未完成です
本当に更新遅くてすみません
がばぁと開いた口を閉じることを忘れ驚きを隠せぬ真聡を
まさにその反応を待ってましたと言わんばかりにくすくす笑う楓。
「・・・・・この37万平方キロメートルある日本の面積の中、この何の変哲も無いただの喫茶店が日本支部の本部?マジで?」
「マジ」
未だにうれしそうに笑いながらも「マジマジ」を連発する。
「ただ大げさに本部って言っても大したこと無いよ。一階は見ての通りだたの喫茶店。二階はみんなの共同スペースと日本の教皇って呼ばれるリーダーがいる」
「ふむふむ・・・・・別に会いたいって訳じゃないんだけどさ、その教皇ってどんな人なの?」
「女の人だよ。とっても美人で、優しい人」
「ふぅん、でその人にスパルトイに勧誘されたってこと?」
「・・・・・そうと言えばそうだけど、そうでも無いと言えばそうじゃないかな」
「分かりずらい事言うな」
「まぁ、私の話は置いといて。話を戻そうか」
楓はこれ以上自分の話に触れられたくないのか、脱線しかけた話をすかさず戻そうとする。
それを察した真聡は一口水を口に運んでから本題に戻るとする。
「昨日さ、お前なんか変な武器持ってたよな。なんか長い剣?みたいな。遠くてよく見えなかったけど」
「あれはスパルトイ特有のスキルでね、スパルトイになると誰でも一人武器を得ることが出来るの。人それぞれで私はレーヴァテインって言ってロングソード、外にも槍、鉾、弓矢、片手剣、銃、種類は無数にあるの。それを使いこなすことがスパルトイの戦術って言うか、戦い方っていうか」
昨日あの山奥で見た楓の姿を思い浮かべる。自らが光を発しているかのように輝くロングソード、それを手に見たことも無い魔物を圧倒的力差で倒した楓。何故あんな武器を持っていたかはスキル、ということになる。だが、あの時楓は人間とは思えない程の跳躍力、身体能力を持っていた。
「それはね、契約前にどんな体を持っていようが、スパルトイになることで現実離れした力を手にすることができるの。助走もなしに5メートルくらい跳ぶこともできるし、100メートルを2秒くらいで走る人もいるらしいよ」
「そんなの皆欲しがるじゃないか。俺も今の話聞くところその力、欲しいよ」
その言葉を聴いた瞬間、僅かに楓の顔に曇りがあった。真聡も気のせいと思うほど僅かだが、確かに楓はの顔には変化があった。
「確かに話だけではすごく羨ましいことかもしれない。それだけの力欲しいかもしれない。けどスパルトイニ入ると昨日の私みたいに化け物と戦わなければならない。これは絶対なの。まぁ自分から望んで契約したくせに戦いたくないなんて言う人そうそういないけどね」