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その2 別離

「え・・・? シルヴィお姉ちゃんが・・・?」


「・・・ええ、急に町を出て行ったの、

ここにはもういられないから」


「もういられないって・・・、どうして?

ねえお母さん! シルヴィお姉ちゃんはなんでいなくなったの!?」


「・・・ごめんなさい、レナードには分からないわよね、

でもいつか分かる時が来るわ。

シルヴィアちゃんはどうしてもこの町にいられなくなったの」


「お別れも言ってないのに・・・! う・・・、うわぁぁん!」



 公園でシルヴィアと別れた次の日、

レナードが母親から告げられたのは信じがたい言葉だった。


 シルヴィアが町からいなくなったと、

あまりにも突拍子もない発言である。


 どこへ居たのか、なぜ自分に何も言ってくれなかったのか、

様々な感情が渦巻き、納得などできるはずがなかったろう。


 その日はずっと泣き続け、

同じような疑問が頭の中で巡り続けていた・・・。


 そして時は流れ、悲しみが薄れていき、

レナードは疑問の答えもぼんやりと分かる年齢になっていく。


 5年後、彼は12歳になり、既に独り立ちをしていた。


 この歳での自立は珍しいことではなく、

彼は冒険者となってあちこちを巡っている。


 旅しやすいように丈夫な皮の服を身に着け、

腰にはやや短めの剣を携え、旅用の鞄を背負っている。


 地上を闊歩するモンスターを倒し、

時にはダンジョンへ潜り、

そしていろんな町を渡り歩いていた。


 5年前に姿を消してしまった、

幼馴染の姉を探すために・・・。

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