78.Lv5ダンジョン2
アキトたちはワームから魔石を取り出し、Lv5ダンジョンの探索を再開した。
アキトたちにはどちらに階段があるのかわからないのでひたすら東へ進むことにしている。
ダンジョンに入ってから4時間ほど立っただろうか、アキトたちはワームと戦ったり、30匹ほどの砂漠狼の群れに全方位から襲撃されアースで簡易な砦を作って狭い入り口を利用した防衛戦をやったり、5mクラスのサンドスコーピオン3匹の高速毒針攻撃を盾持ち前衛が抑えている間に1匹ずつ各個撃破したりと今までの戦闘とは違ったスタイルを要求され、疲れきっていた。
「Lv2ダンジョンみたいに通路型ダンジョンなら警戒は前後だけだし、Lv4ダンジョンみたいに広場があってそこに魔物が集中しているならそれも楽だったけど、今みたいに全周囲地中までも警戒するのは精神的に来るものがあるね」
「足場が悪くて移動速度も出ないし景色も変わらないので進んでいる実感も少ないのもきついですねー」
「凄く戦いにくいしね! 」
「そろそろお昼時ですし一回屋敷に戻るのを拙者愚考するでござる」
「そろそろ戻ろうか、アカリとヨンでここにアースで5メートル四方でいいから簡易砦作ってくれ」
「「了解!」」
アカリとヨンが簡易砦を作り始めた。2分ほどでアキトたちを囲むように25平方メートルほどしかない小さな砦(ただ周囲を5mほどの高さの岩で囲っただけ)が出来上がった。そしてその砦の中にアキトがゲートを作った。
「それじゃ屋敷に帰ろうか」
「「「はーい」」」
「畏まりました。屋敷に戻り次第調理開始します」
アキトたちはその1瞬後には屋敷のロビーに戻っていた。アキトは念のためロビーにあるゲートを解除し、せっかく屋敷に帰ってきたので風呂を沸かしに行く。20分ほどで食事の準備が整ったので昼食を取り、風呂に入り再度ロビーにゲートを出し、Lv5ダンジョンに進入することにする。
「念のため、ピヨちゃん精霊化状態でゲート先の確認よろしく。安全でも危険でもすぐ戻ってきてね」
「了解でござる」
精霊化状態では女神の加護持ちや使徒以外の物理攻撃は一切効かない。魔法もピヨちゃんの魔防と耐久力なら死ぬことはない。ピヨちゃんにゲート先の安全確認してもらい、その後全員でゲートを潜った。
「うーん、ゲートは本当に便利だ。探索中断がいつでもできる」
アキトはそう言いながら簡易砦内にあったゲートを消し、囲んでいる岩に向かって大槌スキルの岩砕を行い岩を破壊、出口を作った。
アキトたちは午後も東方面にひたすら6時間ほど戦闘を繰り返しながら進んだが、突き当たりも階段も全く見つけることが出来なかったのでまた簡易砦を作り屋敷に戻ることにした。
《大剣将》ジョブLvが5に上がりました。ATK+15 滅斬スキルLv5
《大剣将》ジョブが《大剣王》ジョブLv0に変化しました。
《大剣王》ジョブLvが1に上がりました。ATK+16 獄斬スキルLv1
《大剣》熟練Lvが14に上がりました。 ATK+140%
《獄斬》は滅斬Lv5の威力と対象の移動を封じる見えない鎖で縛る効果を加える爆散系スキルでLv上昇で見えない鎖の威力が増大するらしい。
「ダスカー食事の準備を、アカリ風呂の用意よろしく。後の皆はギルドに更新作業行こう」
「「「了解!」」」
「畏まりました、旦那様」
アキトたちはロビーのゲートを解除後、乗り合い馬車でギルド西支部へ向かい、いつもの受付さんのところへ行った。
「魔石の換金お願いします。ポイントは3分割で」
「承りました。今回は中型魔物のものまであるのですね。全部で1939万ポロンです。ポイントも3分割しておきます」
「今回魔石の数が少ないのに大分高いですね」
今回アキトが持ち込んだ魔石の数は中型7つ、小型200ほどだ。いつもより大分少ない。多いときの半分以下だ。そのため、アキトは多少魔石の単価が高くなっても稼ぐならLv4ダンジョンのがいいのではと考えていた。
「中型魔物のものは小型の物よりも魔石の大きさ、純度ともに高いのですよ。数もあまり狩れませんし、高くなっております」
「ちなみにワームの魔石1個でおいくらでしょう? 」
「ワームの魔石ですとこれですね。200万ポロンになります」
「なるほど、それでその買取額なのですね」
ワームの魔石の買取額はオークの魔石の買取額の100倍だった。アキトは明日から中型魔物を積極的に狙おうと思った。受付さんからお金を受け取った時、アキトはふと疑問に思ったことを受付さんにきくことにする。
「これから言う俺の能力については出来れば秘密にして頂けると助かるのですが」
「はい、ギルドにはご登録者様の能力等について守秘義務がございますのでご安心ください。個人的にも出来るだけ内密にしておきます」
アキトはこの受付さんのことをある程度信用している。
「俺は特殊ジョブの空間使いを所持してまして、ゲートでダンジョン内から外に移動しているんですね。この場合、ダンジョンの受付で入場申請後に帰還報告が出来ないのですがどういう状態になるのでしょうか? 」
「ふーむ、そうですね。今回だけのことでしょうか? 」
「ええ、今日からゲートを使用しています」
「なるほど、それならこちらで受付の騎士様への報告含め、処理しておきますよ。今後も使用されるのでしたらギルドで空間使いとしてのご登録をお勧めします」
「登録したことでのデメリットは? 」
「登録情報の閲覧権限はギルドの上層部や領主様以上の方からの命令が届いた時のみ開示されます。空間使いはとても有益なジョブとして有名ですので、指名依頼が入ることがあるかもしれません。強制ではありませんが、断るのは難しい依頼もあるかもしれませんね」
「なるほどねー」
アキトは素早く申請した場合のメリットとデメリットを考える。
メリットとしては余計な疑いをもたれなくなること。調べられて他にも持っている特殊ジョブまでばれるリスクが軽減できる。
デメリットとしては余計な仕事が来るかもしれないこと。
「わかりました。登録お願いします」
アキトは他の特殊ジョブまでバレタ時の面倒の方がでかいと判断したので、申請することにする。これでゲートは遠慮なく使いたい放題だろう。
「承りました。しばらくお待ちください」
空間使いのジョブをギルドに登録後、アキトたちはまた乗合馬車で屋敷に戻る。
アキトはすでに用意されていた食事を取り、風呂に入りアカリの勉強もそろそろ必要ないかなと思いつつも教え、明日からも頑張ろうと思いながら眠りにつくのだった。
《名前》 アキト・ホウジョウ ギルドランク:C
《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)
《ステータス》
ATK 12 +15 +16 +10 +11 +130% +140% +100% +100% = 364
DEF 10 +12 +15 +12 +110% +130% +110% = 220
VIT 10 +15 +130% = 57
DEX 12 +15 +130% = 62
INT 13 +12 +15 +110% + 130% = 136
MEN 12 +12 +110% +130% = 81
SPP 10 +10 +100% = 40
SPD 12 +12 +15 +100% +130% = 128
HIT 11
《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)
《ジョブ》《拳将》Lv0《上忍》Lv2《剣王》Lv0《白魔法》Lv2
《黒魔法》Lv2《槍王》Lv0《斧王》Lv0《大剣王》Lv1
《槌将》Lv0《防将》Lv2《大槌将》Lv1《盾王》Lv0
《棒王》Lv0《大盾将》Lv2《司書長》Lv0
《特殊ジョブ》《魔物使い》《ダンジョンマスター》《鑑定士》
《精霊使い》【地の大精霊】《空間使い》
《熟練度》《格闘》Lv10《短剣》Lv10《剣》Lv13《杖》Lv11
《槍》Lv13《斧》Lv13《大剣》Lv14《槌》Lv10
《小盾》Lv11《大槌》Lv10《盾》Lv13《棒》Lv13
《大盾》Lv11《本》Lv13
《スキル》《豪拳》Lv5《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv5《速斬》Lv5
《強斬》Lv5《上級回復魔法》Lv2《上級攻撃魔法》Lv2
《速突》Lv5《強突》Lv5《強撃》Lv5《爆撃》Lv5
《重斬》Lv5《爆斬》Lv5《強打》Lv5《爆打》Lv5
《堅固》Lv2《遮断》Lv2《豪蹴》Lv5《岩砕》Lv5
《受流》Lv5《庇う》Lv5《連撃》Lv5《三連撃》Lv5
《壁砕》Lv5《城砕》Lv1《防砦》Lv2《四連撃》Lv5
《弾飛》Lv5《十字斬》Lv5《薙払》Lv5《地響》Lv5
《執筆》Lv5《鑑定》Lv5《速読》Lv5《滅斬》Lv5
《獄斬》Lv1
《特殊スキル》《アタックオーラ》Lv1《自動回復量アップ》Lv1
《大型殺し》Lv1《中型殺し》Lv1《魔防》Lv1《致命》Lv1
《格闘マスター》Lv1《防御無視》Lv1《物防》Lv1
《スピードオーラ》Lv1《物攻》Lv1《ガードオーラ》Lv1
《器用》Lv1《マジックオーラ》Lv1
 




