうだねー。負けたら今度はこの街が危険になっちゃうもんね。逃げるのは出来ることをやってからにしたいかな」
「こわいけど、みんなといっしょなら、がんばる」
「旦那様が行くところ、どこへもついて参ります」
皆損得抜きでアキトに協力してくれる。アキトはとても頼りになる仲間を得られたことに幸せを感じている。
「悪いな皆。多分空間使いとして物資や兵士の運搬任務だとは思うんだが何か嫌な予感がしてなー。とりあえずこれで今日は解散! 」
アキトたちは解散し部屋に戻った。アキトは嫌な予感を誤魔化しながら調薬を軽くしてから寝ることにした。
《見習い調薬士》ジョブLvが4に上がりました。SPP+4
《薬》熟練Lvが4に上がりました。SPP+40%
《名前》 アキト・ホウジョウ ギルドランク:C
《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)
《ステータス》
ATK 12 +15 +16 +10 +20 +130% +140% +100% +180% = 474
DEF 10 +12 +15 +15 +110% +130% +130% = 244
VIT 10 +15 +13 +130% +110% = 129
DEX 12 +15 +130% = 62
INT 13 +12 +15 +110% + 130% = 136
MEN 12 +12 +110% +130% = 81
SPP 10 +10 +4 +100% +40% = 57
SPD 12 +12 +15 +100% +130% = 128
HIT 11 +14 +120% = 55
《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)
《ジョブ》《拳将》Lv0《上忍》Lv2《剣王》Lv0《白魔法》Lv2
《黒魔法》Lv2《槍王》Lv0《斧王》Lv0《大剣王》Lv1
《槌将》Lv0《防将》Lv2《大槌神》Lv0《盾王》Lv0
《棒王》Lv0《大盾王》Lv0《司書長》Lv0
《大斧将》Lv3《弓将》Lv4
《特殊ジョブ》《魔物使い》《ダンジョンマスター》《鑑定士》
《精霊使い》【地の大精霊】《空間使い》
《生産ジョブ》《見習い調薬士》Lv4
《熟練度》《格闘》Lv10《短剣》Lv10《剣》Lv13《杖》Lv11
《槍》Lv13《斧》Lv13《大剣》Lv14《槌》Lv18
《小盾》Lv11《大槌》Lv10《盾》Lv13《棒》Lv13
《大盾》Lv13《本》Lv13《薬》Lv4《大斧》Lv11
《弓》Lv12
《スキル》《豪拳》Lv5《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv5《速斬》Lv5
《強斬》Lv5《上級回復魔法》Lv2《上級攻撃魔法》Lv2
《速突》Lv5《強突》Lv5《強撃》Lv5《爆撃》Lv5
《重斬》Lv5《爆斬》Lv5《強打》Lv5《爆打》Lv5
《堅固》Lv2《遮断》Lv2《豪蹴》Lv5《岩砕》Lv5
《受流》Lv5《庇う》Lv5《連撃》Lv5《三連撃》Lv5
《壁砕》Lv5《城砕》Lv5《防砦》Lv5《四連撃》Lv5
《弾飛》Lv5《十字斬》Lv5《薙払》Lv5《地響》Lv5
《執筆》Lv5《鑑定》Lv5《速読》Lv5《滅斬》Lv5
《獄斬》Lv1《山砕》Lv5《木撃》Lv5《岩撃》Lv5
《鉄撃》Lv3《速射》Lv5《三連射》Lv5《強射》Lv4
《特殊スキル》《アタックオーラ》Lv1《自動回復量アップ》Lv1
《大型殺し》Lv1《中型殺し》Lv1《魔防》Lv1《致命》Lv1
《格闘マスター》Lv1《防御無視》Lv1《物防》Lv1
《スピードオーラ》Lv1《物攻》Lv1《ガードオーラ》Lv1
《器用》Lv1《マジックオーラ》Lv1《重増》Lv1
《集中》Lv1




