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現実で炎上しまくった俺は、異世界でチート魔法使いとして人助けをする

掲載日:2026/05/23

推しがよく炎上するので思いつきました。


俳優の神谷悠(カミヤユウ)は昨日までは人気大絶頂だった。

30歳にして大河ドラマ主演も決まっていた今をときめく俳優だった。


昨日までは。


俳優仲間に誘われて行った飲み会先で、未成年の女性がいた。


神谷自体は飲み会も誘われたのみで、普段もスキャンダルを起こさないために徹底していた。


運悪く、週刊誌につかまったのだ。


神谷は女性が未成年なことも知らなかったが、どれだけ訴えても世間の目は厳しかった。


事務所からは謹慎を言い渡され、CM降板、ドラマ降板……SNSでは大炎上した。


自暴自棄になり大量の酒を飲んだところで、神谷の記憶はなくなった。


―――――――――――――――――――――――


「おーい、起きるのじゃ」


神谷を頭がガンガンする中、誰かに呼ばれていた。


「おーい、わしも時間がないのじゃ」


神谷が目を開けると、そこは真っ白な世界だった。


(俺、死んだのか?)


「おぬしは酒を大量に飲んで死んだ。」


「え?誰?」


「とりあえず時間がない。おぬしに選択肢を与える。」


(普通に無視された……)


声はするが、その空間には神谷しかいなかった。


「おぬしはあらぬ罪を着せられ、挙句の果てに酒を大量に飲んで死んだかわいそうなやつじゃ」


(はっきり言うな)


「おぬしにミッションをクリアしたら、時間を巻き戻すようにしてやる。まぁ簡単なミッションじゃ」


「それって、飲み会に行く前に戻れるのか!?」


「おぬしの好きなタイミングに戻してやるぞ。生まれた瞬間でも可能じゃ」


「どんなミッションなんだ?」


「……人助けじゃ。1000人を助けたら時間を戻してやる。そこで、職業を選んでもらいたい。」


「職業?」


「おぬしは可哀想じゃから、全ての職業と一つだけ能力を与えてやる。まず職業は勇者、僧侶、魔法使い、戦士、踊り子。」


「踊り子ってなんだ?」


「まぁおぬしの前世の職業に近いもんだ。早く決めなさい。こういうのはスパッと決めるもんじゃ」


(雑だなー…)


「じゃ…魔法使い」


「分かった。あと能力じゃが、おぬしが決めてよいぞ」


(決めて良いって言われてもなぁ、人助け、人助けかぁ)


「頭の中で考えついた魔法をすぐに実現できるスキル」


「……」


(さすがにチートすぎたか?)


「良いぞ」


「え、良いの!?!?」


「おぬしは前世でかなり得を積んどるからの。ラッキーじゃな」


この声を最後に、神谷はまた気を失った。


―――――――――――――――――――――


(いった……)


神谷は全身の痛みで目が覚めた。


(どこだここ…目の前に木が見える)


神谷は目が覚めると森の中だった。地面でどれくらい寝ていたのか、身体が悲鳴をあげていた。


(確か魔法使いになるって言って、ありえないチート能力もらったんだよな)


神谷は頭の中で「身体を回復する魔法」を思い浮かべて、近くに置かれていた魔法使いが持ってそうな杖を振ると、身体が光り、痛みが全身から取れていった。


「凄い……本当にあの爺さんが言った通りだ」


神谷は魔法を思い浮かべては使い……そうこうしてる間に村に到着した。


小さい頃よくプレイしていたRPGの世界によく似ていた。


「すげえ……本当にゲームの世界みたいだ。」


神谷がキョロキョロしていると、一人の青年が話しかけてきた。


「貴方は、誰ですか?」


「」

(待てよ、俺この世界では誰って言えば良いんだ!?)


神谷は暫く考えた後、「人助けをするための魔法使い」と答えた。


「丁度良かった、困っていたんです!」


青年から依頼されたのは「壊れた馬車の修復」だった。

どうやら青年は馬車の運転?をして生計を立てているらしい。


(馬車を元通りにする……!)


神谷が杖を振ると馬車は元通りになった。


「ありがとうございます!何とお礼を言ったら良いか…」


「いや、お礼なんか良いよ」


(正直チートすぎて体力奪われてる感じもしないしな…この世界はHPとかの概念あるのか?)


「良ければ、これを使ってください」


青年はそう言うと、【宿泊券】と書かれたチケットを5枚神谷に渡した。


「これはこの村だけでなく、あらゆる宿泊施設で使用できます。お礼に差し上げます。」


「あ、ありがとう」


神谷は青年からチケットを受け取り、青年は笑顔で馬車で去っていった。


「次どうしようかなー、ご飯でも食べようにもお金ないなぁ。とりあえず宿探すか。」


神谷は宿に着くと、先程のチケットで支払いを済ませ、気づくとベッドで眠っていた。


―――――――――――――――――――――


神谷は目が覚めると18時だった。


宿屋の下は酒場になっており、匂いが部屋に漂っていた。


(金どうするかなぁ、さっき魔法で出せなかったしな。)


そう、神谷は魔法でお金を出そうとしたが出なかったのだ。


神谷は酒場に降りていき、店の主人に話しかけてみることにした。


「すみません、めちゃくちゃお腹空いてて…俺さっきこの世界に来たばっかりでお金なくて。何か困ってることがあったら助けるので、何か食べ物貰えませんか?」


(くっそ恥ずかしいけど、それよりもめちゃくちゃお腹がすいた)


「良いよ!じゃそこのお皿を洗ってちょうだい!」


そこにはシンクに収まり切らないほどの皿が山積みになっていた。


「今日はいつもの手伝いのこがいなくてねえ。困ってたんだよ」


「分かりました」


神谷はそう言うと、またもや魔法で一瞬で片付けてしまった。


店の主人のおばちゃんはあんぐりと口を開けて驚いた。


「あ、あんた魔法使いの中でも凄い人だろ?」


「いや、そんなことはないです」


(本当に大したことないんだよな…)


「まぁ今日は好きなだけ食べておくれ。」


(酒場のメニューは……ビール!枝豆!パスタとかもある…現実世界とあんまり変わらないんだな)


神谷は俳優時代では考えられなかったが、好きなだけ頼んでみることにした。


「はいよ」


おばちゃんも魔法使いか?と思うくらいに速いスピードで料理を出してくれた。


「いただきます」


神谷はパスタを一口食べると、あまりの美味しさに感動した。


「うまっ」


「だろ?私の料理は誰にも負けないよ」


おばちゃんが誇らしげに言うと、周りの客たちも「そうだそうだ!」と声を上げた。


「ところであんた、あんな魔法使えるなら、料理も出せるんじゃないのか?」


「確かにっ……」


(まぁでも、おばちゃんの美味しい料理食べれてから良いか)


食べ終わったあと、残りの皿洗いもしてから自室に行き、試しに水を魔法で出そうとしたらペットボトルで出せた。


(まじでチートすぎるだろ)


――――――――――――――――――――――

神谷は次の日から、沢山の人助けをした。


村や街を渡り歩いて、丁度1年が過ぎようとしたところで助けた人は999人となった。


「あと1人か……」


神谷はこのチートスキルを持ち、週刊誌のいない生活、自由をすっかり楽しんでいた。


「このままこの世界でも良いなー」


そんなことを呟きながら森の中を歩いていると、可愛らしい兎が罠に引っかかっていた。


「可哀想に…今助けてやるからな」


神谷が杖を振ると、罠は消えてなくなった。

兎は足を負傷していて動けずにいたので、さらに傷を治してあげた。


「これでもう大丈夫だからな」


兎が元気に走る姿を見たのが最後、神谷は意識を失った。


――――――――――――――――――――


「おーい、起きるのじゃ」


神谷は久々の声にはっと目覚めた。


「あれ、俺確か999人人助けして……」


「1000人じゃぞ、おぬし兎を助けたであろう」


「あ」


神谷はしまった!という顔をした。


(あの世界で人生チートする予定が……)


「約束は覚えておるな、時間を戻せるぞ」


「あのー…あの世界に居続けるのは無理ですか?」


「無理じゃ、定員オーバー」


(定員オーバー?!絶対今考えただろ)


「わかりました、じゃ1年前の事件となった飲み会に誘われる直前に戻してください。」


「おぬしは理解力が高いのう、もっと前にも戻れるが良いのか?」


「ああ、あのときが一番人生で活躍してたからな。」


「よし、では目を瞑れ。目が覚めたら戻っておるぞ」


神谷は言われるがままに目を閉じる。


光に包まれるような感覚だった。


――――――――――――――――――――――――



神谷は目が覚めると自室にいた。


現実世界に戻ってきたのだ。


「戻ってきちゃったなー……」


スマホの通知が鳴る。


開くとそこには「明日飲み会1人足りなくなったんだけど、来れる?」と俳優仲間からメッセージが届いていた。


神谷はふっと笑って、メッセージに返信した。


今度は間違わないように。


終わり




読んでくださりありがとうございます。

良ければ評価お願いします!!

長編で異世界転移のお話も書いてます。そちらも読んでくださると嬉しいです。



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