61.戦利品と販売員の戦い
アキトたちは宿に戻った。時間はまだ14時だ。
盗賊から奪ったお宝の分別をするため、アキトたちはレンたちの部屋に向かった。早速アキトの鑑定を使いつつ分別を開始する。
「これは30万のおそらく鋼鉄製の剣、これは25万の鋼鉄製の槍、これは120万の懐中時計、これは・・・・・・」
ツラツラとアキトが鑑定しつつ横に置く。鑑定結果をヨンが紙に書き、レン鑑定済みの物品前に置く。30分ほどで鑑定作業を終え、使用するものと売るものに分けていく。
使えそうなもの
鋼鉄製の剣3本、槍2本、斧2本、短剣8本、小盾3つ、盾2つ、大盾1つ、銃1つ、懐中時計1つ、魔法の鞄1個、魔本メガサンダー1冊、文字が掘り込まれている高い杖1つ、高い弓2つ、魔弾丸と矢リュックに2つ分
いらなそうなもの
魔道洗濯機1台、魔道冷蔵庫2台、魔道エアコン1台
アキトは皆が使えそうなものを各自に振り分けていく。
「私が剣1本槍1本斧1本短剣2本盾各1つ弓1つをもらうね。レンに剣2本槍1本斧1本短剣2本盾1つ、ヨンに短剣2本小盾1つ銃1つ魔法の鞄1個弓1つ、アカリが短剣2本小盾1つ懐中時計1つ魔本メガサンダー1冊杖1本。こんな感じでどうかな?」
「おっけーですよー!」
「うん」
「あまったほん、アキトにあげる」
「じゃ残りの重い魔道具は前に行った魔道具屋さんに売りに行こうか?これって中古品扱いになっちゃうのかな」
アキトはアカリから魔本サンダーをもらい、魔法の鞄に電化製品を詰め込んだ。アキトたちは以前来た魔道具屋へやってきた。アキトは前回いた販売員を見つけたので声をかける。
「こんにちは、今日は魔道具を売りに来たのですがこちらの店は買取もされているのでしょうか?」
「これはお客様、先日はお買い上げありがとうございました。買取も致しておりますが、商品の状態によっては大幅値引き、もしくは買取できない場合もございます」
「ではこちらの魔道洗濯機1台、魔道冷蔵庫2台、魔道エアコン1台の査定お願いしますね」
「かしこまりました」
販売員は虫眼鏡で傷のチェックや動作確認を始めた。
「洗濯機が1台40万ポロン、冷蔵庫が1台70万、エアコンが1台50万がこちらの買取査定額です。如何でしょうか?」
アキトには商人の目の奥が笑っているように見えた。アキトの鑑定では洗濯機が160万、冷蔵庫が280万、エアコンが200万だ。卸値としても安すぎる。きっと前回のアキトの値切りを根に持っているのだろう。足元見やがって!とアキトは心の中で罵りながらも顔ではおくびにも出さず冷静に切りかえした。
「こちら全部新品ですよ?魔道具の仕入れをしていた方からお礼にと善意で頂いた物。その値段では他に行くしかありませんねぇ。まさかこの前の意趣返しなんて理由で安値つけてたりしませんよね?商人のプライドを持っている方がまさかまさか」
アキトは悪い顔をしながら販売員を煽りに煽った。
「まさかまさかそんなことはいたしませんよ、私にも商人のプライドがございます。それでは全部で250万で如何でしょうか?」
「たった20万しか上がってないじゃないですかー。合計で言ったからって騙されませんよ?」
「ぐ、では300万で買取させていただきますよ」
「この店では販売額のおよそ3割引で仕入れてますよね?全然その値段じゃ足りないじゃないですかぁ」
「何でうちの仕入れ値知っているんですか!?」
「簡単なことですよ。前回の値引き交渉の時のあなたの心の動きを観察していたんですよ。人は目の動き、口の動き、手の癖などである程度心の動きも推察できますからねぇ。魔法の鞄140万がぎりぎりで130万じゃ赤字出ちゃったんでしょう?」
「チッ、そこまでわかってましたか。500万!500万まで出しましょう」
「まーーだ足りないなぁ。私の勘では650万くらいでの買取にはなるでしょーー?」
「いくらなんでもそれはないですよ。正直にいいましょう。600万までなら出せます」
「いやいや、そこでせこくなっちゃいけないですよ。定価で売れば920万あたりにするんでしょうから。もうちょっと値上げしましょうよ」
「うっうう、あなたの言い分通り650万で買いますよ・・・」
アキトは販売員に勝利した。完膚なきまでの勝利だった。アキトは膝をついて負けを認めた販売員を見下ろしながら非常にいい顔で笑っていた。魔王の笑顔だった。
それを見ていた周りの視線はどん引きだった。魔道具屋でのアキトの呼び名が魔王になるのも時間の問題かもしれない。
アキトたちはホクホク顔で宿に帰るのだった。
《名前》 アキト・ホウジョウ ギルドランク:D
《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)
《ステータス》
ATK 12 +14 +10 +10 +11 +120% +100% +100% +100% = 296
DEF 10 +12 +13 +12 +110% +120% +110% = 206
VIT 10 +10 +100% = 40
DEX 12 +9 +80% = 37
INT 13 +12 +110% = 52
MEN 12 +12 +110% = 50
SPP 10 +10 +100% = 40
SPD 12 +11 +12 +100% +110% = 108
HIT 11
《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)
《ジョブ》《拳将》Lv0《上忍》Lv1《剣将》Lv4《白魔法》Lv2
《黒魔法》Lv2《強槍士》Lv4《斧将》Lv0《大剣将》Lv0
《槌将》Lv0《防将》Lv2《大槌将》Lv1《盾将》Lv3
《棒将》Lv2《大盾将》Lv2
《特殊ジョブ》《魔物使い》《ダンジョンマスター》《鑑定士》
《熟練度》《格闘》Lv10《短剣》Lv10《剣》Lv12《杖》Lv11
《槍》Lv8《斧》Lv10《大剣》Lv10《槌》Lv10
《小盾》Lv11《大槌》Lv10《盾》Lv12《棒》Lv11
《大盾》Lv11
《スキル》《豪拳》Lv5《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv5《速斬》Lv5
《強斬》Lv5《上級回復魔法》Lv2《上級攻撃魔法》Lv2
《速突》Lv5《強突》Lv4《強撃》Lv5《爆撃》Lv5
《重斬》Lv5《爆斬》Lv5《強打》Lv5《爆打》Lv5
《堅固》Lv2《遮断》Lv1《豪蹴》Lv5《岩砕》Lv5
《受流》Lv5《庇う》Lv5《連撃》Lv5《三連撃》Lv5
《壁砕》Lv5《城砕》Lv1《防砦》Lv2《四連撃》Lv2
《弾飛》Lv3《十字斬》Lv4
《特殊スキル》《アタックオーラ》Lv1《自動回復量アップ》Lv1
《大型殺し》Lv1《中型殺し》Lv1《魔防》Lv1《致命》Lv1
《格闘マスター》Lv1《防御無視》Lv1《物防》Lv1
《スピードオーラ》Lv1《物攻》Lv1《ガードオーラ》Lv1




