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夏生詩集2

第三の男と呼ばれて

作者: 夏生

その瞳は


苦悶に満ちて


吐き出せない思い


拳ひとつ握り耐えて



あてがわれた台詞


唇からこぼれ落ちて


瞳伏せて煙草をくゆらせ


いつまでここにいるんだ


と、自分自身に問うていた



何もない

ハリボテの世界

真剣なフリをして

真剣な台詞を吐いて


鼻で笑っている

皆、こんなことと、笑っている


いつになったら抜け出せる


何をやれば許される


これじゃないこれじゃない


浮かんでくるのは同じ言葉



反逆にあこがれて見た映画


「灰とダイヤモンド」


懐にピストル忍ばせた


レジスタンスに己を重ねた


銃口は誰に向ければいい



その瞳は訴えかけていた


第三の男と呼ばれて


光眩しい世界に置かれて


戸惑い、悶え


叫んでいた


ここじゃないここには


居たくないと






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