7.森の中の出会い
ゴブリンを探しながら薬草採取のための場所に向かっている。門番のおっちゃんが言うにはこの森の浅い場所にはゴブリンしかいないという。ただ、集団でいる場合もあるそうで注意が必要とのこと。さすがに大量のゴブリンに見つかってしまったら今のままだと死んでしまうだろう。気をつけねば。
そんなことを考えながら歩いているとゴブリンが2匹歩いていた。まだこちらには気づいていないようだ。1匹なら良かったのにどうするべきか。木の陰に隠れながら奇襲で1匹片付けることにした。木の後ろでゴブリンが通り過ぎるのを息を殺し待つ。
「ゴキュ」
《下忍》ジョブを入手しました。
《下忍》ジョブLvが1に上がりました。SPD+1 投げナイフLv1
《短剣》熟練Lvが1に上がりました。SPD+10%
後ろから首筋に短剣で切りつけ1匹をかたづけるが、もう1匹に気づかれてしまった。錆びた短剣で切りつけてきたのでバックステップで逃げる。ゴブリンは態勢を崩してこけた。今だ!アキトは素早く前進しその隙に首筋に短剣を差し込んだ。きっちりとどめがさせたようだ。ふーっと息を吐き出し戦闘の余韻に浸る。
《下忍》ジョブLvが2に上がりました。SPD+2 投げナイフLv2
《短剣》熟練Lvが2に上がりました。 SPD+20%
ゴブリンは弱いようだ。そしてさすがの100倍成長率、ゴブリン1匹ですぐ上がる、どこまで上がるのか楽しみだ。いくらになるかわからないがゴブリンの魔石も忘れずに回収しておかないとな。お金がないから大変だ。
引き続きゴブリンを探索していく。1から3匹の群れを見つけては倒していく。全部で15匹ほど倒した頃だろうか。ジョブlvが5になった。
《下忍》ジョブLvが5に上がりました。SPD+5 投げナイフLv5
《下忍》ジョブが《忍者》ジョブLv0に変化しました。
《短剣》熟練Lvが5に上がりました。 SPD+50%
《隠蔽》スキルを取るための《忍者》を取ることが出来た。頑張らなければ。
そろそろ薬草を取りに行こう。また昨日と同じように大量の薬草を上着で作った袋につめていく。帰り道ではまたゴブリンを探しつつ、村に戻ることにした。その時大量のゴブリンの泣き声と血のにおいがしてきた。誰かが戦っているようだ。
そちらに近づきじっと目をこらすとどうやら女性2人がゴブリンに襲われているらしい。1人は怪我をして動けないようで、もう1人が必死に応戦していた。助けに入るべきか?
「助け、いりますよね?」
一応念のため確認を入れる。
「助けてください!!ピンチなんです!」
一気に間合いをつめてゴブリンの群れに接敵しつつ高速度でナイフを振るう。Lvアップボーナスが大きいようで体が軽い、かなり早く攻撃できる。あっという間にゴブリンは片付いてしまった。
《忍者》ジョブLvが1に上がりました。SPD+6 隠蔽Lv1
《短剣》熟練Lvが6に上がりました。SPD+60%
「無事でよかったです。そちらの怪我をされている方は動けますか?薬草はありますけど」
「回復魔法を使えますので、大丈夫です!お気遣いありがとうございます!」
とても元気な人のようだ。顔を今更じっと見る。結構な美人さんだった。オレンジ色をポニーテールにしている欧州系の美人だ。怪我をしている人はぐったりしているけど致命傷ではないようだ。フードを深く被っているので顔は見えない。
「そういえばまだ名前言ってませんでしたね。私はレンです。こっちの怪我をしているのはヨンです。姉妹なんです。貴女の名前は?」
なんか変な発音に聞こえたが気のせいだろう。
「私はアキト、昨日からランド村を拠点にしてます」
「あ、私たちもランド村に住んでるの!仲良くしてね?でもアキトなんて男性の名前みたいね。あ、失礼なこといってごめんなさい」
やっぱり勘違いされてた。
「あ、あのー私男なんですけど」
非常に気まずい雰囲気が流れた。
「ご、ごめんなさい。あ、回復魔法終わったからヨン、アキト君に挨拶!」
とりあえず話しを変えたいらしい。
「あ、私はヨンです。よろしくお願いします」
「それじゃそろそろ村戻りましょうか。どうせだから一緒に帰りましょう」
アキトはヨンに肩を貸しながら歩き出した。
「ありがとう、優しいんですね」
ヨンは喜んでくれたようだ。セクハラとか思われなくて良かった。早速村に向かって歩き始めた。
《名前》 アキト・ホウジョウ
《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)
《ステータス》
ATK 12
DEF 10
VIT 10
DEX 12
INT 13
MEN 12
SPP 10 +1 +10% = 12
SPD 12 +6 +60% = 28
HIT 11
《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)
《ジョブ》《拳士》Lv1《忍者》Lv1
《熟練度》《格闘》Lv1《短剣》Lv6
《スキル》《豪拳》Lv1《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv1