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アイドルに憧れて  作者: 詩鈴
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つたない小説読んで下さって有難うございます。

             アンジェサイド


 紹君の手術の翌日ジムさんから連絡が入った。 思ってたより、早かったな。

「ハーイ、アンジェお待たせしたね、準備が出来たよ、明日か明後日空いているかい?」

「ハーイ、ジム、どちらでも今の所予定は入っていないわ、歌入れを優先するわね」

「有難う、それじゃさっそく明日の朝に迎えに行くよ」

「了解、待ってるわ」

「うん、エドにも宜しくね」

 そう言って携帯は切れた。

 エドに報告するために居間にいく、そういえば、紹君の事務所に遊びに来いと言われた事も話してなかったのを思い出す。

 「エド、ジムから今連絡があったわ、明日歌入れをするので朝に迎えに来てくれるそうよ」

「ああ、そうか解った準備する、ソフィは、ノアの迎えが有るから、明日は行けない」

「ノアが来るのね?」

「仕事が一段落したらしい、音入れに間に合わなかったが、出来た動画くらいは見る事ができるだろう?」

「そうね、ネットにあげる前に見せてもらうよう、お願いしえおくわ」

「それと、先日お話に来られたサイエージェンシーの副社長が、事務所に遊びに来ないかと誘ってくれたの、どうしようか迷っているんだけど、エドはどう思う?」

「そうだな、紹の事はどう思ってるんだい?」

「え?紹は私の大好きなスターよ、大切だし大好きよ、ずっと応援したい!」

「ファンとして好きなのはずっと前から知ってるけれど、最近かなり親しくなったよね?」

「うん、このご縁はずっと続くといいなと思ってる」

「彼には恋人はいないの?」

「今はいないと思うわ、彼もそろそろ、そう言う事を考えないといけない年齢よね、良い人と出会えるといいわ、ちゃんと理解してくれる人ならもっと良いわ」

「本当にそう思っているのかい?」

「え?どういう事?」

「アンジェ、君は気づいて無いのだろうが、紹の事を話す時の君は、どう見ても恋する女の子の顔をしているよ?特に先日の写真の話の時は特にそう見えた」

「え???私が?」

「これは重症だな・・・・あまりにもファン歴が長すぎて、頭が心について来て無いんだね」

「えっと、えっと、解らない、紹君は好きよ、大好き、でも・・・・年もすごく離れているし、紹君を好きでも、相手にされない・・・と思う」

「15歳上だったね?世の中にはそれくらい年が離れてるカップルはいるものだよ、彼の気持ちは解らないけれど、アンジェは彼に相手にされないのが怖いんだね」

 そう聞かれた、本当に解らないのだ、ずっとファンだと思って来た、それこそ前世からずっと、そしてずっと応援するのだと思っていた。

 ご縁が出来たけれど、づっと続けばいいと思っていた、そう考えていた時に心臓がドクンと鳴る、ああ・・・どうしよう、何時からだろう?何時の間にだろう?紹君に会う事ができた、その後はずっと紹君に会いたかった、メールが来れば幸せになった、会えない時間が寂しかった、顔を見ていたいと思った。

「その顔はどうやら気づいたね?紹に関してはアンジェはポンコツになるね」

 そう言ってエドは笑う。

「どうしよう、どうしたらいいの?」

「何時ものように深呼吸してごらん、そして落ち着いて考えるんだ」

「エドは反対しないの?どうして?」

 私は訳が解らなくなってそう聞いた。

「僕は、アンジェが子供の頃から、彼を好きだった事を知っている、ずっとずっと彼だけを好きだったろ?その気持ちが恋心に変わる事もあるだろうと思っていた、幸い紹と言う青年はなかなかの好人物のようだ、芸能人だから、他の人よりは、ずっとずっと苦労するかもしれない、それでもアンジェが好きな人と結ばれるのなら応援したいと思うんだよ。君なら乗り越えられる」

 エドの言葉が胸に染み込む、ああ本当にこの人が家族で良かった。

 何時も何時も背中を押してくれる、気づかせてくれる、愛してくれる、有難う、有難う、後から後から、感謝の気持ちが溢れてくる。

「エド、大好きよ!」

「うん、知っているよ」

「頑張ってみなさい、後悔しないように、もし、もしも彼にその気がなくっても、ずっとファンだろ?」

「うん、頑張ってみる」

「アンジェは17だが、すでに大人だ、何時ものように頭を整理して落ち着けば、どんな事も解るよね?だから、自分の好きなように行動するといい、但し連絡だけはきちんと入れる事いいね?」

「はい、有難う、きちんと考えて、行動するわ、そして後悔しないように頑張る」

「うん、それでこそアンジェだ」

「エド、有難う」

「どういたしまして」

 そう言って笑うエドの顔は、すごく、すごく私の大好きな顔だった。


 翌朝、ジムが迎えに来る、一応顔を隠すためにフードを深く被る

「今日は宜しくお願いします」

「うん、こちらこそ宜しくね」

 車が発車する、その時突然フラッシュが光る、しまった写真を撮られた、

「大丈夫、君の顔は絶対見えないようにしてあるからね」

 そうジムが言う

「念のために、ホテルを別の所に移そう、エドはまだ出て無いよね」

「ええ多分」

「すぐ連絡を入れるよ」

 ジムはそう言って携帯から連絡を入れる。

「うんうん、そういう事だから、念のためホテルを移って欲しいんだ」

「申し訳無い、ノア君も来るなら丁度いいね、それじゃ〇〇〇ホテルへ」

「帰りも、アンジェは送って行くよ、了解」

「ふう、連絡が付いて良かった、今日ノア君が到着するから、丁度いいと言っていた、帰りは、こちらのスタッフと一緒に僕がホテルまで送るよ」

「はい、宜しくお願いします」

 いきなりで驚いたけれど、ジムにお任せしておけば大丈夫だ、後は何事も無く、録音スタジオに着いた。

 ブースまでの廊下は相変わらず、人払いがされている、急いでブースに向かう、今日は本当はエドが来てくれるはずだったが、仕方無い、スタッフがジムだけだと足りないため、ジム側のスタッフで信用できる人を呼ぶ事になった。

 初顔合わせだ、キョロキョロしながらスタッフが2名入ってくる、昔からずっといるスタッフさんだ、彼らなら大丈夫だろう、ガラス越しにペコリと頭を下げる。

「今日は宜しくお願いします」

「おお、美和さんですね?こんにちは」

「綺麗な方ですね、やっとお顔を見れた」

 そう言って喜んでくれる。

「本当に長い間ご迷惑をおかけしました、今後も宜しくお願いします」

「はい」

「はい」

「それじゃ録音始めるよ~」

 ジムから声がかかる、スタッフが位置に付く

 曲が流れる、楽曲に笛や琴が入ってるのでアジア系の音楽に聞こえる、結構好きだ。

 歌詞に気持ちを込めて、歌い上げる。

「はい、OK」

「もう1度だけ、今度はほんの少しテンポをずらし気味でお願い」

 ジムから指示が来る。

「了解です」

 テイク2に入る、ああ、ほんの少しずらすと、とっても情緒が有る、より幻想的に聞こえる、やっぱりジムってすごい、と思いながら歌う。

「OK、すごく良かったよ美和」

「これで録音は終了ですか?」

「生で美和さんの声が聞けて幸せです~」

「うんうん、録音終了だよ」

「ああ、もっと聞いていたかった」

「うんうん」

 嬉しいと素直に思った、何時もは、お礼を言う事もできない、良い機会だ礼を込めてサービスしちゃおうかな。

私は、アカペラで、アメイジンググレースを歌う

 突然始まった歌にガラスの向こうでジムが驚いている、2人のフタッフも驚いている、そして最後まで歌い上げる。ああ、気持ち良かった。

「すごい、すごい」

「アンコールゥ~~~」

 1人のスタッフが叫ぶ

「えっと・・・えっと・・・どうしよう」

「美和ちゃんもう1曲お願い」

 ジムがそう言う

「じゃ、特別サービスですよ~!」

 同じくアカペラで、大好な日本のアニメの曲を熱唱する、歌が終わるとすごい拍手が入る。

「すごいすごい日本語だ」

ああ・・・歌うって楽しい。

「有難う美和ちゃん、これで終了だよ」

2人のスタッフも有難うの連呼

「はい、了解です」

「ジム、ノアも来たので、出来上がった動画をネットに上げる前に見せて頂きたいのですが、大丈夫ですか?」

「大丈夫、出来上がったら、ホテルを尋ねるよ」

 ジムはそう言って快諾してくれた。

 ああ、終わった、とりあえず撮影と音入れは終了した。

 5本目の動画だ、再生数が上がるといいな、素直にそう思えた。


 撮影が終わると携帯に生見さんから連絡が入っていた。

 紹君からもメールが来ていた、『先日はごめん、また来て欲しい』との伝言だった。

 写真の事については、何も言及は無かった。すこしほっとした。

 生見さんに連絡する。

 「こんにちは、アンジェです、連絡有難うございます、ちょっと手が離せない用事が有ったので携帯に出る事ができませんでした。すいません」

「こんにちは、アンジェちゃん、そんな事も有るよ、大丈夫、紹はもう暫くは、ここから出る事ができないからね」

 笑っているような生見さんの声がする。

「それで何時お伺いすれば良いですか?」

「できれば明日か、明後日でお願いします」

「明日、お伺いします」

「何時も有難う」

 紹君に会える、録音が終わった後で良かった。

 ああ・・・顔がまともに見られるだろうか、とにかく冷静にならなくっちゃ、どうやってアピールすればいいのかな・・・ドラマとかだと・・・見つめるとか?偶然転びそうになるとか?いやいや、今の紹くんは歩けないんだから、よし、深呼吸だ、落ち着け私。

 とにかく紹君に好きになってもらうんだ、彼は、沢山綺麗な人を見て来てるし、女性からのアプローチも一杯あるだろう、噂になった人も結構いたし、今まで恋人がいなかったのが不思議だ・・・・あんなに素敵なのに何故かな?事務所が認めてないだけかも?それをまず確かめよう、明日は少しくらいお話できるかな、その時に勇気を出して聞いてみよう。

 今日は疲れた、明日を楽しみに早めに休もう。




                  アンジェ&紹 


「こんにちは」

 そう言って、アンジェがやって来た、やっぱりかわいいな、彼女の笑顔は本当に素敵だった、癒されるのだ、芸能活動に興味が無いと斎賀さんが、断わられたそうだが、芸能人なんかになったら、売れっ子になるだろうから、絶対やめてもらおう。そんな事を考えながら彼女の顔を見る、そうだったジロジロ見るのは、失礼だったな、視線をそらす、挨拶しなくちゃな。

「こんにちは、今日も来てくれて有難う」



 紹君が挨拶をしてくれる、何時聞いても素敵な声だ。ドキドキはしても顔を見る事はできる、うん大丈夫だ私、冷静だ。

「だいぶお元気そうに見えます」

足以外の場所はオーラが健康に見える、肋骨もかないり良いみたいだ、治りが早い人だな。



「そうなんだよ、君のおかげで、かなり楽になってる、本当に有難う」

 心からの感謝を言葉にする、彼女がいなければ、僕はまだベッドに縛り付けられていただろう。



 紹君の言葉を聞きながら、幸せを感じている、足のオーラの一部が少し気になるが、少しづつ治っていくだろう。

「それでは、今日は足から始めますね」

 そう言って私は、足元に移動する



「ああ、足は全部の骨がひっついたようで、多分リハビリが待ってると思う、足首に近いからね、ボードはすでに取り除いたので、不測の事態さえ無ければ、後は傷が治るのを待つだけだ。」

 そう説明する。



「そうなんですね、医学方面は良く解らないのですが、とにかく治るのを待つだけって事で安心しました。」

 医学の勉強もしておけば良かったかなと思いながら私は、足にそっと手を乗せる。



 彼女が僕の足に手を乗せた時ふいにドアをノックする音がした。

 生見さんが慌てて対応する

 「どなたですか?」

 返事が返ってくる

 「わたし~その声は生見さんね、紹のお見舞いに来たわよ」

 アンジェが後ろに下がる。

 僕はその声の人物の事を思い出し、げっそりする。

 「ねぇちょっと、ドア開けてよ!」

 生見さんが気まずそうに僕を見る、そしてアンジェを見る



 ドアがノックされた、私は慌てて手を放し、後ろに下がる、誰だろう? 随分と親し気だ。少し緊張してくる。


 

 仕方が無い・・・・僕はかすかに頷く、生見さんがドアを開ける。 

 「紹~大変だったわね、やっと貴方の事務所からお見舞いの許可が下りたって聞いて、撮影の合間にお見舞いに来たわよ」

 そう言いながら、彼女はベッドに近づき、腰を下ろす。

 嘘つけ、お前にだけは教えてないはずだ。僕は心の中で悪態をつく。



 綺麗な女の人が入って来た、顔を見た事が有る、女優さんだ、以前紹君とも共演していたし、スキャンダルが出た事も有る人だ。

 なんだか緊張してきた。ドキドキする胸を押さえる、深呼吸だ、落ち着け、落ち着け。



「逸美さん、ベッドに腰掛けるのはどうかと思うんですが」

 そう言って生見さんがイスを持って来て勧める。

「あら、私と紹の仲じゃないの、いいでしょ?紹」

「良くはありません、早くどいて下さい」

 僕は足元に立ったままの、アンジェを見る、誤解しないで欲しい、僕がアンジェを見た事に気がついたこの女は足元に立つアンジェを見る、ベッドから立ち上がり、彼女の方を向いた逸美は

「あら、まあ、先客がいらっしゃったのね、こんにちは」

 にこりとほほ笑み挨拶をした。

 たちまち、顔つきから声まで変わる、さすが女優だ。



 ベッドに座った綺麗な人は私に気がつくとすぐベッドから立ち上がり挨拶をしてくれた、綺麗で雰囲気がなんとも言えない人だ。

「こ・・・こんにちは」

 それだけしか言葉にできない、あ・・・しまった、つい日本語で話してしまった。

「あら、日本語がお上手ね、それになんて綺麗な子なの・・・何時の間にこんな綺麗な子と知り合いになったの?紹」

 


 ああ・・・逸美の病気がまた、始まった・・・・まずい

 僕は生見さんを見る、かすかに頷く生見さん、アンジェに声をかけてくれた。



「クレインさん、そろそろホテルにお送りしますよ」

 そう言って生見さんから声がかかる、ああこの人が本当に紹君の恋人かもしれない、そう思った私は

「はい、宜しくお願いします、失礼します」

 そう言って、紹君に頭を下げると病室を出るのだった。



            

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